Vol.3-18-64  桜
2020.03.18

桜の開花宣言があった。

桜、いいなあ~、と思う。
日本人なら誰もが思う感情だ。
桜を手前にし、富士山をバックにすれば間違いなく ¨THE JAPAN¨ である。

その思いはいにしえの昔から変わらない。

*あおによし 奈良の都は咲く花の におうがごとく今さかりなり(小野 老)

*うきよには 留おかじと春風の 散らすは花をおしむなりけり(西行)

*世の中に 絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし(在原業平)

桜は日本の代名詞になった。
今年は、いつになく早く咲くと言うのに、新型コロナウイルスのお蔭で桜を見に来る外国人もほとんでいないであろう。
観光業も大打撃である。花見の宴会は自粛されるが、何も見るなというわけではない。歩きながら楽しむにはなんら支障があるわけではない。
ただ、花見を口実にする¨呑兵衛¨には、ちと寂しい花見シーズンとなるだろう。

ジイも昔は転勤が多い仕事柄、いろんな所の桜を見てきた。
大阪にいる時は有名な奈良・吉野の桜を見に行った。
下千本、中千本、上千本、奥千本と呼ばれており、山下から山上へ順に開花してゆく。

今と違い、昔は会社のレクリエーションとして、ハイキングや旅行が年中行事としてあった。
吉野の花見もその一環で行ったのだが、山一帯が桜というのは凄い。まさに歌に詠まれた通りであった。

外回りの多かったジイは、桜の季節になるとウキウキだった。自転車で回る時はルンルン気分で桜の下を颯爽と走ったものだ。散り際には、遠山の金さんではないが桜吹雪を背に受けて、ヤッホーと大声を出したい気分だった。

お蔭様で東京での勤めは上野公園の近くであった。これまた最高のシチュエーションの中、上野の桜を満喫した。

その時、歳もそれなりにいっていたせいか、西行の気持ちがわかった。

*願はくは 花のもとにて 春死なむ その如月の 望月の頃(西行)

春、満開の桜の下で逝きたい、そう願った通りに、西行は桜の季節に天国へ旅立った。
桜をこよなく愛した西行、思いの丈が強ければ強いほど、その思いは通じるのであろうか。

毎年、何があろうと桜は咲いてくれる。
しかし、あまりにも散り際が早すぎないか、満開から10日もすれば葉桜である。

*春風の 花を散らすと見る夢は さめても胸のさわぐなりけり(西行)

*散る桜 残る桜も 散る桜 (良寛和尚)

花の色もいい、満開も、散り際も、また、青々とした葉桜も、桜は最高だなあ~!!

ブログランキング・にほんブログ村へ

雑記

Posted by 秀木石