新しい歴史教科書

日本,,雑記

Vol.3.01.30-747  新しい歴史教科書
2022.01.30

今日1月30日は「新しい歴史教科書をつくる会」が発足して25年を迎える記念の日だ。

“ 創立25周年おめでとう!! ” とはいかないのが残念である。傍から見ているとまさしく荒波の25年だった。

当時、耳慣れない「新しい歴史教科書」を有志が集まって一念発起してからもう25年、確かにいろいろあった。陰ながら応援した者としては感慨深いものがある。

「新しい歴史教科書」を作ろうという動きを知って、えっ、民間人が教科書を勝手につくれるの?と素朴な疑問を持ったのが最初だった。

「つくる会」の発足動機を知って、個人的には応援したいと思ったことを覚えている。

「つくる会」の動機だが、
◆既存の歴史教科書は、必要以上に日本を貶める自虐史観に毒されている。「東京裁判史観」や「社会主義幻想史観」、その双方の呪縛から解放された自由主義史観に基づく、子供たちが日本人としての自信と責任を持つことのできるような教科書の作成と普及を目的としている。

確かに、戦後はGHQの洗脳よろしく、自虐史観、ありもしなかった「従軍慰安婦」という言葉等、何かにつけ日本が悪者にされる記述が目立っていたことは間違いない。

そこへもって、日教組なる左翼思想が徹底して反日的教育を行うという二面作戦で日本の誇り高き歴史文化が黒塗りにされたしまった。

こんな教科書で果たして、日本に誇りを持って生きる日本人に育つのだろうか。という疑問があった。遅きに失したとはいえ、これに勇気をもって「新しい歴史教科書」を作ろうと立ち上がったのが、「新しい歴史教科書をつく会」だが、この25年の間に起きた度重なる役員、執筆陣の辞退や退会にはなかなか理解できないところがある。

ジイは2001年の初版本と2009年の「日本人の歴史教科書」なるものを持っているが、その「はじめに」として書かれた文章は日本への愛情に満ちたものだ。

教科書内容の是非について論じる力はないが、物語風にあって読みやすいと感じる。一時は30以上の都道府県での採択があったように思うが、最近は相当部数を落としているのではないか。

発足当初から役員としておられるのが現会長・高池勝彦、副会長・藤岡信勝をはじめ数名しかおられない。名だたる有識者の辞任や退会は何とも不可解である。

国を思う気持ちから立ち上げた会である。それぞれの有識者が強い愛国心から賛同されたものと思われるが、学者であるが故に主義主張の違いを乗り越えられなかったのかと思うと残念でならない。

しかし、その内紛があったにも拘わらず会を維持しつつけた情熱は評価されるべきで、それ以上に数多くの反対・妨害に屈せず頑張ってきたことも見逃せない。

≪主な反対・妨害運動≫
◎ 現場の教員、PTA、教育委員、歴史学者、アジア女性資料センター、"人間と性"教育研究協議会などの市民団体が「歴史修正主義の教科書だ」、「戦前の軍国日本の肯定」などとしての反対運動
◎ 日本共産党や同党系団体は採択反対の取り組みをしており、代表的反対運動団体である「子どもと教科書全国ネット21」の反対運動
◎ 革命的労働者協会がつくる会事務所に時限発火装置で放火するテロ事件
◎ 中核派主導の「百万人署名運動」による反対運動
◎ 韓国人組織である「在日本大韓民国民団」の反対運動
◎ 市民団体、在日韓国人、韓国人が原告となり使用停止を求める行政訴訟

その他にも、文科省の「新しい歴史教科書」を標的にしたと思われる不採択事案は、文科法自体の左翼化とも戦わざるを得ないという三重苦を背負ってよくぞ頑張ったと言いたい。

最近では令和元年にあった。
文科省は、検定用に提出した教科書について、「1ページあたり1.2カ所以上」の検定意見がついた場合、その瞬間に不合格とする制度をつくったのである。

「新しい歴史教科書」は405件もの検定意見をつけられ「1発不合格」とされた。この事件は新聞に大きく報道されたので世間の知るところとなったが、あまりの多さに杜撰さを際立てようとしたのか、誤字脱字も含むにしても多すぎである。

以前なら、すべてを修正し70日以内に検定に再申請の道があったが一切閉ざされたのである。

ところがである。検定が終わってから翌年、他の教科書各社は「訂正申請」をしているのである。その数、406件、588件、738件、がベスト3だが、あきらかにつくる会405件を上回っている。つくる会の藤岡氏から「わが社に対してだけ意図的に不利な扱いをした教科書調査官らの悪意に満ちた犯罪的行為」、と言われても反論はできまい。

あからさまな、差別行為には驚きを禁じ得ない。ジイの記憶では当時の萩生田文科大臣の「選定基準に則ったもの」というそっけない対応には失望したものだ。

自由社(新しい歴史教科書)は違法検定のかどで、国を相手取って国家賠償請求訴訟を東京地裁に提起した。

しかし、「つくる会」の内紛。ジイはせっかく有識者が集まって、「新しい歴史教科書」を “ 未来の子どもたちへ ” としたものが「何故」との疑問が消えない。

ジイが思うに、当初はすべてが学者で船頭多しである。役員に歴史の専門学者を置かない現在の役員構成がいいのではないか。執筆者にはその都度お願いする。

崇高な目的は間違っていない。つくる会がいうよいうに、初心に帰り、教科書の現状の問題点を分析・研究し、地方とも連携を取りながらあきらめず、賛同者を地道に開拓していってほしい。

悪は必ずどこかで破綻する。真の正義も磨き続けてこそ光放つものだ。頑張っていただきたい。

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