野合

日本,雑記

Vol.1-7.21-189   野 合
2020.07.21

正しく「野合」だ。

立憲民主党・枝野代表が国民民主党との合流を焦っているそうだ。
衆議院解散がいつ起こるか分からないとの読みから、早期に合流し、「夢よ!もう一度」ではないが、政権の奪還へ狙いを定めているのであろうが、それは正しく夢でしかない。

今や、かつての立憲民主党の威力は完全に消え去ったといっていい。支持率も直近では野党第一党を辛うじて維持しているが、アップダウンが激しい。
このコロナウイルスでの存在感は全く示されず、かえって日本維新の会の安定した支持率が際立っている。

党員の不祥事、あるいは山尾 志桜里議員の離党など、政権の方針や理念がどちらかと言えば、共産党に近く、国家が目指すべき基軸となる政策が、昨今の国際情勢に鑑みてもズレている。

例えば、憲法改正という国家重要案件についての後ろ向きの姿勢はすでに、政権を担える理念から遠ざかりつつある。
山尾氏の離党も、国民民主党が合併に二の足を踏むのは政策の支柱となるものが異なるということへの懸念だ。政権を目指そうとすれば妥協できない問題である。

それを、ただ票を取りたい、浮動票を固めたい。合併で期待できるスケールメリットだけを頼りにするには、国政狙う政党としてはありえないほど精神薄弱児だ。

それはいわゆる「野合」と言われる烏合の集である。

共通するものもないばらばらの集団が、まとまりなく集まることは当然ながら「選挙のための野合と批判される」のは当たり前の話だ。

それを回避したいために、立憲民主党はあくまでも、「立憲民主党」が国民民主党を吸収するという構図。これによって立憲は、立党以来ブレない政党としての価値を高め主導権を維持したいのであろう

だが、国民民主党は「憲法改正」には前向きの姿勢である。
政策として、①憲法改正②消費税減税。この2点で決定的違いがある。
水と油に近い党が一緒になれるはずがない。
そこで、双方が解党し、理念をすり合わせて、まったく新しい党をつくるというプロセスを踏む提案を玉木氏が示し、この矛盾を乗り越えようとしたが、この壁は高かったのである。

低迷から脱したい、選挙で勢力拡大をしたいとの思いだけはお互い強いが、本来、国家が目指さなければならない厳しい現実を見据えた政策や理念がそっちのけである。

立憲枝野氏が立党当初の夢が捨てきれない。全く新しい党名を選挙のように決めようと提案にも立憲はNOを突き付けている。

本来政策が違う政党が選挙のために、最も大切な政策及び理念を曲げるのであれば、日本国家を論じる政党としての価値などありはしない。

その意味において、一時、国民民主と維新の会が新たな研究会目的で近づいた時はジイは大いに期待したものだ。

野合だけはやめようではないか。

維新の会が少ないながらも、確固たる信念で少しずつではあるが党勢を拡大しつつある。しかし、地方色が払しょくしきれず、爆発力を欠いている。

確実にあるべき姿を追い求める姿勢はいい。だが、当初の橋本徹氏のような、しっかりした「顔」が不足している。
たとえば、馬場幹事長とタッグを組む相手方として、俳優の「別所哲也氏」のような知名度の高い人物導入も考えた方がいいのではないかと思う。別所氏は政治に関心がありそうだし鍛えれば結構顔になりそうだ。

本来は、橋本徹氏が復帰するのが理想なのであろうが、発言力、知力は抜群であるが故に、国家感の希薄さが目に付く。誠に残念だ。
本人は、知力、行動力を充分発揮し、自由に行動できる場を求めて、維新の会を一旦去った理由のような気がする。

いずれにしても、自民党は数で何とか維持しているが、有象無象が多すぎる。
安倍総理が退陣したら、自民党の絆はしばらく揺れ動くだろう。その時野党のチャンスかもしれないが、その対抗馬は今のところ見当たらない。

逆に自民党は今のうちに、しっかりした国家像を持った人間を育てる必要がある。ジイのみるところ、河野防衛大臣、茂木外務大臣、今コロナで頑張っている西村康稔経済再生担当大臣、それぞれ個性を持った優秀な人材だとは思うが今一歩壮大な国家感を感じさせるものがない。

戦後政治で、国際的、外交的視点からいえば最も激動の時代の転換期であろうと思う。

米ソの冷戦時代は2大国によって陣営区分がハッキリし、それなりに秩序ができていた。ソ連崩壊後はアメリカ1強時代が続いたが、緊張感の崩壊からアメリカの存在が薄れるのをいいことに、中国の躍進は凄まじい勢いで世界第二位の経済大国にのし上がった。

この間、自由主義諸国の油断が今の世界を混とんとしてしまった。

中国が、著しい経済発展の中、共産主義の中に資本経済を持ち込みつつ、緩やかな自由主義社会をめざすのではと楽観視したことが間違いだった。中国の13億人の経済に目がくらんだともいえるだろう。

金に物を言わせ、貧乏国を一つひとつ陣営に引き込み、近隣の海を軍事力で少しずつ略奪し、お金でEU陣営をこれまた少しずつ取り込んでいった。

新型コロナが世界を蔓延した時に、改めて世界の中心が中国に握られている現実を目の当たりにした世界の首脳は驚愕したのではないか。
香港の強引な中国支配も、軍事・経済両面で力をつけた結果の強引である。

この揺り戻しは相当のエネルギーを要する。

この世界秩序の再構築は、軍事力をベールで包んだ、世界大3次世界大戦である。

この結果が新たな世界秩序を再構成するだろう。
その大変な時代に入った。この認識の上に立って次期指導者像は考えなくてはならない。

哀しいかな人材不足である。平和ボケ時代が長すぎた。
先ずは、遅きに失した感があるが、防衛の独立から日本再生を図らねばならないだろう。

立憲と国民民主の野合というゴミのような話に付き合っている暇は、今の日本にはない。

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Posted by 秀木石