北京厳戒

世界 日本 雑記

Vol.2-6.29-532  北京厳戒
2021.6.29

7月1日、共産党創立100年の記念日を迎える。

本来ならお祭りムードに包まれなければならない。なのに、厳戒態勢を敷かなければならないとは実に悲しいではないか。

あの天安門事件の広場での祝賀行事とは実に皮肉である。コロナ禍を理由に、天安門事件の追悼集会を禁止したばかりである。共産党の祝賀行事であればコロナ禍でもOKだそうだ。実にわかりやすい2重基準である。

今回の100年記念行事は相当盛大になるのだろう。どのようなことがあろうと成功させなくてはならない事情がある。

人権問題、香港問題で世界からの非難がある。それを力で抑えつけるためにも、中国の強大な国力を誇示し、力の前にひざまづかせなければならない。

さらに、自国民へのアピールである。中国の力を世界に示し、強い中国に誇りを持たせることで、国内の安定を図る必要がある。

最も心配しなければならないのは反政府分子によるテロである。国内テロ発生はすべてを台無しにする。

警戒には相当力が入っている。北京市内に入る全ての宅配物に対して2回の安全検査、ドローンは禁止、大手通販サイトでの販売禁止、北京に入る通勤者まで身分証を確認するというではないか。

新疆ウイグルのジェノサイド、チベット、モンゴル、香港への弾圧等人権弾圧は強まるばかりだ。抑圧された国民の反政府テロの警戒は厳重である。

さらに危険分子の徹底した抹殺には国内だけではない。在日ウイグル人がパスポートの更新にも及んでいる。更新手続きのため、中国大使館から帰国を求められているというではないか。

反対分子は徹底して中国に戻して、収容所送りにしようというのである。

なんとも恐ろしい帰国要請であろうか。帰国しなくても更新できるはずである。帰ればウイグル自治区の収容所へ送られる。ビザの期限もくるし、ウイグル人は不安にかられている。

今国会で中国に対しての非難決議ができなかった情けない日本、今回は目の前に突き付けられた人権問題である。万が一逃げるようなことがあれば、それこそ世界から非難は避けられまい。杉原千畝の命のパスポートではないが、凛として人権に向き合い、「ウイグル人の難民指定」をし、誰に気を遣うことなく日本滞在を猶予し、人権を第一に考える日本を示すチャンスである。

ウイグル人のアメフットさんは「家族とも会いたいが、待っているのは拘束。収容所に入ることを想像しただけでも怖い」と帰国をためらう。

間違いなく帰国要請は、収容所に誘いこむワナであろう。

この現代において、よくもまあ絵に描いたような恐怖政治が行えるものだ。

しかし、お金と軍事の力は凄い。国と言えど、欲に流れる人間の性を見せつけられているようだ。その一つが日本であることに暗澹となる。