豪州人からのメッセージ

世界,日本,雑記

Vol.2-5.28-500     豪州人からのメッセージ
2021.5.28

オーストラリア人であるアンドリュー・トムソン氏が日本に熱いメッセージをくれた。

ところでオーストラリアはこの2、3年、激動した。
「目に見えぬ侵略 中国のオーストラリア支配計画」この本が書かれたのは2018年だ。
この本が日本で話題になったのが2019年、邦訳出版は2020年5月だった。

2020年にオーストラリアが武漢ウイルスの発信源の調査を提案したことをきっかけに、中国の貿易での報復が始まった。今も、報復に苦しみながらも耐え忍び、国家意思を曲げることなく立ち向かっている。、、、これがオーストラリアの現状だ。

正論6月号に「目覚めよ!日本!豪州人からのメッセージ」と題した論文はアンドリュー・トムソン氏で元シドニーオリンピック担当大臣だ。慶応大学にも留学経験があり、日本に造詣の深い日本通である。

そのトムソン氏、豪州が中国からのサイレント・イノベーション(中国の静かなる侵略)された経験から、日本へのメッセージは警鐘を鳴らす論文となっている。

まずはじめに、中国の戦略の4つの方法を紹介している。
1、法律戦 ― 国際機関または非政府組織を介した政治攻撃
2、経済戦 ― 世界的な貿易措置を使用して敵国を攻撃
3、ネットワーク戦 ― サイバー攻撃を通じたネットワーク、輸送、金融、および電力ネットワークへの攻撃
4、テロリズム ― 敵国の自信を喪失させる

これらをもとに人民解放軍のサイバー部隊が実行するパターンだ。

オーストラリアの被害は議会への侵入だった。議員の借金を肩代わりし、州議会の議席を購入、中国系オーストラリア人を州議会に送るという方法で議会に深く入り込んでいた。

中国は、敵や競争相手とみなしている国の政治への影響工作のために並々ならぬお金を使っている。と指摘。幸いにも、このサイレント・イノベーションに気づいたオーストラリアはいち早く、「外国影響透明化法」を成立させ、ぎりぎりのところで中国の侵略を阻止した。その後の中国の報復は衆知の通りだ。

中国の目指す結果は明確で単純、アジアの支配にある。

トムソン氏は日本社会が左翼による日本批判が主流であることに懸念を示しつつ、日本国憲法9条を早期に改正し正常化に導く必要性を強く説いた。

アメリカは将来的に信頼できる保証人にはなり得ない可能性がある。そんな衝撃的な将来を推測しあらゆる事態に備える必要性を訴えている。

例えば、GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)は反愛国的だと断じ、彼らは中国市場を渇望している。そんなGAFAが主導するアメリカを日本とオーストラリアは注意深くウォッチしなければならないとし。アメリカ民主党政府が中国共産党と重要な取引が行われる危険性をも視野に入れる必要あるという。

結局アメリカは日本やオーストラリアの同盟における義務を果たせない可能性がある。
そのリスクを前提に、日本の再生エネルギーの過度の依存、脱炭素政策も行き過ぎることによって国力をそぐことは避けなければならない。何故なら、アメリカに見放された日本は自国の国力が無ければ食われて消滅する可能性があるからだ。

さらに、左翼が忌避する愛国心も、正しい愛国心による国家愛と誇りを持った日本にしておくことが大事である、と説く。今後、何が起こっても日本が一致団結できる日本であることの重要性である。国の核心となる部分がぶれていては国力は半減するということだろう。

その通りだ。いつだったか中国がアメリカと世界を太平洋で2分すると豪語したことは架空の話ではない。

日本が備えることは食糧、エネルギー、医薬品、電力供給、サプライチェーン等経済安全保障にも気を配り、最悪アメリカがあらぬ方向に行こうとしたとき、オーストラリアやカナダ、インドなど他国との連携で生き残りをかけなくてはならない。

トムソン氏の懸念、決してあり得ないシナリオではない。自国に誇りを持ち独自の生き残りをかけお互いに頑張ろうとのメッセージなのだ。

国内のリベラルよ、自虐史観で国力をそぐような言論は自国の国力を疲弊させ、中国を利するだけだということが何故わからん。わかってやっているとすれば心日本にあらず、いずれ中国に寝返るか、すでに中国のスパイ化している可能性がある。

そのいい例が日本学術会議だ。中国とは軍事で情報交換し、日本の軍事研究には一切見向きもしない。すでに中国の手が回っているかもしれない。

日本が今やるべきことは、第一に日本の内なる敵の壊滅と、日本国民の戦後思想からの脱皮と覚醒にあることは明白である。

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