放置された医療体制

日本,雑記

Vol.2-1.9-361     放置された医療体制
2021.1.9

放置された医療体制とは。

週刊新潮に「放置された医療体制」という小見出しがあった。

どういうことか、という前に新型コロナウイルスの拡大が続き、ついに1月8日~2月7日まで緊急事態宣言が出された。

日本中で患者数が過去最高を更新している。しかし、前から言われていた、冬になれば感染者数は増えると。

「気温が下がるとウイルスが不活化しにくくなり、鼻などの局所が冷えるので、ウイルスが増殖しやすくなって、免疫機能も低下、空気が乾燥するため、マスクから漏れるなどした飛沫が乾燥してすぐに地面に落ちず、浮遊している時間が長くなる。寒いので窓を密閉によって感染リスクも高くなる」。当然の道理だ。

「一般的には夏場の10倍ほど感染者が増えるが、日本では2~3倍にとどまっている」

全体的にみても、「日本は感染者も死亡者数も欧米の10分の1で世界トップレベル」

欧米の死亡者イタリア、イギリス75,000。フランス65,000。日本3900人。日本の人口に比べれば、半分の人口にすぎない。そう思えばかなり日本は成功している。

それに日本の医療機関の数もトップレベルである。しかし今にも医療体制が崩壊すかのごとく声高に叫ばれる。そこで冒頭の「放置された医療体制」の話になるのだ。

東京医師会副会長の角田徹氏は
『新型コロナは年齢によって重症化リスクが全く異なるため、一律に2類相当とするのは適していない。8割は感染し、発症したとしても、1週間程度の風邪症状で治ってしまう。10代20代にとってはインフルエンザと同等かそれ以下なので、柔軟に法律を運用していくことが必要だ』とし、そこに手をつけずに医療がひっ迫しての緊急事態宣言なら、コロナ禍は人災だと、断罪する。

現在、新型コロナウイルスは「2類」に指定されている。

東京大学名誉教授・唐木英明氏も
『医療のキャパシティを広げるための期間が1年もあったのに、政府はなにも対策してこなかった。指定感染症2類相当を5類扱に変更し、コロナ患者を2倍、3倍に広げるなど、やっておくべきことがあった。・・・・』という。

世間の人はこの「指定感染症2類、5類」という言葉は初耳の方もあろう。以前、夜のプライムニュースで櫻井よしこ氏がこの問題を指摘しておられたが、

<2類とは>
急性灰白髄炎、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウイルスに限る)、結核、鳥インフルエンザ
<5類とは>
インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)、ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を 除く。)、クリプトスポリジウム症、後天性免疫不全症候群、等

とあったが、素人は何が違うのかわからない。
しかしこの2類、5類の問題が議論されないことが問題ではないか。

そこでネットで探してみたら昨年12月にあったようだ。

12月17日、テレビ朝日系「報道ステーション」に、日本赤十字社医療センター呼吸器内科部長の出雲雄大医師が出演し、新型コロナは「指定感染症から外すべき」であり、インフルエンザと同じ「5類まで下げるべき」だと主張したのである。

<それは概ねこんな内容である>
◆濃厚接触者に認定されると → 2週間自宅待機を余儀なくされる。
当院で53人が濃厚接触者に認定された時 → 全員にPCR検査 → 陽性者は1人
つまり52人に症状なし、感染なし → しかし2週間働けない → 人員不足 → 病棟を閉鎖、外来や救急、手術中止。に追い込まれた。

その現状を踏まえた上で、さらに、

「入院は重症の患者さんを中心とするべき。濃厚接触者の洗い出しなどの作業を、保健所等でしているが、そのようなマンパワーをほかに割いていくべきだ。たとえば5類の季節性インフルエンザは、例年日本では1千万人くらいの方がかかる。約1万人が亡くなって、明らかにコロナより多いが、現在言われている医療逼迫が、たとえば去年、起こっていたかというと、そういうことはなかった
という話である。

どうも5類に変更されれば、扱いが現インフルエンザ並で柔軟な対応が取れるということだろう。

何かが間違っている。何かが隠されているのか。ニュースワイドでこれだけ毎日コロナ問題が話されているのに、2類、5類の話が出ない。不思議なことだ。
テレビで訴えた出雲雄大医師に圧力がかかったという話もある。

いずれ明らかになるだろう。週刊新潮が取り上げた意義はあるのではないか。

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Posted by 秀木石