日本衰退はWGIPにあり

日本,雑記

Vol.2-3.27-438     日本衰退はWGIPにあり
2021.3.27

中村祐輔・がん研医療研究センター所長は「日本の科学力は落ちた」という。

日本の科学の力が幻想であると断定するに足る様々な現象や、結果に表われた数字が証明しているという。

1、日本の科学力低下でコロナワクチンが作れない
2、日本の医薬品の貿易赤字は2015年以降6年連続で2兆円を超えた
3、欧米でバイオテロ対策が進められている。日本は太平を貪るのみ危機意識なし
4、mRNAを利用したワクチン開発。ファイザーは抗体を利用した免疫療法の働く仕組みを科学的に検証する過程で見つけ、ワクチン開発に繋げた。日本は「免疫療法は怪しい」とし、科学の進歩を妨げた
5、ウイルスゲノム解析の遅れ
6、デジタル化の遅れによりワクチン接種も未だ紙ベースのアナログ
7、科学技術論文数の低下。1990年代世界第4位、2000年代7位、2010年代11位と低下の一途
8、博士号取得者数、日本人研究者の欧米留学者が共に減少傾向
9、若手研究者の独創的・革新的な発想を促すには、研究内容を正確に評価できる能力と時間が必要であるが、日本では評価システムにおける公平性・公正性が欠如している

等々、いろんなことが考えられるが、ジイは中村氏が指摘した「太平を貪り、危機意識の欠落」が最大の原因であると思う。

歴史に学べば歴然である。

江戸時代が終焉を迎え開国。明治に入り、良きものは積極的に取り入れ、日本は欧米に学び、追いつけ追い越せと無我夢中で学びつつ富国強兵に力を入れた。いわゆる明治維新だ。

大正、昭和と欧米の植民地化の備えやロシアの脅威に立ち向かうため、必死で国力強化と軍事力増強をに力を入れた。

日清・日露戦争に勝利するほど軍事力はつけた。それらは常に独立国として危機意識の共有があり、国家一丸、団結の力である。

しかし、大東亜戦争で敗戦。7年間の占領下における洗脳が大きかった。徹底した「日本弱体化」政策。俗にいう「ウォー・ギルト・ インフォメーション・プログラム(WGIP)」だ。現在の日本の弱体原因と矛盾の多くはここに端を発す。

二度と戦争ができないように軍事力の解体。飛行機などの製造を禁止。戦争をさせないため「戦争放棄」を入れた憲法の改正。武士道、教育勅語、武道禁止等日本文化の抹殺。指導者の公職追放。財閥の解体。労働組合の結成を促し、産業や経済においても個人の権利重視を指令。

GHQは優秀な人間は大学から追放し、共産党員を入れ、GHQの言いなりの人間を大学に残した。

7年間の占領の下、日本人は完全にアメリカに洗脳され、平和と個人の権利の増大によって、日本人は平和に酔った。まるで麻薬患者のように。

占領政策が終わっても、日本人は元の日本人には戻ろうとする力を失っていた。武士道精神も質実剛健も過去の話になった。

その、後遺症は今も残っている。いくつかの例を挙げれば、
1、アメリカ製の憲法も改正する力さえ失せ、いまだ一字一句も変えられず矛盾多き憲法を平和憲法と称して使い続ける稀有な国民となった
2、軍隊をつくれたにもかかわらず、自衛隊をそのままにし、憲法改正せず祖語があって未だ自衛隊を憲法違反として無為な議論を重ねる国民である
3、共産党員と左傾化した人間が大学に多く入った。東京大学は左翼の巣窟となり、GHQに洗脳された宮澤俊義という憲法の権威のお蔭で司法は左翼に染まり、今尚その色彩は強い
4、教育学会はGHQの思いのまま、日教組なる組織が今も大きな権力で、GHQの教えを頑なに実行している
5、将来の皇室消滅を意図し、皇室を大幅に削減、抹殺計画のお蔭で今、皇位継承問題が発生。この3月に皇位継承を話し合うメンバーが決まり、これから議論が始まる始末
6、沖縄問題。アメリカ軍駐留により、防衛をアメリカにお任せとしたが故に、日本は独立国として気概を完全に捨ててしまった。平和ボケと危機管理の欠落は、国家意識を完全に日本人の心から抹殺した
7、今の若者は防衛意識など皆無であろう、米軍が日本の防衛を担っているのは生まれた時から当たり前の景色。何の違和感も持たずに育っている。その教育すらしていない

現在起きている、ほとんどの問題は、戦後GHQの占領政策に端を発している。東京裁判を持ち出すと、また、昔の話をと言うが、すべての原因は戦後の7年間にある。

日本の科学の力も、危機管理を持てない日本の在り方も、その多くがGHQに原因があると言っても誰もピンとこないのではないか。

今の平和?と引き換えに多くの大切なものを亡くしたのだ。

ところで、アメリカの駐留に2000億円を払っていることを何人の日本人が知っているであろうか。毎月167億、1日5.5億円防衛費を払って建前上守ってもらっているのだ。

アメリカの駐留が中国の侵略を阻止している事実は認めなくてはならないが。

明治以来、日本は危機意識の中で国力をつけ、成長してきた。
常に緊張状態にあることが決していいことではないが、少なくとも独立国として自分の国は自分で守るという意識を国民が持たなくては、国家として未熟児である。

日本人の頭脳にアメリカ駐留意義がスッポリ抜けた中での平和思考はいびつである。

中村氏が「平和を貪っている」と評したが、根本原因は75年前のGHQ占領政策にある。憲法改正論議も、皇室問題も75年前と繋がっていることを日本人は知るべしだ。

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Posted by 秀木石