惜別!Mr.ヘンリー・S・ストークス

世界,日本,,雑記

Vol.3-5.14-851   惜別!Mr.ヘンリー・S・ストークス

2022.05.14

ヘンリー・スコット・ストークス氏が亡くなった。

ヘンリー・スコット・ストークスは、イギリス出身のジャーナリスト。「フィナンシャル・タイムズ・初代東京支局長」、「ニューヨークタイムズ・東京支局長」などを歴任。妻は日本人のあき子夫人、息子はタレントのハリー杉山氏である。

産経新聞によれば、

「50年以上、親交がある外交評論家の加瀬英明さんは、物事を善悪でなくフェアで判断する英国の知識人で、日本の最も良き理解者の一人だったと評し、『現代のラフカディオ・ハーンだった』と悼んだ。

1938年、英南西部サマセット州生まれ、1964年、英紙フィナンシャル・タイムズ初代東京支局長として来日。1967年からは米紙ニューヨーク・タイムズで東京支局長を務め、日本外国特派員協会最古参として日本を正しく把握し、発信した。

2013年、著書「英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄」に「いわゆる『南京大虐殺』はなかった」と記し、世界の既成概念に欧米人で初めて挑戦した。・・・

そして、日本が侵略したというのは「連合国側の戦勝国史観」と、言い切り、「日本はアジア諸国を白人支配から解放した」と訴えた。

三島由紀夫とも親交があり、ストークス氏が英語で書いた「三島由紀夫伝」は米英などで名著になったという。

ああ!、外国人の日本理解者がまた一人亡くなった。残念である。

ストークス氏は何冊も出版物があるが、ジイは「なぜアメリカは、対日戦争をしかけたのか」という祥伝社新書を持っている。

多くの日本人が未だに、「日本は中国及び東南アジアを侵略した」「韓国を植民地支配した」「大国に無謀な戦争をした」等、無謀・バカ呼ばわりをする。ジイは外国人であるストークス氏のこの大東亜史観に救われた。GHQに自虐史観を植えつけられた日本人は己が生を受けた日本を理解しようとせず、ただGHQのいいなりにウソを信じ、今も抜けきっていない。

やむを得ず戦争を決断した理由すら主張できなかった。それを見事に、それも外国人であるジャーナリストが真実を代弁してくれたのである。

<ストークス氏の大東亜戦争史観>

「日本は侵略した」と欧米や中国、韓国、日本の学者まで主張していることを、「それは『連合国側の史観』。敵側の戦時プロパガンダです。確かに日本が欧米諸国のアジア植民地に軍事進攻したことは事実です。しかし、それ以前に侵略して植民地にしたのは欧米諸国です。日本は欧米の植民地を占領し、日本の将兵が宣教師のような使命感に駆られて、アジア諸民族を独立へ導いた。アジア諸国は日本によって白人支配から独立した。西洋人は世界史を見直すべきです。日本はアジアを独立に導いた『希望の光』。『侵略』したのではなく『解放』し、独立に導いたのです」として「アジア、アフリカ、北米、南米、豪州を侵略した西洋は謝罪していません。なぜ日本だけが謝罪しなければいけないのか。白人が有色人種を侵略するのは『文明化』で、有色人種が白人を侵略するのが『犯罪』とはナンセンスです」と述べている。

ストークス氏のこの考えを日本の多くがいまだに理解せず、国旗・国歌を忌み嫌い、日本の英霊が眠る靖国を軽んじる。悲しい日本の現実に、イギリス人ジャーナリストであるストークス氏の発言は誠に心強かった。

ジイがこの言葉に最初に接した時、長い間のストレスと心の中を覆っていた濃い霧のようなものが一瞬にして晴れた記憶がある。

この良き理解者が亡くなったことは日本を愛するジイにとって大きなショックである。

息子であるハリー杉山氏、語学力を含め多彩な才能を生かしたタレント業を含め、多方面で活躍中である。しかし、父ストークス氏のようにジャーナリストならともかく、日本のメディアで活躍する彼に、ストークス流を継ぐのは難しいかもしれない。

ただ、加瀬氏が評したようにストークス氏の日本理解は決して偏ったものではない。もし、ストークス氏の考え方がフェアでないというなら、第一級資料を基に大いに反論は可能である。

一部の日本人には反論もあろうが、外国人である英国人ジャーナリストの発言である。普通の日本人なら有り難い言葉として受け取るのが当然だと思うのだが、マッカーサーが帰国後、米上院軍事・外交合同委員会で「日本を戦争に駆り立てた動機は、大部分が安全保障上の必要に迫られてのことだった」との重大発言もしかり、残念ながら、多くの日本人が検証し、日本人に染みついた自虐史観を覆そうという動きは見られない。いまだ、自虐史観そのままの教科書を見れば歴然である。

ストークス氏は、戦後、急成長した日本人の行動の源を知りたくて来日したが、日本で暮らすうちに日本の洗練された文化などに魅せられ、あき子夫人と結婚、日本にとどまった経歴を持つ。

「シャイで注意深く節度があり、あまり直接的に発言しない人」と産経新聞・岡部伸氏は語る。

一度、ヘンリー・スコット・ストークス氏の著書を手にとっていただきたい。

◇『なぜアメリカは、対日戦争を仕掛けたのか』・・・祥伝社新書(共著)
◇『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』・・・祥伝社新書(共著)

出でよ!第二のストークス氏といいたいがそう簡単ではない。ハリー杉山氏がいずれ父の功績をもとに、さらに深く研究するジャーナリストとして活躍する。そんな日がくるといいなあと思うだけである。

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