トランプ VS バイデン

世界,日本,雑記

Vol.1-9.8-237   トランプ VS バイデン

2020.9.8

アメリカ大統領選挙がいよいよ2ヶ月後にせまってきた。
アメリカ世論はハッキリ言ってよく分からない。
4年前、リベラル派からはまったく相手にされず、凄腕の不動産王がいよいよ金にモノを言わせて大統領を取りに来たかと見られていたのか、特に知識層にあまり評判が良くなかったような記憶がある。

しかし、あらゆる予想を裏切り続け、ついに大統領に当選した。

今回、英誌エコノミストの予測では民主党の大統領候補ジョー・バイデン前副大統領が勝利する確率は86%。トランプ大統領の再選確率は13%とした。

果たして日本の予想は、
国際政治学者・藤井厳喜氏、ジャーナリスト・木村太郎氏、国際政治学者・三浦瑠麗氏がそれぞれ現状を分析した。

藤井厳喜氏:
主要メディアが伝えるトランプのイメージは今も悪い。しかし、彼は、公約を着々と実現している。チャイナが国家として最大の脅威だと訴えた認識は正しいと評価する。

コロナ問題が起きるまでの経済は絶好調、失業率も低水準、かつ黒人の失業率も引くかった。黒人差別抗議デモも、平和的抗議デモを弾圧しているわけではなく、略奪、暴動を取り締まっているだけ。とし、黒人差別を無くそうとしたルーサー・キング牧師を惜しむことなく称賛している。80%の確立でトランプ再選とみる。

木村太郎氏:
4年前と同じ情勢だと分析。
バイデン氏にリードされていたが、射程圏内にとらえた。

トランプ氏は人種差別問題で米国を分断したというが、すでにオバマ大統領の時代、彼が進めた「リベラル」な考え方と、それに反発する人々の間で分断は深まっていた。そこにトランプ氏が乗り込んできたにすぎず、人種差別主義者ではない。とする。

結果の平等を求める人から「差別だ」と批判されるが、米国は元来そういう国だと言う。
広大な中央部には、英国から独立した伝統的アメリカを愛する米国人が多く、トランプ氏は彼らから強く支持されている。

コロナウイルスで悪化した経済をどれだけ戻せるか、それが勝負を決めるポイントだとし。現時点では拮抗していると見る。

三浦瑠麗氏:
今回は、無党派や労働者ら中間層が経済政策に基づいて投票するかが勝敗の分かれ目だ。
トランプ氏はバイデン氏に先行されているが、経済政策の評価ではリードしている。黒人差別抗議デモが不利にはたらくという見方は正しくない。

ただ、トランプ氏は中国に長期的な戦略を持たず、拙速な形で対決姿勢をとったのは間違い。
いまは欧州も日本も中国の成長を取り込むことで成長しているのに、米中で二分する思考が幅を利かせば、中国側につく市場が増えるばかりか、同盟国の離反も招きかねない。

結局のところ、大統領候補の真価は討論会にならないとわからず、今は五分五分だ。と分析。

以上、3者3様だが、トランプ氏の方がやや有利と思える。

バイデン氏、穏やかでいいのだが、年齢の心配もあるが、どうしても前オバマ大統領の再来を想起してしまう。
このコロナ禍後の緊迫した状況の中で少々強気で攻める大統領でないと、大国となった中国を食い止めるのは容易ではない。

石平氏の言葉をかりれば、中国の場合、ハッキリと勝てないと実感するまでは決して引くことはない。とことん強気に行くことしか中国を押さえるすべはないのだ。

そのことを思うと、バイデン氏では少々心もとない。

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