宇宙戦争の現実

世界,日本,雑記

Vol.1-7.22-190   宇宙戦争の現実
2020.07.22

近い将来、戦場は宇宙に・・・ヤバイよ、ヤバイよ。

中東のUAE=アラブ首長国連邦の火星探査機を搭載したH2Aロケットが、20日午前7時前に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、探査機は予定どおり分離されて打ち上げは成功した。

搭載されたUAEの探査機は、太陽電池パネルを広げると全長およそ8メートル、重さは1.5トンほどあり、UAEの建国50年にあたる来年、火星を回る軌道に入って火星の大気の観測などを行う計画だという。

なんとこれが、三菱重工がUAEから4年前に打ち上げを受注してきたもので、三菱重工業が海外から受注した人工衛星をH2Aロケットで打ち上げるのは今回で4回目だという。

知らなかったなあ~、、、。

TVニュースでいつものように、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げらる様子をみたが、いつもと違うのはロケット打ち上げを見ようと日本のロケットマニアや子供たちが喜びの歓声映像が流れると思いきや、白装束の民族衣装をまとったUAEの宇宙センターの職員の喜ぶ姿が流されたのには驚いた。というより勝手が違い、一瞬、えっ、これは何だ!と不思議な感覚に陥った。

来年、UAEは建国50年にあたるということだが、何故火星探査機なのか?
お金はオイルでいっぱいあるのだろうが、未来市場は宇宙との目論みか、まずは手始めに火星探査、それも大気の観測という無難なところから宇宙開発の仲間入りを果し、しばらくは技術を蓄積しようということかもしれない。
まさか、将来の戦場が宇宙になることを予測したとすれば、かなりの戦略家といえよう。

それにしてもアメリカの大学から協力を受けてドバイ郊外に「ムハンマド・ビン・ラーシド宇宙センター」を建て宇宙技術を磨くと言う精神は立派である。

石油という有限の資源はいつの日か枯渇する。その先を見越した戦略は大したものだと思う。
しかし、宇宙はすでに夢の世界から、生々しい現実の世界に冒されようとしている。

昨年、朝日新聞が米宇宙軍トップのジョン・レイモンド宇宙作戦部長にインタビューしたところによると、
「宇宙はもはや平和的空間ではなく、戦闘領域になった」との認識を示した。具体的には、中国やロシアが宇宙の軍事利用を進めていると牽制したうえで、「同盟国と協力し、攻撃や無責任な行動の抑止に努める」として、日本などとの連携強化に期待を込めた。

米国はこれまでも、中ロが宇宙空間の位置づけを変えていると主張してきた。ただ、米国も宇宙空間を積極的に軍事利用し、軍事衛星の情報や通信に頼っている。レイモンド氏の発言は米国として立場の正当性を訴える内容だが、宇宙空間が軍拡競争に突入する危険も示唆したといえる。  

レイモンド氏はインタビューで、中国が2007年に地上からのミサイルで衛星を破壊する実験を実施したほか、中ロが地上や宇宙空間で使う衛星攻撃兵器の開発や実験を続けているとして、「米国は争いのない宇宙を望んでいるが、他国の行動により、戦闘領域に変わっている」と主張。そのうえで「強い立場に立つことでしか、宇宙の平和的環境は確保できない」と抑止力が必要だと強調している。

同盟国との関係については「他の領域と同様、米国は単独で行動をしない。同盟国と協力することで、より強くなる」と発言。共同作戦や情報共有が重要だと指摘し、5月に発足した自衛隊初の専門部隊「宇宙作戦隊」は「宇宙軍と緊密に連携すれば、日米の作戦や情報共有の能力が高まる」と述べた。
ということだ。

宇宙は、すでに、中国・ロシア・アメリカによる宇宙戦争が現実味を帯びてきた。

地球規模から宇宙規模への覇権争い。

個々の国で対応できる問題ではない。地球を二分する勢力図が、新型コロナウイルスに端を発して宇宙をも想定しなければいけない時代になった。

人類というものは、決して歩みを止めない動物のようだ。この辺で一休み、ゆっくり行こうよ、という訳にはいかないらしい。

三菱重工業はこれから宇宙ビジネスで少し稼げるかもしれない。

しかし、宇宙技術は国家事業である。
国家の命運を握る技術者としての自覚と誇りを胸に、自由主義陣営の技術の要として技術の革新をしていただきたい。と同時に、中国・韓国など危ない国への情報流失、技術者の流出には細心の注意が必要である。

宇宙関連は、国家が大いに関与すべき領域であり、国は広範囲に宇宙技術の保護と育成に力と監視を怠ってはならない。

タノミマス。

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