拙速では?埼玉LGBT条例

日本,雑記

Vol.3-7.7-905   拙速では?埼玉LGBT条例

2022.07.07

埼玉県議会が揺れている。

自民党議員が提出したLGBT条例案、「性自認」の考え方が「極端だ」と異論が出た。

反対者の中心人物が弁護士・滝本太郎氏である。
反対理由は
① 女性の権利を侵害する
② 性の無政府主義だ・・・と主張する。

ところでこのジェンダー思想やLGBTという横文字文化は欧米から渡来したものだが、ジェンダーにフリーがつき「ジェンダーフリー」となって日本のフェミニストが飛びついた。

そもそもジェンダーとは「社会的につくられた男女の差」である。「ジェンダーフリー」は身体的な区別から差をつけない。つまり、男女に差をつけず「機会は平等である」としたのである。

女だからといって、ダンプの運転、建設現場の作業員でも望めばチャンスは平等に与えられるとしたのが「ジェンダーフリー」である。

それを、日本のフェミニストが履き違え、トイレも更衣室も一緒。ひな祭りや端午の節句など、男女を分けるのはけしからんというからおかしくなった。

ところで今回、問題になっている「埼玉LGBT条例案」

<LGBT>とは何ぞや。
・Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)
・Gay(ゲイ、男性同性愛者)
・Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)
・Transgender(トランスジェンダー、性自認が出生時に割り当てられた性別とは異なる人)
の頭文字をとった言葉で、性的マイノリティ(性的少数者)を表す総称のひとつとして使われる。

これらの人が「不当」な扱いを受けたり「差別」を受けないようにすることと共に、こういう方への理解を深めようとしたものである。

その条案の趣旨に反対はないはずである。

反対の旗手・滝本太郎弁護士は
性別は自分で決めることができるという性自認の論理の問題を指摘する。

「多様性を尊重」
「差別してはならない」、というのは一見いいことを言っているようだが現実に即して考えれば、
◆ある男性が『女性』と自称すれば、それは女性として扱わなければならない。・・・ということを意味する。

したがって、その女性と称する男性が女性のトイレを使うことを認めなくてはならない。

このことについて、女性自身は何のてらいもなく容認することができるのか。多くの女性は不安を感じ、安全面や女性の権利を無視した行為として反対意見は多い。

滝本弁護士曰く、問題なのは「性別を自分で決められるということは、女性・男性の定義を根本から変えてしまうことにある」とし、生まれつきの性別を原則とする今の医療や統計、社会制度はめちゃくちゃになる。『性の無政府主義』だと指摘する。

ただ、同性婚は憲法違反との考えはなく、法律で同性婚は禁止していないとの立場をとる。同性愛では子供ができないから結婚は認められないというが、高齢の夫婦も子はできない。同性婚への違和感は薄れてきており法律で認めてもいいのではないか。との考えを持つ。

また「私もトランスジェンダーを尊重すべきだと思う。仕事で差別されたり、日常生活で揶揄されることがあってはならない」としながらも、「トイレなどの女性スペースに入れるようにするかは別問題で、慎重な議論が必要だ」というのである。

加えて、世論の理解が十分得られていないことも、反対する理由の一つとしている。

条例案提出に向けて党県連が4、5月に実施したパブリックコメント(意見公募)では86.8%が反対、賛成はわずか10.7%にとどまっている。

「不当な差別的取扱いの範囲が不明確」「性自認の自己申告が認められれば犯罪に悪用される」など様々な意見がある。

現状、県民の理解が不十分である。今条例を強行に採決する正当な理由も見当たらない。

条例案のとりまとめに稲田朋美元防衛相に近い人物が動いているという情報もある。本来保守政党であるはずの自民党も、最近は女性議員を中心に左傾がかった動きも気になる。

憲法学の八木秀次氏も、「条例が成立すれば社会生活の広範囲に影響が出る。性の多様性をめぐる議論を深め、論点を整理するのが先決だ」という。

その通りだ、埼玉県よ何故急ぐ、冷静で徹底した議論が先ではないか。

ブログランキング・にほんブログ村へ

日本,雑記日本,雑記

Posted by 秀木石