歴史は進歩しない

世界,日本,雑記

Vol.3-6.27-895   歴史は進歩しない

2022.06.27

国際連合は、国際連合憲章の下で1945年10月に設立された国際機関。

第二次世界大戦の勃発を防げなかった国際連盟の様々な反省を踏まえ、1945年10月24日に51ヵ国の加盟国で設立された。

主たる活動目的は、国際平和と安全保障、経済、社会、文化などに関する国際協力の実現である。

大きな過ちを犯した人類。いつかは戦争も核兵器もない平和な世界を実現できるという理想を抱いたのだ。

筑波大学名誉教授・古田博司氏の産経新聞への寄稿文があった。

《 「歴史は進歩する」のウソ 》というタイトルである。

「歴史は進歩する」と多くの進歩史観にとらわれた学者たちは信じた。

「2度の大戦を経て、冷戦の敗北・ソ連崩壊まで経験したロシアは、またも侵略戦争を始め、ウクライナのみならず、他国も核で恫喝している。

ウクライナでは、ロシアが略奪や暴行、惨殺、強姦、収容所送りをしていることが報道されているが、これなど、第二次大戦末期に日ソ中立条約を破って満州に攻め込んだソ連軍が、日本人に対してやったことと同じである。

この前近代さながらの所業を見ると、ロシアは1917年のロシア革命から100年以上の歴史を経ても、なんの進歩もしていないと言わざるを得ない。

進歩史観にとらわれた人々は、そのことがよく理解できない。だから「まさか本当にウクライナを侵攻するとは思わなかった」などと思ってしまう。

プーチン大統領の言動は、近代的な国家の国際ルールでは説明がつかない。

進歩史観の誤りは、韓国をみるとはっきりしている。

韓国には、今も近代国家の大原則である法の支配が根付いていない。

国民統合もいまだに法の支配ではなく、「反日」教育ではかられる。日本から独立したばかりの黎明期ならば、それもやむを得ないかもしれないが、70年以上も経っているのに今も「反日」という感情論が法の支配に優先するのである。

近代的な国家指導者ならば、こうした現実を憂え、法の支配を根付かせようとするものだが、韓国では元首たる大統領が自ら法治を骨抜きにしようとする。

確かに古田教授のいうように、大きな大戦を2度も経験し、秩序たる国連もつくった。

もう、世界大戦のような過ちは起きない。起させないと皆が思ったに違いない。
ところが「歴史は進歩しなかった」のである。

世界には国の数だけ、文化も宗教もルールもある。しかし、世界の安定を図る意味で、大国が中心になって作った世界組織が国連である。それが機能しなくなったら安全保障の意味はなさない。

今回のウクライナ侵攻で “ 歴史は進歩しない ” ことがわかった、“ 歴史は繰り返す ” だけだ。

何のことはない、“ 歴史は繰り返す ” という言葉は、社会主義者・共産主義者が信奉するカール・マルクスの言葉、プーチンはマルクスの言葉を証明したのだ。

先日、日本赤軍の最高幹部だった重信房子が懲役20年の服役を終え出所した。彼女もマルクス主義を信仰し、社会主義革命のためにテロに明け暮れる人生を送った。

革命に名を借りたただの犯罪者だったが。

人類は1000年の昔から戦いに明け暮れる歴史だ。人間は戦う武器において、あるいは未知なるものへの探求につき進歩するかもしれないが、こと戦争の歴史に終止符を打つことはない。人間も動物、著しく進化はしたがやはり動物である。

地球上の戦いに満足できず、すでに宇宙戦争という言葉があるように、宇宙でも戦争をやろうとしている。

人間は人間以外の動物を制御しているが、今のところ人間を制御できる生物はいない。

宇宙人がいるかどうかわからないが、宇宙人が仮にいるとしたら、宇宙人の脅威が地球人に及ぶことで初めて地球上での戦争はなくなり、宇宙人を敵とした戦争に入れ替わるだけである。

いずれにしても人間は戦うことを本能としている。生き物として動物本能を失くすことはない。

宇宙規模でいえば無限大に広がる小さな星の一つに過ぎない地球。人間が知り得る限りにおいて宇宙に行った人間は、地球は美しい星だという。

せめて、その美しい星 “ 和を以て貴しと為す ” 世界にしたいものだが、動物の本能がそれを許さないのだ。

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