憲法記念日
Vol.3-5.3-840 憲法記念日
2022.05.03
今日は憲法記念日である。
今は昔、今日は何の祝日?と考える人は少なくなった。連休も後3日か~、と考えるのが今日の憲法記念日である。
各家庭の玄関に国旗が見られたのは、ジイの記憶では昭和30年代までだろうか。その後、徐々になくなり、戦後生まれが家庭の主となる頃、特に都会では家庭で国旗を掲げる家庭はなくなったのではないか。たまに、玄関に日の丸を見ると身が引き締まる思いがする。
一時は、「日の丸」に「国家」を言えば、右翼、国家主義と見られるほど左傾化が進んだ。その風潮が日の丸を遠ざけた。
日本国憲法が施行されたのが昭和22年5月3日だ。その後、事あるごとに問題になってきたのが憲法9条である。
<憲法9条によっていろんな齟齬が起きた>
①自衛隊は違憲だとする意見 ②集団的自衛権は行使できるのか ③自衛隊は軍隊ではないのか ④テロ作戦にあたる米艦艇に海上自衛隊はインド洋上で給油支援すらできない ⑤イラク戦争の際、米英両軍のなどのイラク統治を自衛隊が後方支援さえできない。
このように、憲法9条はいろんな行動に制限を加えてきた。仕方なく、日本は多くの時間を要し特措法などで対応を余儀なくされた。
戦後77年、憲法施行後75年、日本は経済大国世界第二位まで上りつめたが、こと世界の紛争になると自ら積極的貢献はできない75年を過ごしてきた。
いつまでたっても、「日本は憲法上軍隊は持てない、だからお金で勘弁してください」では世界に通用しない。もうそろそろ国際標準に合わせたらどうなんだという意見が出てもおかしくない。
東南アジアの諸国からアジアのリーダーとしての強い期待にも応えられず、その後台頭する中国に先を越されてしまった。
バブル崩壊後は、デフレ状態から20年以上脱却できず、経済的にも世界の中での存在感は薄れ、経済大国世界第二位の座を中国に譲った。
一人あたりのGDPでは韓国にも抜かれ2021年には世界第24位に下がった。
1995年(平成7年)の阪神淡路大震災、2011年3月11日の東日本大震災。2度に亘る大震災を経験した日本。緊急事態発生時の法整備すら未整備である。
「緊急事態条項」を憲法に盛り込むことは、政府の権限強化につながり、「政府の暴走を許す」と反対した。戦後75年平和裏に国会を担ってきた日本人が日本人を信用しないとは本心であろうか。恐ろしい思考だ。まだ、ただの反対野党であるほうが安心できる。しかし、その反対で緊急事態の対応すらままならない。
経済だけ、世界の恩恵にあずかりながら、こと紛争には知らんふりでは通らない。道理のない戦争には世界のリーダーとして毅然と立ち向かう、そのためにはアメリカに手足を縛られた憲法から脱却しなければならない。
本来なら、石原慎太郎流に、一旦破棄して、最初から作り直すのが正当なやり方であるとは思うが、どうも日本の頭脳は未だ戦後洗脳から抜け切れない。
しかし、その反対野党の急先鋒である共産党が、ウクライナ戦争を現実に突きつけられ、「ウクライナのような有事が日本で起きた場合には、『自衛隊を活用する』と述べた」。この時点で野党の反対理由は瓦解した。
まずは、憲法前文と9条を変えることから始めなければならない。
戦後77年「一字一句 」全く改正されない憲法は世界でも類のない「天然記念物」と化したのが “ 日本国憲法 ” である。改憲できなかったのは、洗脳とマスコミと野党の執拗な反対もあるが、長年にわたり国会を仕切ってきた自民党にある。「憲法改正の強い意志の欠如」こそが根本原因である。
世界第三位の経済大国である日本。2000年に及ぶ万世一系の天皇を有し、輝かしい歴史をつむんできた日本、世界に類を見ない安全を有し、そこに住む穏やかで生真面目な人間性、その日本の「平和な理念」を維持しつつ、国家として国際標準に合わせることが必要ではないか。
そこで初めて戦後からの脱却と、アジアが日本に期待した「アジアのリーダー」として主導的役割を果たすことができると信じる。
そのきっかけをくれたとすれば、ウクライナには感謝である。
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