台湾統一・習近平の執念

世界 日本 雑記

Vol.2-9.29-624  台湾統一・習近平の執念
2021.9.29

台湾の最大野党の党首選で勝利した次期主席・朱立倫に送った、習主席の祝電である。

『台湾海峡の平和と国家の統一、民族の復興に向け、中国共産党と中国国民党が台湾独立に反対する共通の政治的基礎の下で、協力することを期待する』

産経新聞に中国共産党100年というテーマの中で、「強権解剖」と副題を付した中の一節である。

そこには、この祝電の不思議さが指摘されている。

朱立倫は、「中国大陸と交流を推進すべきだとしながらも、一定の距離をおくべきだ」と中国との主権問題で一定の距離をおいている人物である。

中国が支援し、最も当選を望んだ親中派・台湾大・張亜中が破れてしまった。とは言え当選した朱立倫は「中国大陸との交流は推進すべき」という考えを一応持っている。

台湾世論が嫌中・反中色が強い中、台湾統一の野望を達成するためには、かすかな糸でも手繰り寄せようという魂胆であろう。

習氏の台湾統一の執念は尋常ではない。
「新たな時代における中国の歴史的な復興には、統一が必須条件だ」と2019年の講和で述べている。

その方法は香港と同じ「一国二制度」を描いており、何が何でも台湾統一を成し遂げるという執念は凄まじく、「外国勢力の干渉と台湾独立の動き」に対しては、武力の行使を放棄しないと恫喝する。

習氏は福建省で地方指導者として17年努め台湾問題には自信をもっている。その福建省に「両岸一家親研究院」というシンクタンクがある。台湾は台湾浸透工作を担う最前線の拠点ではないかと警戒している。

<中国共産党の台湾浸透工作>
1、中国在住の台湾人の子孫を研修し、海外企業を通じて台湾に派遣
2、海外の中国企業や華僑団体を通じ、親中派陣営に資金提供
3、フェイクニュースを流し、親中派の対立候補に不利な世論を形成
等々あらゆる手法を駆使し台湾統一に執念を燃やす。

「中華民族の偉大な復興」の実現は台湾統一が欠かせないのだ。
習氏の異常な執念を台湾は直接の当事者として直に感じ取っている。

日本ではあまり知られていないが、台湾・蔡英文総統がたまに軍服を着て軍事演習を視察する姿をニュース映像で見られた方がおられるかもしれないが、かなり厳しい訓練をしている。

矢板明夫・産経新聞台北支局長によると、台湾軍による軍事訓練でたびたび事故が発生し、すでに5、6人の死者が出ているという。

何故、事故が起きるのか?、それだけ厳しい訓練がなされているのである。本当に中国が攻めてくることを確信して、戦場さながらの条件の中で訓練をしいるため事故は避けられないというのだ。

習氏の執念を間近に感じる台湾にとって、厳しい訓練をして台湾は国を守る姿勢を中国に見せているという。花火大会みたいな訓練では意味がない。常に中国と対峙し、中国に対し「私たちは国を守るのだ」という決意を見せ続けているのだ。

日本は “ 台湾有事は日本の有事である ” と一部の識者は台湾と同等の危機意識を持って対策をすべきと警鐘を鳴らすが一向に危機感はない。尖閣諸島ですら危機意識は薄く、ましてや台湾となると危機意識などまったくない。

死者が出ると、蔡英文総統が遺族へ会いに行く姿がニュース映像で流される。当然だが遺族が涙にくれる姿も映し出される。それが、たびたびあるのだ。

それでも、台湾に大きな反対論が出ないのは、台湾を守ろうとする強い国民の意思に蔡英文政権は支えられているのであろう。

日本は台湾のこの決意と現実を知るべきである。

数年後には必ず起こる中国の台湾進攻、日本はいつまでも野党の能天気に付き合っている時間はない。早期に憲法改正と法整備をし、国民の意識を変えなくてはならない。

もう “ 平和ボケ ” や “ 平和を守ろう! ” などと言葉遊びをしている場合ではない。