悪の枢軸3悪人

世界,日本,雑記

Vol.3-5.12-849   悪の枢軸3悪人

2022.05.12

なるほどそうであったかと改めて納得した。

あの北朝鮮が、金も技術もなくどうして?
ましてや国民が飢餓で苦しんでいる中で次々とミサイルを開発、アメリカの関心を引ミサイル実験だけに止まらず、核実験の噂も流れた。

「悪の枢軸」は当時のブッシュ大統領がイラン・イラク・北朝鮮に使った言葉だが、ロシア・中国・北朝鮮の3悪人はしっかり繋がっていることを、麗澤大学客員教授・西岡力氏が、Will6月号の「月報・朝鮮半島」の中で語っている。

それによるとこうである。

1、ロシア大統領プーチンは開戦前に金正恩に対して、『一週間以内にウクライナを占領する計画だ』と通報した。

2、ロシアが計画通り一週間で勝利すれば、中国が台湾との戦争に突入し、北朝鮮人民軍は米軍をかく乱する局地戦を行うことを謀議。

3、中国は、早ければ今年末か来年に台湾侵略を計画。その作戦にあたって、中国は北朝鮮に対し、朝鮮半島で局地戦を起し、米軍を撹乱することを依頼。

4、北朝鮮は中国の台湾侵略と同時に、『機会があれば占領したいと』狙っていた朝鮮半島の西、黄海に浮かぶ西海五島地域での局地戦を計画。

ところがだ、予想に反して戦争が長期化、それぞれの計画がとん挫。北朝鮮も戦争の加担は自分たちだけが損害をうけるのでは?と躊躇。まさに “ ウクライナの英雄的抗戦 ” がアジアの平和を守った。

と西岡氏は解説した。

つまり、ロシアと中国は有事に北朝鮮の戦力を利用するために、北朝鮮に極超音速ミサイル技術を移転した。ところがウクライナ戦争の失敗で、目的が見事に外れてしまったというわけだ。

北朝鮮としては、ロシアの戦争が終わるまで超緊張状態を維持しつつ、すべての外交活動を中断するしかない状態になっている。

ウクライナ戦争と同時に、北朝鮮がミサイル実験とは?と不思議に思っていたが、そんな危険な裏事情があったとは知らなかった。

北朝鮮はロシア兵器で武装している関係で、ウクライナ戦争には高い関心を寄せている。

そのため、金正恩は朝鮮人民軍を参観団としてウクライナのロシア軍に随行させたそうだ。当然だが、実戦での過程を把握し北朝鮮に適用することが目的である。

ところが、平壌に伝えられた実戦の内容は

①ロシア軍の兵士の士気が極めて低い
②補給が満足にされていない
③多数のロシア兵が戦場から逃げている
④逃げたロシア兵をウクライナ人は虐待せず助けている
⑤置き去りにされた車両が戦車300台などを含め総数1700台

この情報を得た金正恩がショックを受けたのは当然であろう。

そこで金正恩が恐れたのは
①自国兵士の脱走
②ロシアで働く、北朝鮮労働者の賃金送金が止まることによる外貨不足の深刻化

である。

以前から人民軍の兵士ですら生活が苦しい。戦争備蓄用の石油を横流しする兵士など、国家の物資を盗む兵士が後をたたない。そこで金正恩は人民軍の備蓄物資の検閲を命じたようだ。これによりまた、多くの兵士や幹部が粛清される “ 悪 ” 循環が繰り返される。

ウクライナ戦争が長期化する中、プーチンの側近であるショイグ国防相が2週間姿を消したことがあった。

その間、国防相は北朝鮮と中国を訪問、ウクライナ戦争に必要なミサイル、弾薬などの支援を要請したようだ。

中国はミサイル支援を断った。北朝鮮には、「北朝鮮特殊部隊の参戦とミサイル提供を要請」。しかし、北朝鮮内部で意見が分かれているというのだ。今後もミサイル技術は欲しい、しかし、国際社会に発覚した時の国際社会からの制裁も怖い。その変わり、米国の関心を引くために「核実験」の可能性をちらつかせる、などで貢献しようというのだ。

北朝鮮のミサイルや核実験は、何も北朝鮮独自の考えではない。ロシア・中国両大国の思惑に良いように利用されながらも生き残りをかけた必死の戦いがミサイル発射であり核実験なのだ。

いわば悪の枢軸の中で、米国と韓国、日本の注意を引いておくだけの役目に国家の運命をかける。そう思って金正恩の強がった姿をみると何とも可哀そうに思える。その下で飢餓同然の生活を強いられる国民。命を懸けた脱出を試みる気持ちは痛いほどわかる。

ウクライナの頑張りがなければ、今頃、台湾も日本も戦争状態にあったかもしれない。

西岡氏が表題とした「ウクライナが守る『もう一つの平和』」とした意味がわかった。ウクライナに感謝だ。

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