新年度の憂鬱
Vol.3-4.2-809 新年度の憂鬱
2022.04.02
国の会計年度に合わせてすべて公的なものは4月1日からスタートする。
役所はもちろんだが、学校も3月に卒業式を行い4月に入学式となる。
他の国では1月~12月、9月~8月様々であるが、長年親しんだ生活のリズムというものは、朝になったら自然に目が覚めるがごとく流れる血には逆らえない。桜咲く校庭でないと卒業、入学は気分がのらない。
あちこち卒業式が行われた。この時期のラジオに届くリスナーの話題はやはり卒業である。ある園児の母さんは「娘の最後のお弁当づくりから涙がとまらない」というツイートである。
世のお母さんのほとんどはすべからくこのように優しい母であるはずだ。4年間お世話になった保育士さんへの感謝、ご近所のお世話になったもろもろを思い出しまた涙。
この心から込み上げる優しい姿を覆すような事件がまた起こった。大和市で4児を死亡させた事件。事件を思うだけで怒りが込み上げてくる。そのたびに児相の使命感の無さには腹が立つ。
行政ができないなら、何故警察との連携などの法改正を模索しないのか、動きが鈍すぎる。子供を救うのに何をためらうのかといいたい。
今年の新年度に大きく変わるのが成人年齢である。20歳から18歳へと引き下げられ1日から施行された。
すべてが、今までの20歳と同等に扱われればいいのだが、刑事事件において18,19歳が「特定少年」と位置付けられた。そのことによって犯罪者は、家裁が検察に送致しなければ、懲役などの刑罰を受けることはなく公正を目的とした少年送致や保護観察の「保護処分」の対象となるのである。
この過保護法は大きな間違いである。これでは法改正をした意味がない。何のための成人年齢の改正か。少年の更生?、いつまでも子供扱いしてどうする。義務教育を終え3年が経過した人間である。16歳で中学を出て就業すれば一般社会人。一人前の人間としてお金を稼ぐのである。ましてや高校を出て18歳となれば親よりほとんどの子供は体力でも上回る。
ネット時代を生きる彼らは、勉強はともかく知識はすでに大人を凌いでいる。
気を付けるのは自ら犯す犯罪よりも被害者としの警戒だ。
クレジットカードやお金に関係する契約である。大学生のように18歳でも学生はいる。現実問題として稼いでいない人間にクレジットカードや信用を供与すること自体が不適当である。行政はその取扱業者への監視強化をすればいいのである。
例えば、クレジットカードの申し込みに収入の無い者への契約した場合に業者免許を取り消すなどの対策である。収入が無いものに信用を供与することは論理的にはあり得ないことだ。要するに金銭の支払い等が発生する取引への監視強化を徹底することである。本人が犯した罪への軽減など逆効果である。
何か勘違いしていないか。人を殺してはいけない。他人の物を盗んではいけない。酒を飲んで運転をしてはいけない。これなどは18歳でなくても小学校高学年になれば十分すぎるほど分かりきっている。
この、軽減があることを知った上で犯罪を犯す人間。その悪人を保護してどうするのかということだ。
物品の売買などは収入がなければ買えないのは道理だ。ところが、クレジットカードのように一時的に支払いが猶予されるものは業者の悪意によってトラブルに巻き込まれる。要は彼らが犯罪に巻き込まれる前に阻止するための防御を徹底することだ。
くれぐれも犯罪に甘くあってはならない。今回も弁護士を中心とする人権派の声が法をゆがめてしまった。
あたかも少年のためにとする法律保護は少年のためになると思ったら大間違い。それほど少年を大切にする気があるのなら、法曹界は中学・高校に出向き犯罪を犯したことによって被る人生のダメージがいかに大きいかを知らしめるために、積極的に学校に出向き、特別授業を開くなどの汗をかいたらどうなんだ。
如何にも子供を守っているようなパフォーマンスはやめた方がいい。
犯罪を犯してから救おうとしてもすでに眉間に傷がついている。ケガをする前に救うのである。
特別授業なるものは現役の検事や弁護士が説得力のある生々しい話をすると共に、彼らがワクワクするような実話を話せばいい。
例えば、海外施燃協力隊に参加した人間の実際の感動秘話とか、あるいは発展途上国のために生涯を捧げた人間の話とか、誰かのために働き、最後はこの地球に還る壮大な人間ドラマを語るのである。地球は小さい星だ、世界をまたにかけ大きく羽ばたけ!!とデッカイ夢を語れば、チマチマと小さな犯罪に手を染めることがバカらしくなるだろう。
過保護に益無し。情熱をもって情熱を引き出す。それこそがやるべき仕事ではないか。
4月は門出となるイメージが強い。“ 青年よ大志を抱け ” でなないが、エコノミックアニマルは前世の時代、今世紀は世界に幸せを売る “ ピースマン ” として世界を席巻しなくてはならない。そのために過保護ではなく強靭なピースマンが必要なのである。
少年法改正よりも大人に組み込まれた集積?回路?の交換の方が先かも知れない。
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