国家殺人

世界,日本,雑記

Vol.1-12.30-351   国家殺人
2020.12.30

ロシアによる毒殺未遂があったのは2020年8月のことである。

ロシアの国家が絡む毒殺は今回に限ったことではないが、中国、北朝鮮と本質は何ら変わることがない恐怖国家であることを再認識する。

ロシアをネット照会してみると、

『1917年11月7日のロシア革命からロシア内戦を経て1922年12月30日に成立したソビエト連邦は、69年後の1991年12月25日に崩壊した。
同日、ソビエト連邦に比して規模が小さいロシア連邦が成立した。かつてのソビエト連邦を構成した国々は、それぞれが独立国として別々の外交政策を採り始めた。』

と、まるでドキュメンタリー映画のリードのような解説文ではじまる。

この解説を見ると、これから始まる新しい国家が多くの苦難を乗り越え、立派な国家へ生まれ変わろうとする、壮大でドラマチックな将来を想像させる。

それもそのはず、巨大共産国家が70年の歴史に幕を下ろし、ロシア帝国の後継国家としつつも、一党独裁については明確に否定した上で、自由選挙を行う共和制多党制国家となったと謳っている。

アルメニア、アゼルバイジャンなどソビエト連邦として生きてきた14の小国は同盟国として独立、前途はそれぞれの道に向かって明るい希望の光が指したようだった。

しかし、現プーチン大統領になってからはまるで、昔のソ連に先祖返りするかのような強権政権に変貌した。

2014年ウクライナ騒乱に乗じて、ロシアがウクライナ南部のクリミア自治共和国に対し軍事侵攻、事実上実効支配下に置いた。

プーチン大統領は2000年に初めて大統領に就任して以降4選を果たし、20年にわたってロシアの政治の主導権を握っている。ところがそれでも満足せず、大統領任期延長を図るため、憲法改正に着手、任期満了となる2024年に一度リセットしてさらに12年間可能とすることに改正案を可決成立させた。従って2036年まで大統領に居座ることが可能としたのだ。

さらに、恐ろしいことには、大統領経験者とその家族が生涯の間に犯した罪について、刑事訴追から免責するとする内容を憲法に盛り込んだのである。

警察官や捜査官による尋問、捜索、逮捕も免れる。これまで大統領経験者は、在任中に犯した罪についてのみ刑事訴追から免責されていたが生涯刑事訴追から免責されるとしたのである。

大統領は何をしても罪に問われない。信じられないような法改正だ。

こんな国と北方領土交渉など成立するはずもない。
既に憲法改正で領土割譲を禁じる法律も成立させている。自分の思いのままに憲法改正し好き勝手のプーチン大統領。ソ連時代の共産党より独裁は間違いなく強まった。

疑われるのは、8月に起きたロシアの反体制派指導者、ナワリヌイ氏が「ノビチョク」という神経剤でやられ旅客機内で倒れた事件だ。

まるでスパイ映画さながらである。

ナワリヌイ氏は危機一髪西シベリアからドイツに逃れ一命を取り留めたが、反体制派を徹底的に抹殺するやり方はなんら中国・北朝鮮と変わらない。毒殺まがいの事件は一度や二度ではない。

この手の国家による殺人は体制として、共産国家の常套手段である。

ソ連崩壊後、民主主義へソフトランディングするのかと思いきや、まったく逆の方向に進んでいる。憲法改正についても中国の動きに歩調を合わせるかのようだ。ロシア・中国・北朝鮮は同じ体制として同調し、牽制しながらもある種の協力関係を維持していくだろう。

韓国から米軍が撤退しすれば、韓国がこのグループに入る可能性はかなり高いのではないか。

これらは、対欧米への対抗心でもあるが、大国がはらむ性であろうか。

日本は間違ってもロシアの甘言にのってはならないし、シベリア開発で協力的妥協などすべきではない。

ロシア・中国・北朝鮮、共産党一党独裁の恐ろしさを知った1年でもあった。

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