常軌を逸したロシア その魂胆は

世界 日本 雑記

Vol.2-9.9-604    常軌を逸したロシア その魂胆は
2021.9.9

ロシア・プーチン大統領の常軌を逸した動きは異常である。

例えば、
1、先日の国後島周辺での射撃訓練の一方的通告
2、9月2日より始まった「東方経済フォーラム」でプーチン氏は、まるで自国領のごとく北方領土全域に新たな優遇税制の導入を発表した。その意図は北方領土の開発に第三国からの投資を加速するためと、日本への牽制である。
3、日露平和条約が締結されないのはナンセンスとし、その責任は日本の情緒不安定にあるとした。
4、第二次世界大戦の日本の「戦争犯罪」喧伝の動きを突如始めた。
 ①抑留中の日本軍人を裁いた「ハバロフスク裁判」で「ソ連は細菌戦から世界を救った」などと日本を一方的に「悪者」と決めつけた。
 ②北方領土不法占拠を正当化するため、「ロシアは世界的に承認された第二次世界大戦の結果が修正されるのを阻止する」と宣言。
 ③「日本の研究が米国の生物兵器の基礎となった」と主張し、フョードロフ副長官は日本による戦時中の「捕虜殺害事件」を新たに捜査し、犯人を公表すると脅しをかけてきた。
 ④日本は1938年から対ソ戦を準備していた。と悪質な「戦争の計画」があったと非難。
 ⑤日本はソ連国民に生体実験をした。と日本の残虐性を強調。
等々、今日に置いて戦時の「ソ連=善」「日本=悪」のイメージ戦略を矢継ぎ早に出してきた異常とも思える戦闘的な姿勢、何を企むのか。

追求を明確にするため憲法に「歴史の真実を守る」との条項を設けるほどの徹底ぶりである。

日米同盟を破壊する意図か、すべてに一貫性を欠く日本の足元をみた徹底した揺さぶりである。このかなり踏み込んだ異常とも思える内容は、ロシアの対日戦略の裏に、米中対立を発端とした自由陣営対全体主義国家という第2の冷戦時代突入を確信させる。となれば常套手段として弱いところから攻めようということか。

ロシアの最近の動きである。

◆9月2日~4日にロシア政府がウラジオストクで主催して開く国際会議「東方経済フォーラム」に菅義偉首相は「招待は受けていない」として不参加。以前安倍首相は出席している。そのことを考えると、日本にはその場にいてほしくないという思惑があったと考えるのが妥当ではないか。

◆ロシア産天然ガスをバルト海経由でドイツに運ぶ油送管「ノルドストリーム2」が完成。自由陣営の一角にくさびを打ったことだ。年内の稼働を目指すという。
米国は同パイプラインがドイツを含む北大西洋条約機構加盟国に対するロシア政府の影響力を強めかねないとの懸念を表明。

◆プーチン氏を「気の触れた皇帝」などと痛烈な政府批判をしたナワリヌイ氏を投獄。

◆2020年憲法改正によりプーチン大統領は2036年まで大統領を務めることを可能にした。2000年の大統領就任から実に36年間独裁を確定した。

◆同じく憲法改正で「ロシア領の割譲に向けた行為を認めない」という条項も盛り込まれた。北方領土は日本へ返さないという意思表示か。

◆米石油パイプライン大手へのサイバー攻撃、犯人はロシアを拠点とする集団「DarkSide」とFBIが発表。

◆9月7日、北方領土・国後島から北海道まで「亡命のため23時間かけ自力で泳いで来た」と話し、難民認定を申請したロシア人男性ワースフェニックス・ノカルド氏(38)。「強権体制のロシアから離れたかった。プーチン政権に嫌気が差した」と渡航の理由を語った。
「今のロシアではプーチン氏に誰も逆らえない。黙っているか、国を出るかのどちらかしかない」と主張。国後島では「明るい展望が見いだせなかった」と話した。

本当にそうか、ロシアにとってスパイは重要な役割である。決してあり得ないことではない。慎重に見極める必要がある。

自由主義陣営と全体主義国家との冷戦がはじまった。コロナ禍とは質の違う恐怖。戦時の緊張感をもっての外交が必要である。