コロナ「アメリカと日本」
Vol.2-7.17-550 コロナ「アメリカと日本」
2021.7.17
週刊新潮、フライデーまがいの記事だけではない。
7月22日号は、オリンピック美人アスリートを巻頭に配する気の遣い方はなかなか良い。別冊では、『奇跡の「東京五輪」再び』としてオリンピック特集号を別冊で発売した。なかなか嬉しいことだ。
今週号の記事の中でノンフィクション作家の七尾和晃氏のコロナ現地ルポが目を引いた。
“ すでに「地上の楽園」NY
世界が仰天「五輪無観客」東京との
決定的違い ”
と銘を打ったルポは、雰囲気で言えば、ハリウッド映画と日本映画の違いのような。徹底的にエンターテイメントに徹したカリフォルニアの乾燥した明るさ、日本はどこか湿気が抜けきらない重さの違いと感じたが、実態はどうか。
新型コロナ感染者は今も日々発生している。
アメリカは1万人~2万人、日本では1,000人~2,000人いる中で、国柄と言うより、コロナ対応に国家事情、国家のあり方の違いをハッキリと感じとることができる興味深いルポだ。
現アメリカの表情がわかるので、ルポの最初の出だしを紹介したい。
『首都・東京への4度目の緊急事態宣言発出が日本政府から表明された7月8日、世界有数の経済都市である米国ニューヨークの街中には、ビジネスマンから観光客までがマスクなしで行きかう「アフターコロナ」の光景があった。
ショッピングモール内でも、ほとんどは「ノーマスク・ノーディスタンス」でコロナ解放区さながら。満面の笑みをマスクなしで読み取れるのも、どこか懐かしい。
セントラルパークでは、大人も子供もノーマスクでランニングに励み・・・・・・お互いに挨拶を交わし、肩を寄せ合った談笑する彼らの姿をみていると、そこが1年前はゴーストタウンであったことなど想像もできにない』
で始まるレポートは今も2万人前後の感染者が発生している国とは思えない光景である。日本の10倍も発生している国の何が違うのであろうか。
1年前、ニューヨーク市長クオモ氏が眉間にシワをよせてマスクの着用を必死で訴えていたのを懐かしく思い出す。
そこで本題だが、その違いとは
1、ワクチンの早期開発(最先端技術を有する軍と民間医療機関が常に情報が共有されている)
2、ワクチン開発までの徹底した強制的規制。
3、開発後の対応の迅速性。ワクチンのメリットとデメリット比較しメリットが勝れば、有無を言わせず徹底して実行する。
4、ワクチンは国、人種を問わず、誰でもどこでも打てる態勢。病院、薬局、空港のコンコース、移動式の巡回型接種と早期ワクチン接種を最優先。社会の安心は自分だけでは済まないという考えだ。
5、効能が少々落ちる1回型でも積極接種。そこには重症化させ避ければいいと言うゼロコロナではなくメリット優先の思想がある
6、ワクチン接種完了者への優遇。完了者には「ワクチンパスポート」を授与、マスク義務、移動制限を、飲食を開放する柔軟性だ。
7、一番大きいのは『感染制御』というコロナへの思想だ。コロナに罹らないことではなく「罹っても重症化しない」と言う考えには、重症化しなければ「ただのカゼ」という柔軟な考えにある。
従って、アメリカ社会、大リーグの熱狂的に盛り上がったオールスター、誰もマスクなどかけていない。え~ “ 無観客 ” ありえな~い、となるだろう。翻って「日本のオリンピックの無観客」、これは一言で語れない日本の深い病巣にある。
日本では未だ、『感染制御』という考え方がない。何しろ「コロナに罹ってはいけない」“ ゼロリスク ” にこだわり、重症化しなければただの風邪の考え方には程遠い。
その証拠に、日々感染者の発表を “ 意気軒昂? ” にニュースで取り上げるが、重症者の減少はほとんど伝えない。ニュースでも全体の感染状況を言う最後に付け加える程度で重要性をほとんど無視している。
日本の弱点は、ニュースもワイドショーも必ず、専門家(医師)の見解が出てくる。そこで話されるのは「デルタ株の不安」「医療のひっ迫」「感染者の増加の危険」「人の移動を避けよ」ばかりで、『感染制御』の考えは皆無。
もし、医師会が、ワクチンを最優先にして国に訴え、接種最優先に全国の医師会が協力し、全国の市区町村に呼びかけ、感染制御という考え方、例えば「重症化させ押さえればインフルエンザと変わらない」と国民を安心させることを優先させれば、この異常な日本社会の混乱の一つは避けられたと思われる。
しかし、日本に蔓延した反権力の異常な政治体制は今出来上がったものではない。戦後76年GHQの洗脳からの長い歴史がある。
日本の頭脳であれねばならない「日本学術会議」が左翼の巣窟で反政府である。「日本医師会」も同じ、これでは医療が必要とするコロナが良いように利用されるのはどうしようもなく「最悪の日本の姿」が今ここにある。
それもオリンピックと言う世界最大のスポーツの祭典に重なるとは最悪である。
さあ、「医師会さん」夏の大会の最大のイベント「高校野球・夏の甲子園」が始まる。医師会総出で、「大会阻止」「最悪でも無観客」全国の左翼の署名を集めて政府に提示されなくては間に合わない。急いでいただきたい。
出来れば、マスコミもワイドショーも医師会に賛同し「夏の高校野球開催反対」ののろしを上げていただきたい。
ご成功の暁には自宅で感染対策をし、小さな声で、ささやかに乾杯をしたい。
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