菅内閣誕生1ヶ月

日本,雑記

Vol.1-10.18-278    菅内閣誕生1ヶ月
2020.10.18

菅首相が誕生して1か月が過ぎた。

菅内閣の発足から、16日で1か月、記者団に対し、振り返る間もなく『早かったな』という率直な感想を述べ「やるべきことを、スピード感を持って、躊躇なく実行に移す」と改めて決意を述べた。

菅総理が就任した時、目指す社会像は「自助・共助・公助、そして絆」として、当面の仕事として下記の課題を上げた。
(1)行政の縦割り前例主義を打破し、既得権益にとらわれない規制改革。
(2)新型コロナウイルスの感染対策と社会経済活動を両立させる。
(3)新型コロナで明らかになったデジタル化などの集中的な改革。
(4)外国人観光客の誘致、農産品の輸出促進をさらに進める。
(5)最低賃金を全国的に引き上げ、頑張る地方を全力で応援する。
(6)少子化に対処し不妊治療への保険適用を実現する。
(7)保育サービスの拡充で待機児童問題を終わらせる。
(8)機能する日米同盟を基軸とした外交・安全保障政策を展開する。
(9)拉致問題の解決に向けて全力を傾ける。

当初はお手並み拝見というようなことであったかたと思うが、携帯電話料金の引き下げやデジタル庁の新設、河野行政改革大臣との連携をはかり、早速印鑑の廃止や、マイカードと免許証の一体化など国民が分かりやすい案件を、いかにもスピード感をもって進めているような感じがする。

携帯電話業界もそれに呼応するように料金の引き下げに前向きな対応を示している。国民にとっては嬉しい展開である。

「瓢箪から駒」ではないが「学術会議」で推薦された6の任命を外してことにより、左翼系から一斉にバッシングを浴びたが、結果的に学術会議が抱える「膿」を出すいいチャンスとなった。この展開を想定して6名拒否をやったとすれば菅総理恐るべしだ。

誰も知らなかった学術会議の実態が国民の目のさらされたのは良かった。学術会議が提案したことが国民のためになったという話は寡聞にして聞かない。逆に国家を危険にさらすような提案が直近で2件もあった。拒否した6人は政府提案にはすべて反対、学者は反対することが仕事とすれば単なる左翼のそしりを免れまい。

上から目線で物を申すなと一部野党からの批判もあったが、逆である。学者面してすべて従えて的な目線こそ、学術会議は改めるべきである。開かれた組織どころか一部実力者による私物化されたも同然のような気がする。ほとんどの学者は蚊帳の外である。

河野大臣が学術会議を行政改革の一つに挙げたのは良かった。徹底的に議論し国家のためになる学術会議ならともかく、国家予算を食いつぶすだけの組織ならいらない。さっさと政府から独立し、本当の意味でアカデミーになったらいい。
学術会議には “ 頑張りなさい ” とエールを贈りたい。

菅総理、今のところ順調な出だしである。国民からの支持率も依然高い数字をしめしている。未知数だった外交も、各首脳と無難に電話会談をこなし、いよいよ外国訪問となる。

問題は言わずもがな、対中国戦略である。11月からは新しい中国大使・垂秀夫氏が着任予定だ。かなりの中国通である。インタビューを見たかぎり、ヤワではない。かといって直球勝負という単純な人間でもない。鋭くも慎重に本質をつきつつもウィンウィンを目指すというかなり高度な交渉を頭に描いているような気がする。

中国と30年に及ぶコネクションに裏付けされた相当高い自信もある。外交官の仕事が「好き」なのである。例えは悪いが、さかなちゃんが魚を「好き」という感覚である。

中国・共産党、悲しいかな地政学的及び、安全保障上無視はできない。親密でなくても安定した関係でありたい。米国と親密な防衛関係にある以上米国重視は揺るぎない。
かなり難しいかじ取りになる。しかし、ここからが未知数といわれる菅首相の外交である。

就任3か月後、半年後、今までにない首相の姿が見られるのではないか。
期待したい。

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Posted by 秀木石