国会を締めた維新の会

日本,雑記

Vol.2-12.10-696   国会を締めた維新の会
2021.12.10

初めて聞いたのではないか。これほど国家と正面から向き合った真剣な野党党首の代表質問を。

ジイが何気なく聴いていたラジオから流れてきたのは、国会中継だった。

たまたま、日本維新の会の馬場幹事長の代表質問だった。ありきたりのコロナ関連、の質問から、一転国家に軸足を移した質問に転じた。

その質問である。
(1)中国は台湾統一の野心をむき出しにしている。もはや台湾の有事は、あるのか否かではなく、いつあるのかという次元に移っているという観測が高まっている。台湾有事は日本の有事である。インド太平洋において台湾の持つ戦略的重要性は比類なく高くなっている。アメリカ政府は台湾周辺の平和と安定を維持する上で、同盟国との協力は不可欠としている。当然日本の軍事的役割が大きくなる。

政府に求められるのは我が国と台湾を守るかという覚悟と万全の備えです。それは中国を思いとどまらせる抑止力になる。台湾有事が勃発すれば、台湾に在住する日本国民25,000人、並びに中国が攻撃の標的にする可能性が高い、沖縄本島や宮古、石垣、先島諸島数十万規模の住民の避難をいち早く退避させ保護しなくてはならない。

総理はTV番組で、台湾海峡の緊張を受け、法整備をしてどんな事態にも対応できる態勢をしておかなければならないと述べられたが、法整備とはなにを想定しているのか。・・・・住民の退避や訓練、インフラ整備の計画の策定は具体的に着手しているのか。

中国が狙う第一列島線の支配を阻止するためにも、沖縄本島、先島諸島に手厚く自衛隊を配置し、在日米軍とタッグで防衛施設を早急に充実させることが不可欠と考える。

(2)歴史教科書について、
政府は、従軍慰安婦という記述について、不適切であり単に慰安婦という用語をつかうのが適切であるという答弁書を閣議決定され、多くの教科書が修正した。しかし、政府見解を付記して『従軍』の二文字を残したまま文科省の教科書検定をパスしたケースがある。

いつまで、史実をゆがめることを教育現場で跋扈させるのか、これこそ平成5年の河野談話がもたらした弊害である。日本の未来を担う子供たちにこのような不適切な用語が残る教科書で学ばせることを良しとするのか。

河野談話は慰安婦の強制性の裏付けがないまま韓国側に配慮した虚構まみれの作文であったことが明らかになっている。誤っていたと判断すれば修正すべきと考えるが、歴代政権は頑として継承し続けている。このダブルスタンダードは理解できない。この現実をどう考えるのか。

(3)憲法審議について、
今国会は憲法改正に向けた議論が軌道にのるか否かの重大な試金石になると考えている。・・・・・憲法論議が停滞してきた要因はオールド野党の執拗な妨害とやるやると言いながら本気度が疑わしい自民党の優柔不断さにつきる。

最終的に憲法改正を決めるのは主権者たる国民です。オールド野党が改憲反対の立場をとられるのは自由です。しかし論議を封じ込めるのは断じて許されない。

総理は所信表明で国民理解のさらなる進化が大事だ、与野党の枠を越え、国会で積極的な議論が行われることを心から期待すると述べられたが、まだ熱意が伝わってこない。自民党総裁をして、憲法論議を主導する強い決意を示していただきたい。、、、と質問を終え、総理の回答を求めた。

中国の人権問題に触れなかったのが残念だが、国民民主・玉木代表が補った。

この、質問を聞いて、どちらが政権政党かと思うほど、この維新の会は現実に日本か置かれた喫緊の問題点を浮き彫りにし、鋭く指摘した点は大きい。中国にははれ物を触るような対応に終始した国会とは雲泥の差だ。

立憲・泉代表の質問は時たま笑みを浮かべる自己陶酔。相も変わらず、内政のこまごましたことと、自党の反省。外交・防衛など国家対応は皆無。戦後、最も緊張している国際環境において、維新と比べればまるで子供と大人の違い、野党第一党としてあり得ない幼稚さだった。

岸田総理の答弁も、官僚任せのあたりさわりのない答弁には失望せざるを得ない。近く訪中予定の親中・林外務大臣。先行きが心配である。

馬場幹事長は最後に、「日本の繁栄に暗雲が垂れ込める中、維新の会は、国政政党としての重責を果たす決意を示し、必ずや日本大改革の流れをつくりこの国を再生させるために全身全霊を傾けて行くことをお誓い申し上げる。」と質問を終了したが、その決意に並々ならぬものを感じた。

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Posted by 秀木石