消えた4630万
Vol.3-5.19-856 消えた4630万
2022.05.19
もし、自分の口座に4630万円が振り込まれたら。
「これは “ ヤバイ ” マネロン目的で振り込んだつもりが、マフィアが間違って自分の口座にふりこんだのではないか」、急がないとマフィアがやってくる。すぐ警察に。となるはずだ。
あなたなら、どうする?
不謹慎な言い方だが、世の中は退屈しないようにできている。
よくもまあ、次から次へといろんな事件が起きるものだ。
山口県阿武町が新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金計4630万円を誤って町内の男性に振込んだ問題。
町によると、職員が6日、誤って1世帯だけが記載された振込依頼書を金融機関に提出し、全世帯分がこの1世帯に振り込まれた。金融機関から指摘があり誤りが判明した。
当初は、どうせ受け取った本人はびっくりして戸惑うだろうが、事件の内容を把握次第返金して、~めでたしめでたし~、役所の杜撰な管理体制を批判されて終わる。、、、と誰もが思っていたのではないか。
当初のニュース情報をみるかぎり、特別ヤバそうな人間だという情報は流れなかった。
ところがどっこい時間が経つにつれ問題の雲行きは悪くなる一方である。
「山口県阿武町は22日、新型コロナウイルス禍の影響を受けた住民税非課税世帯への10万円の臨時特別給付金で、463世帯分に相当する給付金4630万円を誤って1世帯に振り込み、受け取った世帯主が返還を拒否しているため回収できていないと発表した。町は刑事告訴を検討している。」と事件に発展した。
よりによって問題人物に振込むとは・・・悪いときは重なるものだ。
世帯主は使途について説明を拒み「入金されたお金は口座から動かし、戻せない。罪は償う」と話したという。
ついに、阿武町は世帯主の男性を相手取り、弁護士費用などを含め5100万円余りの支払いを請求を決め、山口地裁萩支部に提訴した。
時間が経つにつれ、男性のよろしくない情報が次々に出てきた。
中学時代の同級生は「Aくんのお金への執着は昔からです」と明かす。
「・・・Aくんともう一人の不良仲間は中学の時、うまく言ってその同級生に金を持ってこさせたり、何万円もするエアガンを買わせたりしていました。持ち出した金は100万~200万円にはなる、とその同級生の母親が言っていました。・・・」
あるいは、地元からは万引きの常習犯でもあり、釣り道具や漫画、自転車などを盗んでいたといったエピソードも聞こえてくる。
ある週刊誌は、大麻使用まで言及している。
どうも真面な男性ではないようだ。代理人弁護士は記者会見で、男性が振込金を使ってしまい、返金が困難な状況だと明らかにした。すでに県警の任意聴取も受けていて立件の可能性も匂わせる。
男性は一人暮らし。代理人は第三者の関与はないとの見方も示した。
週刊誌が集めた情報からすれば、相当金に執着心があるのは間違いない。それにしてもこれだけの大金である。普通ならビビるはずである。
ところがこの男性、常識では考えられないが「金は海外のインターネットカジノ数社で全部使った」と説明したというではないか。
普通の感覚では考えられない。
確かに、誤振込みは町役場側の手続きミスだが、男性がそのことを知った上で本来受け取る予定のない多額の金銭を持ち逃げしたのは事実である。
そのことに対し、男性は “ 自分は悪くない ” と言いながら『お金は戻せない。罪を償う』という。どういう思考回路になっているのか理解に苦しむ。
「事実は小説より奇なり」というが、何とも不思議な事件、というより、“ 不思議な人物 ” である。
男性は何を考え、何が目的で、何がしたかったのか。
人物像を含め、裁判で明らかにされるであろうが、、、、と考えていたら、ラジオから
「電子計算機使用詐欺」で逮捕とのニュースが流れた。
一件落着、ミステリーはいとも簡単に決着がついてしまった。
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