出でよ、もう一人の櫻井よしこ

日本 雑記

Vol.1-9.10-239   出でよ、もう一人の櫻井よしこ

2020.09.10

櫻井よし子氏を知ったのは日本テレビのニュースキャスターをしていた頃が最初だ。

以前は生理的というか職業上、日経新聞を読んでいたが、あるきっかけで産経新聞に切り替えた。これが、すべての始まりだった。

国家観ががらりと変わった。というより国家観そのものが希薄だった己に国家を意識するきっかけをつくり、国家への目覚めから櫻井氏にたどり着いたような気がする。

誰よりも熱い国家への愛情を持ちながらも穏やかで、微笑みを絶やさず、決して興奮することもなく理路整然と話す姿勢は多くの共感者を生んだのではないかと想像する。

一事はその情熱と幅広いジャンルに通じる知識を生かした論説の確かさや、女性とは思えない筋金入りの保守精神を高く評価されたのか、
政界への誘いもあったが、熟慮の末、ジャーナリストの道に覚悟を決めた。

その後は、迷わず、日本という世界で類を見ない稀有な歴史と穏やかで勤勉で、礼儀正しい国民を有する日本をこよなく愛することを基本とし、自分の信じる道を邁進している。

さらに、国家の先行きに不安を感じた櫻井氏は、連綿と続く日本文明を誇りとし、かつ、広い国際的視野に立って、国家が直面する基本問題を見つめ直そうとの見地から、国家基本問題研究所というシンクタンクを設立するに至る。

わが命ある限りこの日本の独立、自尊の国家の構築に一役買いたいとの気持ちがヒシヒシと伝わる。

櫻井氏は今年の新型コロナウイルスや米中の対立からテレビへの出演も多いが、自ら主宰する「言論テレビ」ではインターネットを通じて毎週金曜日生放送で夜9時から約1時間、時の熱い話題を中心にゲストを招いての放送がある。

それ以外にも年何冊もの出版、雑誌への論説をこなすタフぶりである。

その中で、毎月第一月曜日に必ず産経新聞に掲載される「美しき勁き国へ」というコラムがある。
このコラムもいつも熱いが、特に今回は安倍首相の辞任にまつわる話が掲載されたが、櫻井氏の人間性が如実に表れているので一部を紹介したい。

<美しき勁き国へ>(産経新聞9/7)
『・・・7年8カ月、病を押して獅子奮迅の働きをした安倍首相の辞任表明会見における内閣記者会の記者たちの非礼ぶりは言語道断だった。メディアの役割は大きく、記者の資質が記事の質に反映され、世論を動かす。だから記者の資質を問うのは当然である。

会見で、約8年にわたる安倍首相の健闘をねぎらったのは中国新聞社の下久保聖司記者ひとりにとどまった。TPP11や日欧EPA、中国に備える日米豪印のインド太平洋戦略など、以降の世界政治の軸となる協調の枠組みはおよそ全て安倍首相が主導した。そのことや日本の命運に即跳ね返る米中の攻防をただした記者はなんと一人もいなかった。日本は日本一国で完結するのではないぞ。

中曽根康弘元首相は国家が最も恐れるべきことは国際社会での孤立だと語った。国際社会でどんな立場を確保するのか自体が国益だ。安倍首相の顕著な功績は国際社会における日本の立場をこれまでになく強化したことだ。その点に全く触れない官邸記者などありうるのか。

また、記者は記者である前に一人の人間である。去り行く宰相に感謝やいたわりの言葉ひとつかけられずに、社会の営みを取材し、人間の心の痛みや喜びを書けるのか。
こんな彼らが日本国中枢の記者クラブに陣取り「モリ・カケ」や「サクラ」を報じた年月の深刻なる喪失を痛感する。』

少々長くなったが、“ 一国で完結するのではないぞ ” との言葉尻からも心中の怒りは沸騰点に達していることが伺える。

ジイもこの記者会見を見たが、記者は真剣に仕事をしていない、自分の確固たる信念から発する自信をもった質問など一つもなかった。

櫻井氏のいうように「日本国中枢の記者クラブ」である。情けないを通り越してこの国の程度が知れて恥ずかしい限りだ。

櫻井氏がこの国の行く末を案じるのももっともである。ことあるごとに説く歴史観や国家観、日本人が戦後になくしたもっとも大きなものであろう。

『人間社会はいかにあるべきかという価値観は、勁い精神を支える柱である。日本人が日本人らしさを発揮する上で最も重要な要素が歴史観であろう』

この言葉に櫻井氏のたゆまないエネルギーの源泉があるような気がする。

できるなら、この国に櫻井よしこをあと4人ほしい。
<総理大臣・外務大臣・防衛大臣・文部大臣>これで日本は地球上類をみない精神的最強国家となるであろう。