コロナ患者激減の理由
Vol.2-10.18-643 コロナ患者激減の理由
2021.10.18
新型コロナウイルス、東京都は昨日40人の感染を発表。9日連続で100人を下回った。減少というレベルではない。激減である。
2ヶ月前の東京都8月17日の4,377人が今日1/10以下の40人なるとは誰も信じられない。
7/27~9/4までの40日間、1日2,000人を切ったことはなかったのである。
<減少推移>
8/17 4,377人
8/20 5,405人
9/1 3,168人
9/5 1,853人
9/10 1,242人
9/20 302人
9/30 218人
10/7 143人
10/17 40人
まで減少した。陽性率も24%だったものが2%を切るという激減。特に9月10日から1週間は地すべりを起すような減り方で40人はもうゼロの感覚である。
東京感染症対策センター賀来満夫 座長ば、感染者数が減っている要因に次の3点をあげた。
1点目は、
『ワクチン接種が着実に進んできている。いわゆるワクチン効果が見られるようになってきた。東京都内では、65歳以上の高齢者の方の85%が2回接種完了。都内全体では4割近い方が2回接種を完了。
特に2回目の接種率が60%ぐらいを超えてくると、重症化する方の割合がかなり改善しているということが解析されています。そういう意味ではまず1点目は、ワクチン接種の影響がある』
2点目は
『人の流れが減少。人流、人の流れが長期間にわたって抑制されてきているということが2番目の要因として挙げられる』
3点目は、
『多くの方のリスク回避行動というものが見られた。デルタ株で、若い方の感染、あるいは妊婦さんの感染で、リスクに繋がる行動を回避してきた。都民の方の協力、努力といったようなことがある』
この3点を聞いても誰もがそうであろうと想像できることだ。しかしどこかしっくりこない。それ以外に医学的に何か画期的な原因があるような気がしてならない。
デルタ株の猛威が盛んに言われた第5波。患者の急増に対応できず、自宅待機を余儀なくされ、容態が急変、亡くなるケースが相次いだ。妊婦の悲惨なケースもあった。どれも遠い昔の話ではない。
それが、この10日余りでの激減は賀来座長の説明だけではどうも納得できない。
何か別に原因があるのではないか、そう思えてならない。
ここ1週間の世界の新規感染者を日本の感染者数と人口比で見てみると
イギリス の 1/140
アメリカ の 1/60
ロシア の 1/47
ドイツ の 1/25
フランス の 1/17
イタリア の 1/10
である。世界の新規感染者数とくらべても格段に少ない。
日本人の清潔さや日常の感染対策への自己管理意識の高さもある。しかしこの激変はそれだけで説明できない何かがあるような気がしてならない。
何故か分からないまま、国民の感染対策努力で減少し、コロナを壊滅した。今後はインフルエンザ共々しっかり感染対策をしましょう。で終わるにはどこかスッキリしない。
確かに一時的な減少である可能性もあり、緊急事態解除でまた2週間後爆発的感染拡大が起るかもしれない。しかし、国民は第5派まで経験済みである。そうやすやすとコロナの思い通りにさせることはないだろう。
この2年間、政府に医療機関と国民は多くのことを学んだ。
公的病院の専用病床化、緊急病床の確保、幽霊病床の問題、臨時医療施設への看護士の派遣、患者急増への対応、病床稼働率の引き上げ等々、対策ができたものもあるが、今後、抜本的な体制の見直しが必要である。落ち着いたところで早急に手をつけなければならない。
そこでだ、冬を迎えるにあたり、激減の原因について納得性のある科学的根拠を解明することが必要ではないか。
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