各紙の終戦記念日

日本,雑記

Vol.3-8.16-945   各紙の終戦記念日

2022.08.16

昨日は77回目の終戦記念日だった。

政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区日本武道館で、天皇、皇后両陛下ご臨席のもと式典が行われた。

私は久しぶりに田舎に帰って先祖の墓参りをした。

地元の「中日新聞」である。
第一面、トップ記事は
<きょう終戦の日>と小見出しの下
~ 焼けた鉄帽 戦火忘れぬ ~ と大きなリードタイトルである。
「太平洋戦争中、名古屋市北区にあった高射砲部隊に所属していた渡辺さん(99)は、米軍B29爆撃機から投下された焼夷弾の炎から命を守ってくれた鉄帽を自宅で大切に保管している。『これがなければ死んでいた』。渡辺さんは今年も、この鉄帽に感謝し、亡き戦友を悼む」とし “ 終戦記念日 ” の一面を飾った。

確かに「戦火忘れぬ」、「ヘルメットのお蔭での命拾い」、貴重な体験である。記事は悲惨な体験が語られ、「戦争は無意味なものだ」ということを伝え続けることだと。結んでいる。

<社説>は
「国、あるいは政権や政府って何のためにあるんでしょう。やっぱり、せんじ詰めれば国民を幸せにするため、ですよね。でも幸福感というのはいささか曖昧。もっと端的に政権や政府の最低限の存在意義を定義してみるなら、結局、こうなるんじゃないでしょうか。
国民をなるべく死なせないようにするー

・・・1945年8月15日。国民は初めて、長かった戦争が終わったことを知らされます。・・・どうでしょう。国民を戦争へ導き、退き時も見誤って3百万人以上を死なせる・・・。この時代、本来は国民をなるべく死なせないようにするために存在するはずの国、政権、政府が、それとはまるで逆のことをしていたわけです。・・・」

よくもまあ、しゃあしゃあと言えたものだ。77年もの間、平和を貪ってきた現代人が、310万人の尊い命の犠牲の上にあることへの哀悼の意さえ示せず、ただただ、先人の戦争を非難する。何というバカげた新聞であろうか。日本精神堕落の姿がここにある。

日本のリーディングペーパー “ 朝日新聞 ” に至っては、8月15日の朝刊の第一面。
<アフガン政権崩壊から1年>と小見出しをトップに
~ 娘のため 35万円のため 腎臓を売った20歳 ~と大きなタイトルが終戦記念日第一面である。

米国と日本の巨額の援助で支えてきたガニ政権を崩壊させ、「アフガニスタンの母は娘のために臓器まで売る結果を生んだ」のは、日米の責任だと言わんばかりの紙面づくりである。

1面、2面、5面を使ってタリバン政権の今を伝えている。

全紙面を通じて、天皇、皇后両陛下ご臨席のもと行われた「全国戦没者追悼式」の記事はただの一文字の記載もなければ、英霊への哀悼の意もない。

揚げ句の果て、社説では、「・・・77年を経た今も、記憶の残像は濃い。空襲で逃げ惑う恐怖、家も街も焼け落ちた絶望、肉親を失う悲しみ・・・」と戦争の惨禍を強調し、
あの過ちから再起した国民として、世界に訴えるべき原則がある。国家の名の下に人間の命と暮らしを顧みない施策はどんな時も誤りである。・・・・円の重なりをすぐに見いだしにくい国同士でも、まずは細い糸でつなぐ対話の努力が必要だ。ウクライナや台湾をめぐるロシアと中国の強権的な態度も、地道な外交努力でほぐし、落着点を探るしかない。」

相手に対してはどこまでも優しく、日本はもっと外交努力をしろ!とハッパをかける。日本の過去を “ 過ちと ” と決めつけ、中国、ロシアに対しては “ 細い糸でつなぐ対話 ” しかない。と、おとぎ話のような解決を夢見る。

結局、朝日新聞には、310万人の犠牲の上にある今の平和の日本を追悼する行事「全国戦没者追悼式」への言及すらせず、明治以降日本のために亡くなった英霊を祀る靖国神社さえも無視する。これが日本のリーディングペーパーの驚くべき現実である。

日本の各紙、メディアの偏見洗脳効果は、こんな調査にも表れた。

「自国のために戦う意志」を問う国際調査に「はい」と答えた人の割合が、日本は10%と、64カ国中で最も低い割合だった。

中国 71% ロシア 59% アメリカ 44% 韓国 42%・・・日本 10%

恥ずべき結果である。ああ、ニッポンよ!とため息をつきたくなる。

唯一、産経新聞が第一面に堂々と「戦没者追悼式」を掲げた。
社説も
「77回目の終戦の日を迎えた。先の大戦で軍人民間人を合わせて310万人の同胞が亡くなった。全ての御霊安かれと心から祈りたい。」とし、妙な数字を上げた。

「17/8/05」ジャカルタ独立記念塔に収められたインドネシア独立宣言書の日付である。日本皇紀2605年8月17日を意味する。

社説には「強制されたわけではない。日本の紀年法を独立宣言書に用いた意味は重い」とし、多くのマスメディアが日本の侵略と断定し断罪する自虐史観。産経新聞はこの「インドネシア独立宣言書」に一方的に日本を断罪する風潮に問題提起したのだ。

さらに「英霊を気の毒な犠牲者としか見ないようでは話にならない」とし、「今の世代も子孫のために日本の国と国民を守り抜くことを誓うべき」とした。せめてもの救いである。

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Posted by 秀木石