嘘つきは中国の文化

日本,,雑記,孔子,論語

Vol.1-9.3-233   嘘つきは中国の文化
2020.09.3

「嘘つきは中国の文化」である。そう断言したのは中国出身の石平氏である。

世界にはいろんな文化がある。ヒンドゥー教徒はどんな肉も食べない、イスラム教徒は一夫多妻が認められているように、「嘘をつく」ことは中国の「文化」として根付いており、日本人が他国では食さないクジラを食べるように、決して悪いこととは認識されていなのである。

従って、中国人は「嘘つき」といわれてもそれを侮辱とは感じず怒ることもないのだ。
日本とは真逆である。日本では「嘘つきは泥棒のはじまり」といい、昔から童話の「オオカミ少年」のように嘘をついた少年が狼に食われるという訓話などで、嘘をつくことを戒めてきた。

地理的に近く、昔から長い付き合いであるにもかかわらず、中国の「嘘つき」がれっきとした文化であるということを初めて知る思いだ。

中国の「嘘つき文化」は中国では当たり前のことであるという認識をしっかりもたないと中国との付き合い方を間違えてしまう。今まで、日本はバカ正直に、中国の言うことを真に受けて対応してきたが、実は的を得ていなかったことも多々あったと思われる。

南京大虐殺も、発表される度に死者数が増えるのも、中国にとって都合よく変更されるのは当たり前なのである。これで納得がいった。

石平氏の「中国五千年の虚言史(徳間書店)」にはその歴史が詳しく示されているが、まさに騙しと嘘が中国史であると断言しても過言ではない。

この本の中でも語られているが、中国に長く滞在する欧米人に中国の印象を聞くと、ほぼ全員が躊躇なく『嘘つきです』と答えるという。
しかし、そう言われてもそれを侮辱と感じず怒ることもないと、逆に驚くそうだ。

「基本的に中国人は儒教の影響から家族主義であり、血族および地縁や利益共同体の疑似家族以外は、すべて信用できない相手と見なす。また、家族であっても、夫婦は完全に信用しない」

「だから、何か利害関係に発展する場合、必ず嘘をつく。そしてその嘘がバレても、とにかく嘘をつき通そうとする。中国人が自らの嘘を認めるのは、相手が圧倒的に立場が上で、そのまま嘘をつき通せば、自分に利益にならないときである」

従って、南シナ海も尖閣諸島を「古来、中国の領土」との主張もすべて嘘である。と、石平氏はこの本で書いている。

日本で最も人気の高い孔子様の論語、その中に
『父は子のために隠し、子は父のために隠す、直きこと其の内に在り』
という有名な言葉があるそうだ。

<その訳文である>
『葉公が孔子に話しかけて言った、
「わたしの村に正直者の躬という男がいます。
その父親がよそから迷いこんで来た羊を自分のものにしたのを、
子でありながら、父が盗んだと証言したのです」と。
孔子は、
「わたしの村の正直者はいまの話の正直者とはちがっています。
父は子のために隠し、子は父のために隠すのです。正直ということは、その互いに隠しあうことの中にそなわっているのです」』

これは儒教の家族中心主義が、社会的道徳主義よりも家族の倫理を上位においている証という。

日本にも「嘘も方便」という言い方がある。時と場合によっては「嘘」が有効である場合がある。ただ、日本の場合その嘘が相手への思いやりから出ていることが多い。

この本は中国の歴史の中のあらゆる嘘のオンパレードになっている。
まさしく、ニセ情報、謀略を用いて相手をねじ伏せるというのが、中国の伝統であると書かれている。

先ほどの「嘘つきは泥棒の始まり」であるが、中国では「嘘つきほど成功する」というのは常識である。

歴代の皇帝や古来の英雄を分析した「厚黒学」「厚黒経」という成功哲学の論考があるそうだが、そこで述べられる成功の要諦は
『面の皮は城壁よりも厚く、腹は石炭よりも黒く生きよ』とうものである。

新渡戸稲造の書いた日本の『武士道』とはかけ離れた哲学である。

こんなに近い日本と中国、月よりも遠くにある異性体のようである。

現代の毛沢東から始まる中国共産党においても例外ではない。
不要な相手には、適当な罪を着せ粛清するなどは朝飯前なのである。

この本に、中国の根本は「易姓革命」に発するとしている。
「王朝の性が易(かわ)る、天命を革(あらた)めるということから、『易姓革命』と呼ぶ」ということだが、王朝が変わるたびに前王朝は否定され、新王朝が正当化される。そして「歴史は勝者がつくる」として歴史を書き換える。ことが繰り返されてきた。

毛沢東の時代、典型的なのが「文化大革命」である。
過去をすべて否定し、新しく社会主義文化を創生しようとした。己の思想に反するものを抹殺した。
過去の文化、思想、書籍、文化財は多大な被害を受けた。孔子も例外ではなかった。そして「毛主席語録」「毛沢東思想」が新たに正当性を持たせたのである。
 
ほぼ10年続いてた文化大革命での推定死者数は2,000万人に及ぶと言われている。

今の習近平主席は毛沢東の再来を目指している。人民解放軍の長でもある。中国の軍隊・人民解放軍は決して国軍ではない。あくまでも共産党の軍である。
中国共産党の党利党略のために存在する私兵部隊であることを忘れてはならない。

毛沢東の同志、林彪氏の座右の銘は
「嘘をつかなければ、大事をなすことはできない」
「嘘をつかない者は粛清される」だった。

『中国五千年の虚言史』(著者:石平)は、その嘘の歴史を赤裸々に語っている。

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