驚きの尖閣レポート

日本,雑記

Vol.2-4.14-456    驚きの尖閣レポート
2021.4.14

Will5月号に長尾敬衆議院議員の尖閣レポートがあった。

レポートは2月上旬の話である。今はどうかわからない。
しかし、2ヶ月前のことだ、対して変わっていないと推測できる。
レポートによれば、尖閣諸島では領土が脅かされているにもかかわらず緊張感は皆無である。と断言する。

長尾氏は魚師と一緒に実際に海に出て現場をみている。
確かに現場には中国の海警、海保の巡視船、漁船がいた。問題はそのフォーメーション(配置)である。
A:魚釣島に最も近い位置に中国の海警
B:その外側に日本海保の巡視船
C:最も離れて位置に漁船
え~、全く逆の配置ではないか。

今から8年前の2013年と同じフォーメーションであったと驚いている。
当時、海保に猛抗議をした結果、正しいフォーメーションになったという。ところが今回はまた元の木阿弥、中国海警局の思い通りに戻っていたということだ。

海保の言いぐさは「漁船の安全が第一」だとの説明だが説明にもなっていない。緊張感も日本の国土と漁船を守ると言う高い使命感さえ失くしている。これじゃ尖閣をとられても仕方ない。中国海警がその気になれば上陸できる状態だと嘆いた。

日本の領海を侵犯されているという重大な事実はすでに海保にはないようだ。

長尾氏は魚師の驚くべき証言を聞いている。
『海警に近づいても、何の反応もない。いっぽう、巡視船は遠目で眺めている。しばらくすると巡視船が海警と漁船のあいだに入ってきた。ところが、長尾さんと漁に出た時のように、巡視船が海警に対し、漁船から離れるように要求する汽笛が鳴らされることはなかった』と魚師が話した。

これは何を意味するのか。

漁船は海警の公船二隻、海上保安庁の巡視船八隻と「なかよしこよし」の時間をすごしているのか、馴れ合い状態か、2013年の命の危険を感じた緊迫感が全くないと言うのだ。

どういうことだ、我々はテレビニュースや新聞で中国公船、領海侵犯00日連続なる記事を見るたびに海保の巡視船は大変な苦労をしていると思っていたがとんだ勘違いだ。お互い馴れ合いになっているのであれば現場危機の心配はない。しかしこの状態は中国の思うつぼである。最も危険な状態と言える。

今、中国は尖閣も、台湾も攻められる状況ではない。アメリカとの覇権争いで、中国陣営の強化に躍起である。東南アジア、アフリカ、中近東と手当り次第に攻勢をかけ陣営への取り込みに余念がない。

味方陣営の固めは北京オリンピック開催まで続くであろう。戦闘開始はオリンピック終了後が一番危険である。その時まで毎日のように尖閣へ近づき海保との関係をゆるゆるにしておかなければならない。いざという時のために、作戦の心は赤穂浪士そのものである。

早期に一般人が上陸できるように港の整備とか灯台を建てるとか、常に人の出入りが叶う設備を整えるべきであろう。

政府は、「港をつくれば中国漁船が入って来るかもしれない」「中国の反発を強める」「海洋調査は衛星でやっている」実効支配をする気配は全くない。危険だと言うのであれば警備を強化すればいいこと、何故中国の顔色を伺いながらやらなければならないのか。自国の領土という意識が全く欠如している。中国がよく使う核心的利益を守る気概すらなくしている。

理由はそれだけではない。「経済とのバランス」である。中国を相手だと押し黙ってしまうという。中国を相手にお金儲けをしている財界人からすれば、どんなに中国がワルであろうと仲良くしたい。政府の尖閣諸島への対応は、政官財で親中派が幅を利かせている現実を暗示している。と長尾氏は言っている。

本来、関係が深いのであれば、やるべきこと、言うべきことを言って堂々と深耕をを深めるのが健全な関係であろう。日本の領土であるにもかかわらず上陸調査さえためらうのは異常だと言う。

長尾氏のいう通りだ。

尖閣上陸は長尾氏のレポートを読む限り、極めて危険な状態にある。
本当に融和的なのであれば、何も尖閣周辺をうろつく必要などまったくない。それを連日60日に亘って航行するという異常の中に融和演出で中和する。中国の作戦である。

いずれ牙をむく、泣きを見るのは間違いなく日本である。

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Posted by 秀木石