変質する日本共産党
Vol.3-4.20-827 変質する日本共産党
2022.04.20
日本共産党はちょうど100年前の、1922.7.15日に渋谷・伊達町で創立された非合法の組織である。
この日本共産党の生みの親が言わずと知れた “ ソ連 ” 。
ソ連の下、100年前に共産主義インターナショナル(コミンテルン)の「日本支部」として誕生したのが日本共産党である。
「非合法であるため、武装しながら大衆の前で公然活動をする方針をとった。ここからこの時代の共産党が “ 武装共産党 ” と呼ばれるようになった」(立花隆)。というわけである。
日本共産党の1951年綱領、
その主な内容は、
- 日本はアメリカ帝国主義の隷属化にある植民地的国家である
- このアメリカの支配から我が国の国民を開放するため我が国の半封建的な反動勢力を打倒する「民族解放民主革命」が当面する革命の任務である
- 日本の解放と民主的変革を、平和の手段によって達成しうると考えるのは間違い。平和革命方式を捨て、暴力革命を採ると表明。
その後、綱領は変遷するが、子どもの頃、大人たちが「アカ、アカ」と呼び、子ども心にも話のニュアンスから「ちょっと恐いもの」という認識を持った。
共産党の開祖マルクスは「共産党宣言」で、
「共産主義者は、彼らの目的は、既存の全社会組織を暴力的に転覆することによってのみ達成できることを、公然と宣言する」と言っているのである。
そのソ連は1991年12月25日に崩壊した。
その後、ロシア連邦になり市場経済導入、大統領制移行など混乱に陥るがいずれにしても独裁共産党は崩壊したのだ。その時点で日本共産党の存在価値も問われる必要があったと思うが生きている。
現在、世界の共産主義国家は、中国・北朝鮮・ベトナム・ラオス・キューバの5か国である。
多くはマルクスやレーニンらの学説を理論的基礎とする。またその多くは組織論で民主集中制を掲げる。全共産党員は上級機関および指導者の決定を無条件に従うのが民主集中制で、ほぼ独裁国家である。
その、日本共産党は現在も日本の国会で生き残り、立憲民主党を抱き込み政界での生き残りをかけている。
その日本共産党・志位和夫委員長は、ウクライナ侵攻を期に、自ら「自衛隊は憲法違反」であるとしているにもかかわらず4月7日、「自衛隊を含めてあらゆる手段を行使して、国民の命と日本の主権を守り抜く」と語った。
小池晃共産党書記長も「9条があれば平和は守れるとは私も思いません」と発言している。
党是も何もあったもんじゃない。日本維新の会が「ご都合主義」と批判したのは当然である。
一方、立憲民主党の評価は、
①「現実化路線だ」
②「心強く受け止めている。根本が変わっていないという厳しい評価よりも、現実に即応した発言に努めている評価の方が私の中では優る」
③「共産はすでに中道化しつつある。理解しえない人たちだと思っていたが、そんなことは全然なくなった。連携できなくはない。」
という立憲民主の話を聞くと、いっそのこと合体した方がいいのではと思ってしまう。
防衛費を「人を殺すための予算」と発言していた共産党とは思えない変節振りである。
創立当初、非合法の組織として出発し、今も「破防法」の調査対象となっている党が、国会の議席を占める日本もどうかと思うが、時代の流れに逆らえずその都度、都合よく変質するのは中国と全く同じである。
解釈はすべて「ご都合主義」 “ 自分流 ” である。
立憲も、共産党を中道というのならいっそのこと吸収合併を持ち出したらいかがなものか、それで共産党が拒否するなら、路線の違いできっぱり別れた方が身の安全である。
参議院選挙を控えここが正念場、結論を先送りすれば立憲もろとも、ロシア巡洋艦「モスクワ」のごとく、共に沈没しないとも限らない。
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