大阪商人 “ 14億の闇 ” に挑む

世界,日本,雑記

Vol.3-11.15-1036  大阪商人 “ 14億の闇 ” に挑む

2022.11.14

おはよう!の後に「いいお天気で」「今日はお寒いことで」など、日本の挨拶習慣の中で、「もうかりまっか~」と続くのが “ 商人の街 ” 大阪。

商売にかけては飛びぬけた才能を発揮する大阪ならではの挨拶である。

あの悪名高い?いや失礼、爆発的人気を博した “ ノーパン喫茶 ” も大阪発祥。さらに専門店を入れた大型店の原型も大阪。今もなお、世界をまたにかけ商売の世界を取り仕切る大手商社、三菱商事・伊藤忠商事・丸紅・住友商事・双日はみ~んな大阪発祥である。

納期短縮、値切り、ドケチでイラチ・・・・と言われるのも大阪である。

その商売の大阪の面目にかけても、14億の富に食いつかずば大阪の沽券にかかわるということかもしれない。

産経新聞日曜経済講座によれば、
10月13日、関経連が大阪市内のホテルで開催した「日中国交正常化50周年記念事業」。挨拶に立った松本正義会長は「ダージャーハオ」(みなさん、こんにちは)と中国語で約100人の聴衆に語りかけた。

関西経済界は正常化前年の昭和46年9月、日本の経済団体として初めて訪中代表団を派遣した。

当初は安い労働力を求めて中国に生産拠点を移す動きが目立ったが、その後は人口14億の巨大市場が魅力になった。

令和4年度上半期の貿易統計は、関西輸出額のうち中国の割合は24.4%、輸入にしめる割合は29.1%。全国ベースでの割合は輸出額19.6%、輸入額20.7%で、関西の中国依存度は突出している。

令和7年に開催される大阪・関西万博へ中国からの観光客呼び込みに、大阪が如何に中国重視しているかを貿易額の大きさでアピールした格好になった。

中国の「ゼロコロナ」政策は懸念されるところだが、駐大阪中国総領事は「中国経済は、自称専門家が言うような危ない状況ではない」と、脱中国の動きを牽制した。

鳥井信吾会頭は「中国は隣国で距離的にも近く、やめるわけにはいかない。政治と経済は考え方を切り分ける必要がある」。とは言うものの、専門家の間では、関西経済の過度な中国依存を危ぶむ声は大きくなっている。

問題は、中国が様々な工業製品の国産化を進めており、日本企業は最先端技術やノウハウの開示を求められつつある。さらに、中国では個人情報の管理が国内統治に直結しているため、日本人の個人情報が中国に抜き取られる危険性がある。

りそな総合研究所は、企業の売上高全体に対する中国関連取引を「チャイナリスク」と定義し、算出したデータは、関西15.0%に対し、首都圏は8.2%、全国は9.3%である

りそな総合研究所は「台湾有事が発生すれば、日中間の取引が全面ストップしかねない。過度の中国依存は禁物で、関西もチャイナリスク10%未満を目指すべき」と警告する。

大阪商人の商売上手は天下一品であるのは証明済みである。しかし、中国は同じ尺度で測れないことは百も承知のこととは思うが、習近平3期目の人事を見ても完璧に独裁路線を敷いた。“ 習 ” 一強で独裁色の強い方針で進むことは容易に想像できる。

昨日、米中首脳会談が持たれた。どんな話になったかは不明だが、経済だけでなく、人権問題を含めた難問を抱える中、「台湾有事」は習近平にとって核のボタンに等しい。国内情勢によっては、文化大革命以上の内乱も想定しなくてはならない。

ぺロシ議長の台湾訪問ですら、日本のEEZ内にミサイルを撃ち込んだのだ。無防備の日本は何もできないと見抜いた上での試験発射である。有事を想定したジャブ、日米の反応を試されたのだ。

中国の将来を、「台湾統一」に中国100年の夢実現の第一歩とするジャブへの反応があまりにも頼りなく、中国にとってみれば何の対策にもならなかったであろう。

中国が目論む次回のジャブで今後の中国の戦略が少し鮮明になるかもしれない。

いずれにしても、ここ1、2年、ロシアとウクライナの状況を見ながら中国は周到に準備を進めている。勝つか負けるか、ロシア次第で中国の戦略が決定する。

“ 台湾有事 ”、大阪はそれをも商売にする逞しさは持っているだろう。

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