ウクライナを攻撃していない

世界,日本,雑記

Vol.3-3.12-788   ウクライナを攻撃していない
2022.03.12

中国人が “ ウソ ” をつくことは常識である。それを悪いとも、恥とも思わない。敢えて言うなら、国家のためにつくウソは称賛される国柄である。

今回のロシアのウクライナ侵攻。中国に負けず劣らず、プーチンとラブロフ外相の発言は驚くばかりの “ ウソ ” のオンパレートである。世界中が見ているカメラの前で誰もが知っている事実を、まるで知らぬかのように堂々とウソをつく。

最初は何かの間違いではないかと思ったが、真面目な顔でウソをつく姿はまるで異星人である。やはり “ 特異な人種 ” である。

プーチン最初のウソが、
①軍事侵略の理由を『ウクライナ東部のロシア系住民を守るための「特別軍事作戦」だと主張した。』ことだ。

その後、プーチンは
「ウクライナが核兵器を保有しようとしていた」と主張し、あろうことかチェリノブイリ原発とウクライナ最大の原発ザポリージャ原子力発電所を攻撃、掌握した。

「攻撃対象は軍関連施設だけだ」というプーチン政権の説明を信じる人は、もはやいまい。住宅街が攻撃を受けている惨状は、現地の映像が如実に示している。

原発の火災や民間の死傷者は「ウクライナの自作自演だ」とする主張に至っては、常軌を逸している。

「NATOが東方不拡大の約束を破った」というプーチン氏の言い分は一方的である。NATOが文書で確約した事実はない。口約束?は知らないが、それが侵略の口実になるのか。

⑥停戦できない理由として「ウクライナのファシストがロシア人を迫害している」

⑦ウクライナ南東部マリウポリ。一時停戦が合意されていた。しかし、産科と小児科があるこの病院をロシア軍は攻撃。その時のウソが『病院はすでに兵士によって使われていて、小児病院ではなかった』

ウソにウソを重ねた結果、ロシア国民に真実を知られる恐れから、情報統制に入った。フェイスブックやツイッターも遮断され、ロシア国民は戦争の実態を知る手段を失った。

さらに、プーチン大統領は、ロシア軍の活動に関する報道や情報発信のうち、ロシア当局が「フェイクニュース」と見なした場合に、記者らに対して最大15年の禁錮刑を科せる法案に署名、脅しをかけた。欧米主要メディアは相次いでロシア国内での取材活動の一時停止に追い込まれた。

今回の戦争がロシアの「侵略」であることを疑う余地はない。だが、ロシア国内では、今なお違うストーリーが語られ続けているそうだ。

しかし、プーチン露大統領がどんなに言論統制を強め、荒唐無稽な 嘘を並べ立てても、ロシアが国際法違反の侵略を続け、 無辜の市民を殺傷しているという厳然たる事実は隠せない。

一昨日の記者会見でも、ラブロフ外相は『ロシアはウクライナを攻撃していない。ロシアの安全が直接脅かされたことを受けた特別軍事作戦を実施しているだけだ』との主張を繰り返すだけだ。

ロシア国内では「侵攻」「攻撃」「戦争」といった表現を使うことは禁止されている。

東部ばかり強調、それ以外の情勢は伏せられたまま。 「首都キエフを包囲して攻略しようとしている実態は知らされていないという。

テレビ朝日ワイドスクランブルを見ていたら、コメンテーターの中野信子氏が、ロシアの “ ウソ ” ばかりが強調されることに疑問を持ったのか、「ウクライナの言っていることは事実なんでしょうか?」といかにも不審な顔つきでウクライナ発信情報の真偽を質した。

専門家に質問するまでもなく、ウクライナで現実に起っていることは映像で見ることができる。さらに多くのジャーナリストが戦争を取材している。ウクライナ国内で情報の統制などあり得ない、ウソならすぐばれるではないか。

言論の自由があるとはいえ、今は、若干なりともロシアに肩を持つような発言は慎むべきである。最も大事なことは無法に侵略してきたロシアを追いだし、戦争を終結させることである。

無法侵略、無辜の市民を殺傷しているという事実は疑うべくもない。

今最も大事なことは、日々失われる一般市民の命を救うことだ。1日1秒でも早く戦争を終結させるために、ウクライナ支援の手を緩めてはならない。

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