園児の “ 命 ” を預かるという認識

日本,雑記

Vol.3-9.8-968  園児の “ 命 ” を預かるという認識

2022.09.08

昨年起きた園児の痛ましい事故が、また起きてしまった。

過失では済まされない。就学前の幼児を預かる保育園などで起きた過失致死に至る事故は最低限実刑とすべしだ。

静岡県牧之原市の「川崎幼稚園」で、今月5日、園児の河本千奈ちゃん3才が、通園バスの中に置き去りにされて、熱中症により死亡した事故。これはもう事件である。

私が親なら発狂する。親の気持ちを考えれば自制心を失い、泣き叫び、誰にあたることもできずただただ気が狂わんばかりに荒れ狂う姿しか思い浮かばない。

親に代わってこの園長を殴りつけたい衝動にかられる。
昨年7月に、やはりバスの中に9時間も置き去りにした事件を思い出す。もう2度とこんな痛ましい事故は起こしてはならない。全国の保育園、幼稚園に関わる人々は肝に銘じたのではなかったか。

あの痛ましい事故を忘れ去ったバカ園長。自殺行為を園長自ら演じたのである。この世に生まれてまだ3年に満たない、最も弱い人間の命を守る側の長が起こした罪は、殺人罪にも匹敵するのではないか。

事件は、今月5日、静岡県牧之原市の「川崎幼稚園」で起きた。
園児の河本千奈ちゃん3才が、通園バスの中に置き去りにされて、熱中症により死亡した。

バスに乗って登園したものの下車せずに、そのまま、およそ5時間に渡って、車内に置き去りにされた。千奈ちゃんは、搬送先の病院で死亡し、死因は熱中症だった。

静岡県警は、当時、バスには、園児6人が乗っていて、同乗していた女性職員は、まず2歳児を降ろし、他の子には自分で降りるよう声をかけ、園内に入ったという。

当日、バスの運転手を務めていた園長は、①車内の確認・点検を怠った②女性職員は、園児6人が乗っていたことを受け、紙とタブレットの両方に「6人」と入力。千奈ちゃんの下車を確認しないで、システム上「登園」したことにしてしまった。

③クラスの担任と副担任は、千奈ちゃんがいないことに気付いていたものの、女性職員にも保護者にも、問い合わせすらしなかった。

杜撰さもここまでくれば、保育園業務の基本を遥かに逸脱した犯罪である。

当日はいつもの運転手が休みで、増田園長が、通園バスを運転することになったという。その増田園長の「普段、バスの運転をしないので、不慣れだった」という理由は理由にもならない。運転は不慣れであっても、降りる前に小さなバスの中を最後部から前に歩きながら見ることぐらいはバカでもできる。

運転うんぬんより、最も重要なことは到着後、全員下車の確認なのである。その重要性の軽重すらわかっていないとすれば、保育園としての許可を即、取り消さなければならない。

さらに、バス到着後に乗車した園児と下車した園児を照合する決まりすら守られず、バス到着後の名簿のチェック、運転手による車内確認やダブルチェックすら行われていない。

もう何をかいわんやである。

この無責任極まりない命の扱いで罰金刑で済むなら、かわいい盛りの愛娘を奪われた親は浮かばれない。

通常の犯罪の場合、そこには明確な悪意が存在する。例えば殺意をもって人を殺した場合、司法は最高刑として死刑を選択することができる。死刑によって被害者の人権はかろうじて守られる。

しかし、過失致死で死刑になったと言う話しは聞かない。現場によっては、あってはならない過失がある。

今回の場合、相手は未就学児、幼児であって事の判断をまだできない年齢である。ましてや、管理者は幼児保育の専門家である。

たった6人を小さな送迎バスに乗せ、下ろした。車の中を見回し、誰も残っていないか、落し物はないか、大事な命を預かるプロとして、身体に染みついた最低限の行動である。それを怠るなどありえない。どんな言い訳も通用しない。それも2人の大人が乗車していたのだ。こんな保育園の存立などあってはならない。事故は起こるべくして起きたのだ。

未就学児は入学するまで、“ 赤子と同じとの認識と大事な命を預かる ” この認識がなければ保育園の経営に携わるべきではない。

ジジイも、孫を預かる時がある。ケガを一番恐れる。小学生も高学年になれば、安全・危険の判断はほぼできる。しかし、低学年の内は相当の注意を払わないと危険極まりない。だから、ジジババは何もしなくても預かるだけで疲れるのである。

今回の事故を聴いた時、トサカに血が上り、怒りのあまり脳溢血になりそうだった。園長をぶん殴ってやりたい衝動に駆られた。車の運転云々を言う前に、それこそ両親の前に土下座して謝るべきであろう。

普通の精神を持ち合わせていれば、この重大事にこそ全身の力が抜け、自然に腰が砕け、 “ 土下座 ” の状態になるほどショックを受けるのが本来の人間の姿ではないか。

たまに、謝罪会見の場で、壇上を降り、膝まづいて謝る人間がいるが、ほとんどパフォーマンスである。しかし、今回の放置した経緯を聞けば、土下座どころではない。死して詫びてもまだ足りない。

法は、改正されるべきである。

このような、未就学児を預かる保育園などに従事する経営者及び管理者は、子供を見守る業務の中で、見過ごすことが許されない重大な項目をいくつか定め、その行為を逸脱して起った事故は「過失致死」ではなく「犯罪」として扱うべきである。

堕落した人間を糺していくには、法改正で認識を改めるより方法はないのではないか。

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Posted by 秀木石