夢が現実 空飛ぶクルマ

世界,日本,雑記

Vol.3-3.10-786  夢が現実 空飛ぶクルマ
2022.03.10

子どもの頃、空を飛ぶ夢を何回も見た。

手を空に向けていっぱいに広げ、“ 飛べ飛べ ” と神経を集中しているとまるでロケットがゆっくり上がるように少しずつ上昇するのだ、少しでも気が緩むと下降する。懸命に意識を集中し落ちないようにした夢。

上がるといっても屋根を少し越すあたりだが、今、空を飛ぶクルマが現実味を帯びてきた。

空飛ぶクルマの開発競争が佳境に入り、世界各地で実証実験が進められている。そんな中、2020年8月、日本勢のトップを切って有人飛行の公開試験を成功させたのが、SkyDrive。

そのSkyDriveの福澤 知浩氏によると。
「空飛ぶクルマの実用化は、すぐそこまで来ています。当社でも2023年度の実用化に向けて、開発を進めているところです」という話だ。

その昔、初めて空を飛んだのが1903年12月、あのライト兄弟だ。
その後、
◆ 1935年、イギリスはドローンのルーツとなる無人飛行機の飛行に世界で初めて成功
◆ 1942年10月、ソ連のA4ロケットが初めて宇宙に到達した史上初のロケット
◆ 1949年7月、世界で初めてのジェット旅客機はイギリス製「デ・ハビランドDH.106コメット」
◆ 1961年4月、人類が初めて有人宇宙飛行をしたのが『地球は青かった』で有名な名なソ連のボストーク1号に搭乗した宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリン
◆ 1969年、アメリカ・アポロ11号が、人類が初めて地球以外の天体に降り立った、
◆ 1971年、世界で初めての宇宙ステーションンはソ連のサリュート
◆ 2001年4月「民間人が必要経費の全額を自己負担する」という条件で宇宙旅行に旅立った世界初の例はアメリカの大富豪デニス・チトーによるものである。
そして
◆ 2022年、突然であるが空飛ぶ自動車が一躍脚光を浴びてきた。

去る1月、クライン・ビジョン社が開発した車と飛行機のデュアルモードカー「エアカー」に対し、スロバキア運輸局が「耐空証明」(航空機が安全に航行できる性能を有する証明)を発行したというのだ。

Dezeenの報道によると、「欧州航空安全機関の基準に適合した200回以上の離着陸を含む70時間以上の飛行実験を成功させたことを受け、認定に至ったという。

BMW製のガソリンエンジンを搭載し、ボタンを押すだけで自動車から飛行機に変わる「エアカー」。昨年6月28日に行われた飛行実験では、スロバキアのニトラとブラティスラバの空港間を結ぶ都市間飛行に成功。両空港間の道路上の距離は約96.56kmだが、実験では35分で飛行を完了。時速160km以上、高さ2500m以上に到達可能であることも明らかになった。

一方3月8日の産経新聞には、スウェーデンのベンチャー企業が自家用の「空飛ぶクルマ」の開発に成功し、市販を開始したと伝えた。

電動モーターで動く1人乗りの電動垂直離着陸機「eVTOL」で価格は1057万円。すでに100台以上が売れた。

ロイター通信によれば、開発した企業は「空を飛行して通勤を行う第一歩となるもので、一般の人が買える最初の自家用の空飛ぶクルマだ」というのだ。

確かに、超軽量で、垂直離着陸機なので、滑走路がいらない。
さらにサイズが
・全長 : 2.48m
・全幅 : 1.5m
・全高 : 1.03m
・最高速度 : 時速102km
・高度 : 450mまで上昇可能
・飛行時間 : 20分(年内に30分可)
・自重 : 86kg、、、十分日本家庭の駐車場に入る。

米国では機体の自重が115kg未満で、最高速度が102km以下の超軽量の航空機については操縦免許がいらないという。さすがアメリカ。

これなら売れるだろう。広大な敷地をもつアメリカならではの話だ。

こと日本の場合、車体の大きさは問題クリアできそうだが、「耐空証明」「型式証明」「機体の詳細なデータ」「離着場所は空港か平ポート」等々クリアする問題が多く、自家用ではほとんど不可能だ。

ただ、政府は世界に先駆け空飛ぶクルマの実用化を進める方針で、平成30年に事業者や有識者らを加えた官民協議会を設置して空飛ぶクルマの開発や利用をめぐる法的な課題の洗い出しを始めている。

めずらしく動きが早い。これなら期待できそうだ。

令和7年の大坂万博に向け、空飛ぶクルマの実証実験を始めたという。

いよいよ空飛ぶクルマで通勤できる日がくるのも意外と近いかもしれない。ただなあ~1000万円以上はする。20坪その日暮らしでは話にならない。やはり、豪邸に広大な庭、ベンツが2台のお家でないと無理な話かも。

福澤氏によれば、
「空飛ぶクルマの特長は、①電動のため低コストかつ低騒音、②運転が容易で自動運転も可能、③垂直に離発着できるので点から点の移動が可能でインフラがコンパクト、という3つの点に集約される。こうした特長を活かして、「移動をより短時間で、安全かつ思いのままに、インフラが整備されていない地域でも活用できる、という世界を目指したい」と福澤氏、

さらに
「サービス開始は2023年度を予定している。SkyDriveの特長であるコンパクトな機体のメリットを活かして、「コンビニの駐車場ぐらいのスペースから離発着できるような機体をつくり、圧倒的に身近に空を使える世界を目指したい」と気合が入る。

渋滞が懐かしい思い出話となる日が本当に来るのか?ではなく来るのだ。

夢ではなくなった。

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