中露蜜月の不穏

世界,日本,雑記

Vol.1-6.28-166  中露蜜月の不穏
2020.06.28

第二次大戦末期の昭和20年(1945)8月9日、ソ連は、当時まだ有効であった日ソ中立条約に違反して対日参戦し、日本がポツダム宣言を受諾した後の同年8月28日から9月5日までの間に北方四島のすべてを占領した。

それ以降、今日に至るまでソ連、ロシアによる不法占拠が続いている。

つい最近では2014年ウクライナ騒乱に乗じてロシアはクリミア侵攻、ウクライナ南部のクリミア自治共和国を併合、6年経過し既成事実化した。

一方、中国は
1974年1月、南ベトナムが実効支配する西沙諸島に侵攻し、占領。中国はその後、西沙諸島「永興島」に滑走路や通信施設を建設。軍隊を常駐させている。
さらに、1995年1月、フィリピンが実効支配する南沙諸島ミスチーフ環礁に軍事監視施設を建設。
1998年には軍事施設を拡充。フィリピンの抗議を無視し、既成事実化した。

1991年12月のソビエト連邦崩壊後、自由主義になったかと思いきや事実は程遠い。
一党独裁については明確に否定しているものの、ロシア連邦大統領は確かに国民の直接選挙で選ばれるが、国家元首として、要職の指名権・任命権と、議会の同意なしに政令(大統領令)を発布する権限を保持し、軍隊と国家安全保障会議の長を兼ねる。
ということは実質独裁に近い政権と言っても過言ではない。

この二つの大国はあらゆる面で似たもの同士なのである。

広大な国土。共産党一党独裁。軍事力で領土を拡張してきた歴史。
スターリンを師と仰ぐ毛沢東との関係。
同じような境遇で意気投合するプーチンと習近平。
習近平が書記長の任期長期化を狙った憲法改正をすれば、プーチンも「終身大領領」を可能にするため憲法改正の国民投票を行う。という具合だ。

コロナではお互い助け船を出し合うという親密ぶりを示す。
さらに、9月2日だった対日戦勝記念日を中国の抗日戦争勝利記念日に合わせて9月3日に変更までしたという。
ここ数年、世界各地で合同軍事演習を重ね、スターリン・毛沢東以来の蜜月状態にあると、産経の論説にあったが、似た者同士、当時の蜜月を再現しようとしているかのようだ。

対米、対欧、さらに対日対応において両国は同病相哀れむではないが、西側との対立軸を共有したということだろう。

日本にとってはこの2か国は、国際常識で話が通じる相手ではないと言う意味で、絶望的未来を想定しないわけにはいかない。

ジイの考えでは
北方4島は、2島返還などを出せばさらに返還は遠のく。妥協は後退につながる。断固として4島を譲ることなく、今まで以上に強い意志を示すことだ。

まるで自分の島であるかのように、つい最近も4島周辺の地質調査を行うと一方的に通知する傍若無人、領海に入った日本漁船を拿捕する傲岸不遜ぶりを見れば、何を今更「平和条約」に前向きになる姿勢が分からない。

急いで平和条約を締結する必要などない。北方4島は間違いなく日本の島で、終戦後にも拘わらず、国際条約を無視し、残虐な侵攻で盗み取った国家犯罪である。
どんなことがあっても「不法占拠」という事実を声を大にして世界に発信し続け、世界を洗脳するほどの国家意志を持たなければならない。

中国や韓国のように教科書で多くのスペースをとって、ソ連の悪行によって不法占拠状態にあること、竹島も同じ状態であることを詳しく教えてなくてはならない。
試験には必ず出すなどして、子どもの時から国土の重要性を醸成させることが必要だ。

韓国のように嘘による洗脳ではない。国家の領土という重大な事実を日本はないがしろしすぎである。国家として重要な事である認識を植え付けて初めて国家意識も根付くのではないだろうか。

北朝鮮の拉致のように、国民が高い発熱でもって言い続けなくてはならない。相手がボデーブローで足の動きが止まるまで、言い続けるのだ。決して諦めてはいけない。
韓国ではないが、1,000年でも呪いのように言い続けようではないか。

中国はロシアにならい、尖閣を含めた沖縄を北方4島になぞらえているのは間違いない。
ロシアと同じように、すでに自国の島の領海のように取り締まっているのだ。
その感覚で沖縄漁師の船を追尾したのである。

北方4島に竹島、沖縄もとなれば日本は「被略奪天国」となる。
フィリピンが略奪されて文句を言っても、知らん顔だ。文句があるなら奪い返せと言わんばかりに既成事実の長期化で北方4島と同じ方法で自国領とするのだろう。

この2大ギャングの連携は「コロナハイパーデビル(悪魔の増殖)」の核となるかもしれない。

自由陣営との思想の隔たりはそう簡単には埋まらない。
ただ、悲しいかな人間の性だ。金と嫉妬に動く自由陣営もいる。

更に現代の問題は
(1)戦後最大の経済危機、
(2)グローバルと自国主義回帰のせめぎ合い、
(3)思想分断による勢力の再編。
というように、まるでコロナウイルスのように正体のわからない新しい世界秩序の入り口に立たされたような不安と戸惑いの中にある。
正に地球規模による地殻変動が起こる可能性がある。

日本の立ち位置を決め、アメリカ支援の中でも国家として防衛の独立を模索する時期を迎えたとジイは考える。

中国が仕掛けた ¨ コロナウイルス戦争 ¨ いよいよ世界規模で勢力図の再編成が行われるのではないか。

中国の描いた100年構想の最初の仕掛けが動いたと見るべきだろう。

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