スター誕生!
Vol.3-4.13-820 スター誕生!
2022.04.13
むかしむかしその昔・・・『スター誕生!』という番組があった。歌手のオーデション番組である。
今から思えば司会者・萩本欣一、審査員・阿久悠、都倉俊一、三木たかしなどなど錚々たるメンバーである。この番組で誕生したスターは数知れない。
桜田淳子、中森明菜、山口百恵、森昌子、ピンク・レディなどなど、当時のスターは「スタ誕」が登竜門だったような雰囲気だった。
どの世界もスターというものがあって大いに盛り上がる。
野球界に開幕早々、久々の “ スター誕生 ” である。
プロ野球ロッテの佐々木朗希投手が10日のオリックス戦で史上最年少、28年ぶりに『完全試合』を達成したのだ、地元岩手では号外まで出た。
今回は記録づくめである。
① 完全試合達成(28年ぶり)
② 史上最年少(20歳5ヶ月)での達成
③ 13者連続奪三振のプロ野球新記録
④ 一試合19奪三振の日本タイ記録
素晴らしいの一言だが、佐々木投手の優勝インタビューは実に落ち着いていた。
「最高です。この1試合に終わらず、いい投球を長くできる投手になりたい」と冷静に先を見据えた発言。まったく浮き足立つことがない。まさに令和の怪物である。
ジイがもっとも嫌う「応援お願いしま~す」がなかったのが良かった。応援をお願いするのは高校球児まででいい。プロになったらお願いするような恥ずかしいことはしない方がいい。そんな心構えで一流にはなれない。
『この1試合に終わらず、いい投球を長くできる投手』との発言に一流への素質がつまっている。プロである。お願いする前にまず、素晴らしい投手になり、ファンの期待に応えることが先決であることを理解している。
高校時代から160kmを超える球を投げ、「令和の怪物」とすでにその実力は折り紙つきである。
小学3年のとき、東日本大震災で、岩手陸前高田氏の自宅は津波で流され、父と祖父母を亡くしている。辛い経験も乗り越えた若き青年は、謙虚さも身につけた落ちつきを持っている。
身長190cm、端正なマスクに謙虚さを兼ね備えた佐々木朗希投手、スターの要素をすべて兼ね備えている。
歴史的な快挙が現実味を帯びてきた終盤にきても、フルスイングで応じたオリックスの選手も偉かった。さらには佐々木投手を攻守で支えた18歳の若き捕手・松川の存在も忘れることができない。
プロ野球界、昨年から話題は選手ではなく日ハム監督のBIG BOSSが話題を独り占め、ペナントも選手よりも監督が主導権を握るか?と思いきや、どっこいそうは問屋が卸さなかった。
すでに球史に名を刻んだ佐々木投手だが、本当の活躍はこれからだ。しばらく野球界に超ど級のスターが出なかった。球界にとってはまさしく嬉しい “ スター誕生 ” である。
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