ロシアという国
Vol.3-20-66 ロシアという国
2020.03.20
今もなお不可解な国である。
平成3年(1991)にソビエト連邦が崩壊しロシア連邦となった。
当時の大統領はボリス・エリツィン。これにより冷戦が終結、いよいよ世界は平和へと向かうのかと思いきやそうは問屋が卸さなかった。
ロシアは面積も世界一、かつてはロシア帝国と言われた大国である。
皇帝がなくなって久しいが、¨その栄光を今に¨ではないが、世界に誇る数多くの芸術性の高い魅力的資産がある。
有名なモスクワのボリショイ劇場とサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場のバレエ団。
クラシックに無知なジイでも知っているチャイコフスキー・ラフマニノフ・ショスタコーヴィチを生んでいる。
文学に目を移せばトルストイ、ドストエフスキーなど誇り高き文学芸術がある。
昨今のスケート界ではロシアの独壇場ともいえる選手の層の厚さを実感する。
何よりも、均整のとれた肉体、芸術性の高さは簡単にまねできないものがある。
ロシアが持つバレエやクラシックの土壌が育てるのであろうか。
その素晴らしさを基盤とした国づくりに邁進すればいいと思うのだが、指導者はどうもそれでは満足できないようだ。
帝政ロシアの栄光が忘れられないのだろうか。最近のプーチン氏の動きはあの栄光を今一度である。それは中国の習近平総書記が毛沢東時代を模索する動きと重なる。
クリミアの強引な併合にはじまり、最近では憲法の改正を目指している。
この憲法改正には日本にとっても座視できない項目がある。
*「領土の割譲とそれに向けた行動や呼びかけを禁じる」という条項だ。
これは、北方領土が永久にロシア憲法によって交渉すらできないと言うことだ。
何という身勝手、であれば、日本も「侵略によって日本の島を強奪した国は、我が国が返還を要求した場合、早期に返還しなければならない」という憲法をつくったら、ロシアは島を返さなければならない。という理屈になるのだが。
笑い話だ。憲法というのはなんと都合のいいものであろうか。
更に、改憲案には
*「国際機関の決定が憲法に矛盾する場合、ロシアはそれを履行しない」とある。
徹底して自国に都合のいいことが盛り込まれている。
要するに国際機関が「ロシアは侵略によって強奪した日本の北方4島を直ちに返還しなければならない」と決めても、わがロシア憲法には「領土の割譲とそれに向けた行動や呼びかけを禁じる」と謳ってある。したがって憲法に反する行為であるからできない。と言う理屈になる。開いた口が塞がらない。
少々の救いは、「隣国との国境の画定や再画定を除き」としていることだが、信用できない。
さらに、大統領の任期を撤廃し永久的に大統領に居座る可能性もある。
いよいよプーチン独裁国家の誕生である。
今さらながら思う。
もし、エリツィン大統領が推進した市場経済がうまく軌道にのっていたとすれば、強権的な政治を模索するプーチン氏の台頭はなかったであろう。残念である。
日本列島の東には地球規模に広がる太平洋。西には北朝鮮、韓国、中国にロシア。
日本は何という不幸な環境に置かれているのであろう。
また、神様の出番である。
神様お願い!!地球上の「再配置大振動移動」を起していただき、一夜にして日本をハワイの西北約1000kmの地に移動できませんか。
ジイの命を捧げます。