くすぶる沖縄独立論

日本,雑記

Vol.3.02.11-759   くすぶる沖縄独立論
2022.02.11

沖縄の独立に関する話は以前にもあった。

産経新聞の阿比留論説委員の「極言御免」というコラムに “ 沖縄独立” として興味深いことが書かれてあった。

ジイは、日本人として、日本の一自治体であっても、日本から『独立したい』という話が出るだけで悲しい気持ちになる。

確かに沖縄は戦時中も戦後においても本土とは違った、悲しくも厳しい歴史を歩んできた。

終戦が昭和20年8月15日、それから本土復帰が叶うまで27年、沖縄はアメリカの占領状態にあった。

27年間、決して悪いことばかりではなかったと思われるが、米軍基地の大部分を担い、本土とは違った生活が強いられたことは間違いない。本土人には理解できない27年の苦しみを沖縄人は忘れることはできないであろう。

しかし、かといって日本から独立したいという気分になるものだろうか。

今も、米軍基地の70%以上が沖縄にある。特別予算がつけられるとはいえ米兵による事件や騒音問題、今も揉めている普天間飛行場の移設問題等、現実には以前と変わらず基地があることによる厳しい現実は変わらない。

もし、独立すれば米軍基地はなくなるという逃避幻想を抱いても不思議ではない。しかし、その代わりに中国に呑み込まれるというほぼ間違いない未来を想定しての話であろうか疑問は残る。

立憲民主党の屋良朝博元衆院議員が、今月、自身のフェイスブックに、友人との会話を紹介した「最後に笑いながら意見が一致した。『独立したらスッキリするねぇ』・・・」

「世界には沖縄より小さくても独立している国々はたくさんあるなぁ」
「小豆島くらいの面積しかない小国の代表が晴れやかに入場行進している。そんな夢も悪くないか、と思ったりする」

とたわいもなく語る。

むかし、菅直人政権時代
「沖縄問題は重くてどうしようもない。基地問題はどうにもならない。もうタッチしたくない。もう沖縄は独立したほうがいい」という発言を屋良氏は著書の中で曝露している。

度重なる尖閣周辺への領海侵犯に対する知事の反応はいかにも鈍い、屋良氏に近い心情とみて間違いない。そんな微妙な反応すら中国は世界に巡らせた情報網から正確にキャッチしている。

産経パリ支局の三井奈美記者は昨年10月、フランス軍事学校戦略研究所がまとめた世界で影響力拡大を狙う中国の戦略に関する報告書について報じている。

『沖縄住民には日本政府への複雑な気持ちが残り、米軍基地への反発も強いため、中国にとって利用しやすい環境にあると指摘した。中国が独立派を招き学術交流を促したり、中国人が米軍基地近辺で不動産投資を進めたりなどの動きがあると列記した。
また、中国は独立派と同様に憲法9条改正反対運動や、米軍基地への抗議運動を支援しているとも指摘した。』

沖縄の2大新聞、知事、メディアもすべてリベラル系、真っ赤に染まった沖縄は中国にとって格好の “ 餌食 ” に見えてもおかしくない。

立憲民主の屋良氏のような軽口からほころびなければいいと思うが。クライブ・ハミルトン著~「Silent invasion・目に見えぬ侵略」中国のオーストラリア支配計画~の二の舞にならなければいいがとあらぬ心配をする。

ただ、火のないところに煙はたたないのたとえのごとく、その火元が政治的意図による火遊びなのか、沖縄県民自らの発する所に起因したものなのか不明であるが、覇権国家にとっては格好の獲物となる。

火遊びのつもりが国家を揺るがす大事件になりかねない。覚悟あっての発言か?、火遊びもいい加減にしたほうがいい。

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Posted by 秀木石