大相撲・大関の堕落

スポーツ,日本,雑記

Vol.2-1.16-368     大相撲・大関の堕落
2021.1.16

大相撲初場所が始まって6日目、行方は混とんとしている。

両横綱不在が連続3場所目である。7月場所も横綱がいたにはいたが白鵬は14日目から休場、鶴竜に至っては2日目から休場、ほとんど全休に近い。

昨年はコロナ禍の影響もあったが、これだけ横綱の休場は前代未聞である。あろうことか11月場所は朝の山が3日目に右肩三角筋挫傷、正代が4日目に左足首負傷で途中休場、何とも締まらない場所になった。

本来なら大関・貴景勝のぶっちぎりと行けば何とか大相撲らしく終われたとも言えるが、これが最後までもたつき、何とか優勝をモノにしたというひやひやの優勝であった。

ここ3場所の優勝力士である。

令和2年7月場所・優勝:前頭17枚目・照ノ富士 13勝2敗
令和2年9月場所・優勝:関脇・正代 13勝2敗
令和2年11月場所・優勝:大関・貴景勝 13勝2敗

何とか、大関が面目を保ったのは11月場所のみそれも内容は綱渡りである。
朝青龍や白鵬がいた頃の、滅多に横綱が負けない充実した場所はここ1年見られない。

横綱が負けようものなら座布団が飛び、「本日は大波乱」となるところだが、その横綱がいない。その分大関が場所をしめなければならないが、その大関陣がまったく頼りにならない。

初場所6日目にして
大関・貴景勝:1勝5敗
大関・正代:5勝1敗
大関・朝乃山:3勝3敗

この体たらく、言葉がない。もう、何といっていいか分からない。横綱がいないのである。俺が締めなければという自覚さえない。これではいつまで経っても日本人横綱は夢の夢である。

あの、朝青龍がいてもたってもいられなくついに苦言を、、、

◆大相撲初場所5日目、元横綱・朝青龍が14日、自身のツイッターを更新し、大相撲初場所で土俵に上がる力士らに苦言を呈したのだ。

『「全敗!! へたくそう」と最初のツイートをした元横綱。投稿の対象は不明だが、、、、
「稽古場優しすぎる! 甘えている! 舐めている!」と続けると、「ヘタクソ!」と怒りがおさまらない』
『 「皆弱い! 客に失礼!!」と分刻みにツイート』

2021年最初の場所であることにも触れ
『 「新年初場所! 何か考えることないの? 若々しい動きなし! 土俵に上がるな!失礼!」』とヒートアップ。

大相撲を愛するが故の叱咤激励とも受け取れるが、その通りである。

朝青竜の引退は個人的には残念だった。まだまだ、白鵬との優勝争いをしばらく見たいと思わせる力士だった。持ち前の負けん気と少々品の悪さがすべて、伝統と品格を重んじる大相撲にはなじまなかった。

相撲界において、決して恵まれた体格ではなかった。しかし、強靭な足腰と負けん気は誰よりも勝っていた。

特に、2005年には、史上初、全6場所を優勝で飾ったのは凄い。
優勝25回は、あの貴乃花の22回の優勝をうわまわっている。立派である。もし不祥事で追い込まれなければ、白鵬の一人舞台を阻止し、まだまだ優勝回数を伸ばしたのではないか、残念である。

<現役時代の上位陣との対戦成績は>
稀勢の里 13勝4敗 
白鵬 12勝13敗  
武双山 12勝3敗
武蔵丸 4勝5敗
対横綱では互角の勝負をしている。

その朝青龍、2009年には土俵上のガッツポーズや、場外での暴力問題などもあり、横綱の品格が何度か問われた。
そんなこともあり、2010年には引退に追い込まれたが、個人的には残念であった。

その朝青龍、2014に、日本人力士の弱さを指摘していた。
短い言葉であるが、弱さの原因として、ハングリー精神や努力、家族愛の不足、甘味の過食などを列挙した。「ハングリー精神や努力」は誰の目から見てもその通りだろう。

昨年の初場所、幕尻の徳昇竜が優勝した。今年の初場所も西方幕尻の朝瀬山が6連勝と頑張っているのも面白い。

ただただ、情けないというのは「貴景勝」「朝乃山」「正代」の3大関である。
貴景勝に至っては、なにをかいわんやである。大関から陥落して一から出直すべきだろう。

“ 3大関!!” 朝青龍のハングリーとガッツを見習ってほしい。

ところで朝青龍、細木数子を「日本の母」と慕っているという。何となくわかるような気がする。
「強い女」に母性を感じるのであろう。

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