9.11 沖縄知事選の行方
Vol.3-9.6-966 9.11 沖縄知事選の行方
2022.09.06
沖縄が本土復帰を果たしたのが、終戦後27年も経ってからである。
多くの本土国民は、自らも精いっぱい生きるのに必死で、沖縄の苦労を知らない。ただ、高度成長で豊かになっても沖縄の心中を察するまではいかったのではないか。
日本中にある米軍基地、その75%が沖縄に集中している。地政学的にも日本防衛上も最適地とされている。そんな事情から “ 仕方ない ” と常識的に納得してしまっているからであろう。
誰もがそのアンバランスを知っている。しかし、だからと言ってどうすればいいのか納得性のある代替案が浮かばない。したがって声を上げるにも旧民主党の鳩山由紀夫氏のように「できれば国外へ、最低でも県外」と言って混乱を招く発言となる。軍隊を持たない日本が日本の防衛を真剣に考えたとしたら、そう軽々に移転問題を語れるものではない。
沖縄における政治対立は世界一危険とも言われる宜野湾市の市街地にある米軍普天間飛行場にある。その飛行場の移転を、日米両政府が平成8年、県内移設を条件に全面返還することで合意した。
政府は、国の安全保障に関わる政策は、県民ではなく国民の「民意」によって決まる。とし平成29年に辺野古の埋め立て工事に着手した。これに県が反発して国との法廷闘争が長年繰り返されている。
1996年、日米両政府が米軍普天間飛行場の県内移設を条件に全面返還で合意
2009年、鳩山由紀夫政権が、「最低でも県外移設」と発言
2013年12月、沖縄県知事仲井眞弘多氏が辺野古湾基地の建設に着手
2014年、沖縄知事選で、移設反対の那覇市長・翁長雄志氏が、仲井眞弘多氏を破り圧勝
2018年8月11日、翁長雄志氏は島から完全に移転することを望むと主張、辺野古移設に反対。一部の環境保護団体は、湾内のサンゴやジュゴンに悪影響を及ぼす可能性があるとして移設に反対
2018年10月、反対派・玉城デニー氏が自公が推す左喜真氏を破り当選
2019年2月、辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票が行われ、投票者の70%以上が新しい辺野古基地の建設に反対票を投じた
2022年9月11日・・・知事選予定
2022年5月25日午前、玉城氏は県庁で開かれた基地問題に関する有識者会合の入場時に、「(ウクライナ大統領の)ゼレンスキーです。よろしくお願いします」とあいさつした。玉城氏は直後に「冗談です」と打ち消したが、ロシアによるウクライナ侵攻の最中の同発言に批判が集まり、玉城氏はその後の記者会見で「ウクライナの状況を軽んじていることは毛頭ない。誤解を招く発言だったことについてはお詫びしたい」と謝罪した。
駐日ウクラな大使館のコルンスキー特命全権大使は「何を意味していたのかを直接聞きに行かなければならない」と述べたが当たり前だ。現職沖縄県の知事を務める身でありながら常識外の発言は信じられない。こんな人が防衛上最も重要な沖縄県の知事であることが不安であり恐ろしい。米軍基地反対は日本のためではなく他の隠された意図があるのではないかと勘繰る。
それにしても沖縄の基地反対運動は常軌を逸している。沖縄の県民だけではなく全国から活動家が集まる。
以前から反対派が道路に陣取って交通の妨害がテレビでも報じられていたが、数年前から妨害グループは「辺野古新基地NO!民意は示された」という赤いのぼりを立て、国道沿いにある小さな港のゲート前で、連日、大型トラックが入ろうとすると数人のグループが手を上げて止め、トラックの前をゆっくり横断する。そこで反転し、また手を上げて後続のトラックを止め、その前をゆっくり歩く・・・。そんな光景が日々繰り返されているそうだ。
「速やかに横断してください」と港の警備員が再三促すが、歩調は変わらない。東海岸の辺野古に向けて埋め立て用の土砂が運び出されるが、この嫌がらせによってゲート前はいつも渋滞しているという。
これは明白な迷惑行為である。現知事である玉城知事がこの行為を暗黙に了解しているとすれば、ゼレンスキー発言ではないが、知事自身の人間性を疑わずにはいられない。それにも増して、沖縄県政を取り仕切る知事として何の手だても講じないとすれば、国家事業の妨害行為として共謀罪にはならないのが不思議である。
これが沖縄では堂々と見過ごされているとすれば、やはり沖縄は異質なのだという感覚に陥る。
今、沖縄知事戦の最中である。
立候補者は辺野古移設反対の「下地幹郎氏」「玉城デニー氏」。辺野古移設を容認し、普天間飛行場返還を訴える「佐喜真淳氏」。佐喜真が落選すると沖縄はこの先どうなるか不安だけである。
台湾有事だけではない、いつ尖閣へ中国が上陸するかもしれない。下地氏と玉城氏のとる行動が想像できない。中国はこの2人の当選を願っていることであろう。
沖縄の民意は基地問題より、経済に移っている。複雑な沖縄の民意を左傾に誘導してきた沖縄県の2大紙「琉球新報」に「沖縄タイムス」の両編集局長が、共産党機関紙の「しんぶん赤旗」日曜版20日号に、インタビューの形で登場し、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設への反対姿勢を表明している。
沖縄の民意は住民ではなく、すでに日本の?活動家と左翼政治家、マスコミに2大新聞が民意になった。
9月11日沖縄知事選である。県民の1票は “ 日本の将来 ” を左右すると言っても過言ではない。
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