おめでとうイプシロン5

世界,日本,雑記

Vol.2-11.11-667  おめでとうイプシロン5
2021.11.11

イプシロン5号機の打ち上げが成功した。

平成25年以来全ての打ち上げが成功した。実に素晴らしい。日本の宇宙技術は着実に信用度を上げ、これから拡大が期待される宇宙ビジネスに強力な追風となった。

先月、韓国が独自開発した国産初のロケット「ヌリ号」を打ち上げたが失敗した。それを考えると成功させるのはそう簡単ではないことがわかる。

今では、宇宙開発のお蔭で日常生活は画期的に変わった。気象衛星なくしては詳細な天気予報は期待できない。GPSのお蔭で地図を見ないで目的地にいけるようになった。考えもしなかったことが次々と開発され宇宙はすでに地球と一体となった感がある。

人間は凄いなあ~と思ってしまう。
遠い昔、高い高い天は祈りの対称であり、青い月は暗い夜を照らすありがたい灯りであった。それと共に豊かな夜を演出してくれる妖艶な役者でもあった。 “ お月見 ” などという習慣は日本でしか見られない心情ではないか。満月の夜はワクワクしながら縁側にお酒とだんご、夜空を見上げる人々の優しい姿があった。

※ 名月や 池をめぐりて よもすがら (芭蕉)
※ 名月を とってくれろと 泣く子かな (一茶)

こんな名作が生まれた生活感情に感動である。

当時の人にとっては月に人間が降りたつなど考えも及ばないことだった。
何という、世の中になったことか隔世の感がある。今、私たちは100年先の世界が思い浮かぶだろうか。まさか、「来年の旅行は月にしようか、それともちょっと遠出して火星にする?」なんて会話が普通に交わされているかもしれない。

初めて人類が宇宙へ行ったのが当時のソ連だ。たかが60年前の話である。

※1961年4月12日、人類初の有人宇宙飛行としてボストーク1号に単身搭乗したガガーリンは「地球は青かった」という名言を残した。
※1961年5月のマーキュリー・レッドストーン3号によりアメリカ初の有人宇宙飛行に成功
それから8年後
※1969年7月16日、アポロ11号 ―人類史上初の有人月面着陸
※1971年、世界で初めてソ連の宇宙ステーションサリュートが打ち上げられた
※1977年7月14日、気象衛星ひまわり稼働
※1978年2月22日、GPSシステムの最初の衛星ナブスター1はに打上げられた。
※1984年、アメリカで構想されたのが国際宇宙ステーション (ISS)

この、速さを考えれば、地球を遥かに超えた世界がそれほど遠くない未来にやってくるような気がする。

現在に話を戻せば、宇宙が大きな成長産業になった。
今回のイプシロンは50億円前後と言う。次世代の「イプシロンS]では30億円以下に引き下げられる予定のようだ。

さらに今後は、ベンチャー企業などが、小型衛星を使った画像サービスや通信サービスを考えているようで、ロケットの打ち上げ需要が高まる一方である。

価格競争の激化が予想される中、日本のホンダが宇宙産業に参入、再使用型のロケットを開発するらしい。他にはキャノン電子やIA(IHIエアロスペース)が関わり、来春までに新設した日本初の民間発射場から打ち上げるそうだ。

しかし、打ち上げた衛星は永遠ではない。何とも夢のない話だが、地球同様、をろそろ宇宙ゴミ対策が必要になってくる。

その夢の宇宙が、民間の参入により活気づくと共に、着々と軍事利用が進められている。何かと言えば世界が平和を叫ぶ裏には地球上から “ 戦争 ” という二文字が消えないからだ。しかし、弱肉強食の動物の世界、高度に発達した人間の世界、宇宙人から見れば何ら変わらない地球人類の営みに見えるのではないか。

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