日本よ!極東危機に怯むな

世界,日本,雑記

Vol.2-2.5 388    日本よ!極東危機に怯むな
2021.2.5

ロシア、中国、北朝鮮、ミャンマー、極東に位置する国々の暴挙と混乱は休む暇がない。

ひと昔前の世界であれば「自由主義陣営 × 共産党陣営」の第3次世界大戦が起こってもおかしくない情勢である。

しかし、局地戦は今もあるが、世界大戦が勃発しない理由は只一つ、多くの国が「核爆弾」を保有したからである。

<2020.1月時点の核兵器数>
米国:5,800(配備核弾頭1,750)
ロシア:6,375(配備核弾頭1,570)
英国:215(配備核弾頭120)
フランス:290(配備核弾頭280)
中国320(配備核弾頭?)、インド150(配備核弾頭?)、パキスタン160(配備核弾頭?)、イスラエル90(配備核弾頭?)、北朝鮮30(配備核弾頭?)。

合計13,400もの核爆弾が世界戦争を踏みとどまらせている。使われたとしたら世界は破滅するだろう。誰も住めない星になってしまう。

皮肉なことに、核兵器は戦争の最も強い抑止力となっているのが疑いのない現実である。

一方で、2017年7月に国連総会で核兵器禁止条約は賛成多数にて採択され、2020年10月に発効に必要な50か国の批准に達したため、2021年1月22日に発効となった。

日本は核廃絶を国是とはしているが、禁止条約に参加はしていない。不参加について反対意見はあるが、アメリカの核の傘に安全保障を委ねている立場上のこともあるが、「核兵器禁止条約」自体に問題がある。

それはさておき、つい先日ミャンマーで軍によるクーデターが起きた。与党・国民民主連盟(NLD)が得票率80%以上で大勝した昨年11月の総選挙で不正があったとして軍が暴発したのだ。

スーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)は前々回の選挙で誕生した。軍と何とか均衡を保ちながらさらなる民主化を目指してきた。

しかし昨年の選挙で国民民主連盟が大勝し勢いに乗って憲法改正を視野に入れた。これが軍を刺激したのではないか。軍が今尚大きな力を持つミャンマー、軍が政治生命を絶たれる危険を察知しクーデターに打って出たのではと思われる。

日本はスーチー氏が国政に参加後、ミャンマーの民主化を応援する意味でも、積極的に経済投資を行ってきた。今後の行方によっては経済的な圧力を視野に他国と協調して介入していかなくてはならない。

日本もそろそろアジアの雄として「自由で開かれたインド太平洋」に則った路線を明確にしていかなければならない時代に入った。積極的に関与することが東南アジア諸国が求めているところである。いつまでもアメリカの陰に隠れるわけにはいかない。さらにいえば、中国関与を排する最も有効な手段でもある。

残る、中国、北朝鮮はいうまでもないが、ロシアである。

ロシアの反体制は指導者「ナワリヌイ氏」、昨年毒殺未遂に遭ってやっと治療先のドイツから帰国した直後に拘束された。

世界中から批判をあびつつも、モスクワの裁判所は2日、同氏が過去に詐欺罪で受けた有罪判決を取り消し、禁錮3年6月の実刑判決を決定した。

恐るべし、プーチンである。自分の敵なるものは手段を選ばず徹底的に排除するのは中国と同じである。

多くの市民からナワリヌイ氏の釈放を求めるデモ各地で起きたが、すでに5000人以上が逮捕されている。

中国とロシア、軍も法律も思いのままである。裁判に至ってはプーチン氏の思惑通りになった。

プーチンのロシアは日本に対しても平和条約など頭の隅にもない。昨年の憲法改正で「領土割譲の禁止」が明記されたのがその証だ。自国の領土割譲を憲法で禁止したのである。

平たく言えば、日本の北方領土は第二次世界大戦の結果、ロシア領になったのだ。従って、北方領土はロシアの島だから、今さら島の領有権を話し合うことなどない。さらに今回の憲法改正で、今後、自国の領土の割譲に関する話は憲法で禁じられたから話はできない。・・・と自作自演で北方領土の話を打ち切ったのだ。

ロシアは完全に日本を舐めきっている。軍事力のない国の悲哀である。

メドベージェフ氏は、(自分の国の都合のいいように)改憲したことにより
「ロシアには自国領の主権の引き渡しに関わる交渉を行う権利がない」と発言、さらに「日本政府は北方領土の返還がもはや不可能だと理解しながら、国内事情ゆえに島の日本帰属を訴えている」と放言した。

現在、ロシア連邦安全保障会議副議長である。よくもしゃあしゃあと言えるもんだ。

日本の立場に置き換えれば、日本の衆議院議長・大島理森氏が
『ロシアは無法国家そのものだ、法律もあって無いに等しい。終戦のどさくさに紛れて、日本との平和条約を破棄し、一方的に北方領土略奪した。今に至って、自国の都合の良いように改憲、「自国領土の割譲禁止」とは「盗人猛々しい」とはこのことだ』と放言するに等しい。

もし、こんな発言をしたらロシアよりも、日本のメディアが目をむいて非難するだろう。そのロシア、メドベージェフに非難など皆無である。

このメドベージェフ発言に対して、日本政府の抗議など寡聞にして聞かない。何という礼儀正しい?国民であろう。今、国会で喧々諤々?政府のミスをチクチクつついているが、枝野君、このメドベージェフ発言を問題にしてみろと言いたい。

今後、間違っても、シベリアをはじめ、ロシアへの経済貢献などすべきではない。今後、武力で取り戻せず、話もできないとすれば、たとえ犬の遠吠えと言われようが1000年でも北方領土不法占拠と、戦時の略奪に至った無法国家を世界に発信し続ければいい。

日本よ、今後も厳しい極東情勢は続く、しかし決して怯むようなことがあってはならない。

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