立憲代表選スタート
Vol.2-11.24-680 立憲代表選スタート
2021.11.24
立憲民主党の代表選候補が出そろい、北海道を皮切りに地方遊説が始まった。
逢坂誠二氏(62)、小川淳也氏(50)、泉健太氏(47)、西村知奈美氏(54)と油が乗りきった気鋭の4人である。
たまたま自民党総裁選が2ヶ月前にあったばかりなのでどうしても比較をしてしまう。
その観点からみれば、政権を担っている党、そうでない野党、歴然とした違いを感じないわけにはいかない。
自民党総裁選は、国家を問うエネルギー問題、防衛問題、対中国問題、憲法改正問題、人権問題、皇室問題、敵基地攻撃などほぼ国の行く末をどうするという議論に白熱した。
立憲は明らかに違った。
先ずは、衆議院選惨敗の反省からスタート。
この緊迫した極東情勢への懸念も示されず、原発反対は良いがエネルギーをどうするという議論もない。相も変わらず、安倍、菅、岸田政権への批判。SDGsではないが、持続可能な社会への転換。日米同盟は重要とは言いつつ、辺野古移設反対、地位協定の見直し、原発ゼロ、改憲反対、男女平等とするジェンダーの必要性を強調。
さらには選挙で共産党との共闘について、ほとんど反省なく、一人区への共闘は今後も続ける可能性を示唆した。
旧社会党の原風景をみているような錯覚にとらわれた。残念だが、政権を担えると思わせるような斬新さも安心感も持てなかった。
各候補のスローガンである
◆普通の安心が得られる社会、公正な政治行政。正義、公正、庶民の政治(泉)
◆希望と安心のある社会(逢坂)
◆持続可能な社会、対話型の政治を創る(小川)
◆多様性を力に、理不尽を許さない社会、左でも、右でも、中道でもない。やるべきことをやる政党(西村)
スローガンそのものは象徴的なもので確かに具体的に語るものではないが、国家観が全く見えない。世界第三位の経済にある日本が、世界をリードする気概もない。
地方行政の政治ならともかく、政権を担うにはあまりにも弱すぎる。緊迫した極東情勢に、対中国にどう対処していくのか、国民の不安にこたえる発言はなかった。
今後も「立憲・共産党」としてどっちつかずでやっていくとすれば、参議院選挙ではさらに票を減らすのではないか。国家意識があまりにもなさすぎる。
まあ、万年野党、いずれ日本維新の会、国民民主党に吸収されるか、解体されるのではないかと思う。
国民の50%以上が改憲を望む世論調査が出ているにもかかわらず。全くと言っていいほど憲法には無関心、改憲の必要性をほとんど感じていない。緊急事態の対応も法律の範囲で対応できると、改憲から極力距離を置こうという態度そのものがすでに国民とかい離している。
憲法議論でおかしかったのは、改憲の必要性がないといいながら、「(改憲を)自民党の手柄にしたくない」という。憲法改正が手柄になるとはどういう意味か。必要がないのに改憲に手をつけることは共産党がいう “ 改悪 ” になり “ 汚点 ” となるはずである。それを “ 手柄 ” という表現を使うこと自体、内心必要性を感じているのではないか。
これで、国家が守れるのかと素人のジイでも心配する。言葉にこそしなかったが、SDGs的発言に見られるように、旧社会党の血が色濃くでた討論会だった。
野党共闘も、共産・国民には近づいても維新の会には近づこうとしないところに、水質の違いを感じる。
これが野党第一党だとすれば、維新のさらなる拡大を見ない限り、二大政党の夢は当分先になるだろう。
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