祝 藤井棋聖9段に昇段

日本 雑記

Vol.2-7.5-538     祝 藤井棋聖9段に昇段
2021.7.5

“ おめでとう~!! ” 藤井棋聖が初防衛に成功。最年少で9段に昇段した。

現時点で最強と言われる渡辺明三冠にストレートで勝利するとは凄いの一言につきる。

今年1月、高校卒業目前で自主退学した決断に驚いたばかりだ。

将棋が好きでたまらないを通り越し、将棋界のトップを維持していくことの厳しさを自ら実感し、きっぱりと決断する18歳。プロとしての覚悟のあり方に脱帽せざるを得ない。

勝利後のインタビューで応えていた。
「プロとして200戦、戦いましたが、一度として完璧に指せた将棋はなかった」と感想を述べた。この将棋に対する真摯かつ畏敬なる姿勢こそが藤井棋聖の最大の強みと思える。

多くのプロが9段位を獲得するのに10年から30年かかる。また、タイトルを取ったからと言って昇段できるわけでもない。さらに言えば、タイトルを取るのでさえ至難の業である。

上位数十人で固められた厳しい世界、9段まで到達できずに引退する棋士も多い。藤井棋聖はプロ入りわずか5年での達成は驚異である。

今回の棋聖戦の感想を、かつて中原時代を築いた中原誠・永世棋聖は自らの日記を公開して紙上で語っていた

<日記の一部>
6月6日:雨模様で散歩できず。午後、棋聖戦第一局、藤井―渡辺を断続的にみる。むずかしくてわからず。

6月18日:午後近くの碁の同好会へ。4時過ぎ帰。棋聖戦第二局をみる。難戦を藤井が勝つ。渡辺優勢のときもあったと思うが、むずかしい将棋だった。

一時代を風靡した中原誠氏が「むずかしくてわからず」と表した将棋を、ジジイのようなド素人がわかるはずもないが、何を言おうとしているのか。

藤井棋聖の頭の中は人間頭脳とAIの頭脳の間を行き来しているではないか、その不可解な手が盤上に表われたことへの驚きの言葉と解釈した。

中原氏が寄せたコラムの最後に、
「読者は藤井聡太と同時代に生きる幸せを感じるべきかもしれない。藤井聡太は次にどうなるかわからない、ハラハラさせるところが魅力の一つである。藤井聡太の時代は始まったばかりである。」と締められている。

指揮者・岩城宏之氏は長嶋茂雄の熱狂的ファンだ。その魅力の一つに「ハラハラ、わくわくさせてくれる」を上げていた。藤井棋聖はすでにスーパースターの要素の一つを持っている。

産経新聞社説に作家・柚木裕子さんとの対談の話があった。
「どの駒もうまく使うことができれば活躍の場所は必ずあります。使いづらい、というのは駒の問題というよりも自分の力の問題」と語ったとある。

他人のせいにせず、自分の決断に責任をもつ。18歳にしてこの厳しい哲学はどのように醸成されたのであろうか。卒業目前の自主退学にしてしかり。まさしく新時代を創造する、人間頭脳とAI頭脳が融合した「ヒューマンAIスター」の出現ではないだろうか。

中原誠永世棋聖にして、むずかしいと言わせた将棋、今はやりのAIをも凌駕する何世代か先の将棋を指しているのかもしれない。

ジジイの余計なお世話としかられそうだが、化石人物からAIスターにひと言いわせてもらうとすれば、歯の矯正を今のうちにされた方が良いように思うが、いかがだろう。

藤井時代のスタート元年となれば、日本の顔として世界に発信されることも多くなる。

畏れ多いことだが、一ファンの希望としてここに記したい。