プラゴミ汚染

世界,日本,雑記

Vol.2-9.24-619  プラゴミ汚染
2021.9.24

20世紀始め、アメリカの化学者のベークランドがプラスチックをつくることに成功した。

日本では、1914年に石炭からフェノール樹脂つくられたのがはじまり、1949年に塩ビ生産がはじまり本格的にスタートしたのが1958年。
実に60年以上もプラスチックにお世話になっている。

実に便利な素材だ。成形しやすく、軽くて丈夫で密閉性も高い。製品の軽量化や食品ロスの削減など、あらゆる分野で私たちの生活に貢献してきた。一方で、廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題もあり、プラスチックの過剰な使用を抑制せざるをえなくなってきたのが現代だ。

そしてついに、令和2年7月1日より、全国でプラスチック製買物袋の有料化を決定。プラスチックの削減に乗り出した。

背景にあるのはプラスチックごみによる海洋汚染。2050年には、海に漂うプラスチックごみが、魚の量を上回るとも言われている。小さくなったマイクロプラスチックごみは魚が誤食する最大の敵である。

フィリピンに打ち上げられたクジラの死体から、重さ計40キロにもなる大量のプラスチックごみが見つかった例もある。

日本のプラゴミは中国、アメリカ、ドイツ、ブラジルに次いで第5位で、1年間に1人あたり平均38キロ排出している。

そんな折、瀬戸内海の海洋ゴミの発生を限りなくゼロにする果敢な目標を掲げたプロジェクトが始まった。

瀬戸内海のごみの量を推計した有識者のデータによると、毎年4500トンの海洋ゴミが新たに発生し、このうち7割近い3千トンが陸地の河川などから流れ込んでいるという実態がわかった。

全体の回収量は1400トンにすぎず、残りの3100トンは海を漂流したり、海底に積もっていると推測される。

放っておけばいつの日か瀬戸内海はゴミの山?ということになる。そこで香川、愛媛、広島、岡山県は「瀬戸内オーシャンX」なるプロジェクトを立ち上げた。ゴミの回収を10%増やしつつ、流入量を7割減らそうというものだ。

その中でもプラゴミは流入すれば現実的には回収できないやっかいもの。そこで海に流れ込む前に止めようということだ。

プロジュエクトはドローンを使ったりあらゆる手法を利用しゴミ削減政策をスタートさせた。・・・素晴らしいではないか。

脱プラの流れは最近いろんなところでチャレンジがみられる。

産業界では、
・日本製紙 ⇒ 水を入れて3週間もれない鮮魚用の段ボール原紙を開発
・王子製紙は ⇒ 透明度の高く中身が見える独自の透明紙を開発
・大王製紙は ⇒ マドラー、ミニハンガーなどをパルプ層を重ねることで強度を上げ開発

来年4月からは『プラスチック資源循環促進法』が施行される。

より一層削減とリサイクルが進むことだろう。それと共に “ あっと驚くタメゴロ― ” ではないが、えっ、これ紙?と驚くような製品が出てくるのではないかと期待も膨らむ。

瀬戸内海の例ではないが、人間が開発した便利なプラスチック、川へ投げ捨てるプラゴミで海が汚染され、魚が苦しむ。

われわれ一人一人の心がけが最も大事、
“ 本当にやめようぜ!!プラゴミのポイ捨て ”
ということにつきるのではないか。

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