中露艦艇日本一周の意味

日本 雑記

Vol.2-11.14-670  中露艦艇日本一周の意味
2021.11.14

日本海で合同訓練を実施していたロシア海軍と中国海軍の軍艦10隻が、2021年10月18日に津軽海峡を太平洋に抜け、西太平洋での合同艦隊訓練を実施した。

当然ニュースで流れたが、日本では大きな騒ぎにはならなかった。中には選挙騒音にかき消され、知らなかった人もいたのではないか。

日本は、10月14日衆議院解散、19日公示、31日選挙という正しく選挙戦の真っ只中の出来事であった。

フジプライムニュースで、小野寺元防衛大臣は中露の軍事訓練はまさにこの選挙の混乱をついた軍事訓練だとし、実質、議員は総辞職して国会議員の職を解かれた中で積極的対応ができなかったことを白状した。何という無防備なことか。

この選挙期間中、中露は日本列島を横目に、薄笑いを浮かべながら、悠々と軍事訓練をしたことだろう。

これが、実戦であったらと思うと背筋が寒くなるが、日本国全体が「平和ボケ」という、言い古された言葉以外に言葉が見つからない。

中露の艦艇が日本列島を一周した経路である。
10月18日・・・北海島津軽海峡通過
10月21日・・・小笠原諸島経由
10月22日・・・鹿児島大隅海峡
10月23日・・・長崎男女群島

長崎で中国艦艇は中国へ、ロシア艦艇は北上しロシアへ戻った。
日本列島を1周したわけだが、領海侵犯はないという、しかし、あの狭い津軽海峡及び大隅海峡の中央海域が公海帯になるとは知らなかった。

勿論、この異常な訓練、日米への威嚇である。日本にとっては緊急事態、幕末の黒船ごときである。中露が10隻もの最新鋭の軍艦を見せつけながらの軍事訓練。これを5日間かけ日本を取り囲むようにゆっくり航行した。普通だったら大騒ぎになるようなことが、実に冷静である。

何かにつけ平和を叫ぶ国民の矛先はいつも政府である。中露からみれば不思議な国民かもしれない。

中露は同盟関係ではない。しかし日米を意識した強い戦時同盟とみるべきであろう。

中露合同訓練や台湾情勢が緊迫する中、日本政府も静観しているわけにはいかない。今できる備えはしなければならない。

沖縄タイムスが11月13日報じたところによれば、

『防衛省統合幕僚監部が今月下旬に行う自衛隊統合演習の一環で、民間港などを使用した大規模訓練を県内各地で予定していることが分かった。・・・・・
海の玄関口として離島県沖縄で重要な役割を果たしている民間港が、軍事訓練に使用されるのは異例だ。・・・形式的な手続きを取るだけで十分な説明がなければ住民の不安は解消されない。』と報じた。

一方『中国軍機の防空識別圏進入の急増など、台湾に対する軍事的な威嚇の常態化には確かに不安を覚える。威圧的な行動や力による現状変更の動きには強く抗議したい』としながらも抗議した形跡はない。

逆に、沖縄南西の海域で米英の空母3隻と海自が共同訓練を行ったことについて、
『こうした動きがエスカレートすれば、逆に沖縄周辺の緊張が高まりかねない』と懸念を表明するとはどういうことか。

沖縄タイムスは中露にやりたい放題させておいて、遠いイギリスからの日本応援団には文句をつける。

私たち日本国民は戦後76年、平和の中にいる。今も外国で起きている戦争にほぼ無関心である。戦争など起きない方が良い。しかし、何もなければ、中露が10隻もの艦艇を組んで、それも日本列島を一巡しながら訓練をするわけがない。このことを無視する、無視できる日本人は “ 平和ボケ異人 ” と言わずして何と言えばいい。

政府は地方自治体と一緒になって、今の危険水域を丁寧に説明し、緊急時の対応を国民に周知しなくては、突然起きた事態にそれこそパニックを起こす可能性がある。

長い長い平和、ありがたいことだが、緊急事態発生の可能性が限りなく高まったことを実感として持たなくては発生時の混乱は避けられない。

憲法改正も急がないと自衛隊は国民の命すら守れない。
まさに、緊急事態である。尖閣を抱える沖縄での訓練はその意味でも重要。岸田首相は「国民の命を守る」と声高にいう。ならば、憲法の改正をしなければ国民を守れないことを命をかけて説得すべきだ、時間の猶予はない。