台湾列車事故

世界,日本,雑記

Vol.2-4.5-447    台湾列車事故
2021.4.5

4月2日午前9時30分、台湾東部の花蓮県にあるトンネルの中で特急列車が脱線した事故では、これまでに乗客や運転士、51人が死亡し、180人以上がけが。史上最悪の鉄道事故となった。

事故の原因について台湾当局は、トンネルの入り口近くの土手の上の工事現場に駐車していたトラックが、およそ20メートル下の線路に転落し、そこに走ってきた列車が衝突して脱線したためだとみている。

トラックのサイドブレーキがかかっていなかったか故障していた可能性があるという。

事故があった日は、春の彼岸にあたる清明節で4連休初日とあって、8両編成の列車は観光客ら約500人を乗せほぼ満席。立っていた乗客も大勢いたことが、多くの死傷者が出た原因ではないかという専門家の見方を伝えている。

この事故を起こした台鉄の安全管理にも厳しい目が注がれている。

◆2016.2017年にも25件という脱線事故を起していたにもかかわらず、公表していなかったという。
◆2018年10月には同じ路線で特急列車の脱線事故を起し、死者18人を出している。列車の速度監視システムの不具合を台鉄が放置していたことが原因。
◆さらに今年2月には同じ路線で、作業手順に違反し見張り要員不足が原因とする、作業員2人が死亡する事故をおこしているというのだ。

これだけあると、相当安全管理に問題アリと見なければならない。

この事故、日本にとっても他人事ではない。
日立製作所、日本車両、川崎重工業などのメーカーにとってお得意先であり、多くの車両の納入実績がある。今回は車両ミスとは関係ないというので、一安心だ。

ただ、<今回の事故にはいくつか疑問点>がある。

1、事故は連休初日に起きている。台湾事情に不案内だが、春の彼岸の清明節の4連休となれば会社や工事現場などは休みではないのか。工事車両のトラックが土手の上に停車していた理由は不明だとしているが、どういうことか

2、日本の常識からいって、線路脇には鉄製かコンクリートの柵がある。ましてや道路や駐車場と隣接していればなおさらのことである。そんな簡単に線路に落ちるような土手は考えられない

3.落石防止の工事をしていたというが、事故当時、斜面上部に危険な状態で止められていたという。列車が通る危険な場所で、運転手がパーキングブレーキをかけるのを忘れるなんてあるのか?ましてや工事中の工事車両。“ 斜面上部に危険な状態 ” でプロがサイドもかけないで止めるとは考えられない

4、落石防止の工事であれば、かなり危険な工事と想像できるが、相当の足場を組むなどの養生が必要だと思う。しかしニュース映像を見る限り、工事中と伺える養生など一切見当たらない

5、ネットニュースには、サイドブレーキはかけた。という証言もある。真実はどうなのか。

6、台鉄が使っている業者である。もし、落下したのならすぐに鉄道会社に連絡はできるはずだがそれをしていない。、、、などいくつもの疑問がある。

50人の死亡と150人も負傷を出した大事故である。簡単にサイドブレーキのかけ忘れなどと結論を出すようなことはないと思うが、、、。

“ 真実は小説より奇なり ” という諺もある。
徹底した事故調査が必要である。

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