聞こえる中露の高笑い

世界,日本,雑記

Vol.3-7.3-901  聞こえる中露の高笑い

2022.07.03

プーチン大統領が突然、6月30日、日本の商社が参画する極東サハリン州の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の運営会社サハリンエナジーの資産を、ロシアが新たに設立する運営会社に移管するとの大統領令に署名した。

ロシアが日本企業の資産を没収する可能性が出てきた。明らかに制裁に対する報復である。

サハリンエナジーの株式の保有は
・露国営ガスプロム・・・50.0%
・英石油大手シェル・・・27.5%
・三井物産・・・・・・・12.5%
・三菱商事・・・・・・・10.0%

株主は従来と同じ比率で株式を保有する権利を与えられるが、露政府の承認を得る必要がある。露政府(プーチン大統領)が承認を拒否した場合、保有株式は売却されるが、売却先は露法人に限定される。

よくもまあ、悪知恵が働くものだ。敵ながらアッパレなどと言っている場合ではないが、独裁国家だからこそできる対抗措置である。

ところでG7がどんなに制裁を強めてもたかが7か国、あまり効き目がない。

さらに最近は手詰まり感がある。EU内で足並みが揃わないロシア産の金の輸入禁止。石油輸入価格上限設定もG7以外の国は参加しそうにない。

逆に宿敵・ロシアには中国の支えがある。

金についても、中国の富裕層が渇望、さらに中国人民銀行が対外準備資産として金保有を増やそうとしている。そこにロシア産の金がロンドン市場から締め出され安価で購入できれば渡りに船である。

西側が石油も金も対露制裁をすればするほど中国は有利になる。

さらに中国はロシア石油と穀物の輸入を急増させているばかりでなく、約1000億ドル分のロシア7外貨準備資産を預かり、ルーブル相場の下支えに協力しているそうだ。

中国は、何もしないで欲しいものが安く手に入る。ロシアからは有り難がられウハウハ、中露の高笑いが聞こえそうだ。

中露協調は着実に深化している。

それにしても独裁国家というのは実に便利である。大統領令を自作し自分で署名すれば明日から施行できるのである。上院も下院もくそ食らえ、ましてや衆議院、参議院での議論もない何と便利な政治制度であろうか。

日本も明日から変わろう、年内に限り独裁国家に。

◇日本総理大臣令発令ス

ーその① 北方領土における固定資産税 ー

2023.1.1日より、北方領土の使用者に固定資産税の支払いを決定した。

北方領土面積 5,036 km²×10万円/㎡×1.4%=70億54百万円。
本来遡ること77年分の請求になるが、「法の不遡及の原則」により、来年度よりの請求とする。

第一期 2023.5.31 20億円
第二期 2023.7.31 20億円
第三期 2024.1.04 20億円
第四期 2024.2.28 10億54百万円

(注:延滞時の適用利率8.7%)

以上通知する。

【今回の請求理由の証明:北方領土全不動産の登記簿謄本を検証の結果、所有権を示すロシアの名前はない。所有権はすべて日本と日本人である。故に、全島民の代理人とし日本政府が請求する所以である。

異議申し立てについては
●77年間の免税状態、実質的無償供与であり受け付けない。
●2023年度固定資産税・納税完了後、異議がある場合、税率、及び基準価格についてのみ受け付ける。
●申し出は大統領閣下の名にてのみ可能。
●反論は根拠とした資料とともに明確な理由説明書を添付する必要がある。
●内容を厳格に精査の上、日本国憲法に則り粛々と判定が下される。

以上、『日出る処の天子・岸田総理大臣より、書を、日没する処の天子・プーチン大統領に致す。恙なきや。』

とこんな条文をロシア・プーチンに送りたいものである。
今、ロシア・プーチンがやっていることは自分の頭に描いたことをそのまま政治に反映できる皇帝そのもの。こんな楽しい人生がこの世にあろうか。

“ おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢の如し ”

いずれ鉄槌が下される時が来るであろう。それも、そう遠くない日かもしれない。

ブログランキング・にほんブログ村へ