エリザベス女王に学ぶ「長寿の秘訣」

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Vol.3-11.22-1043  エリザベス女王に学ぶ「長寿の秘訣」

2022.11.22

エリザベス女王は今年9月8日、96歳で天寿を全うされた。最後の最後までお元気で終身君主の道を最高齢で歩み続けられたことはご立派の一言である。

その死を悼み何キロにも及ぶ献花の列は永遠に語り継がれることであろう。

今日の高齢化社会に学ぶことは多々あるのではないか。ただ、長生きすればいいというものではない。健康でなければ楽しい人生とは言えない。エリザベス女王は身をもって世界に「健康寿命」の大切さを示されたと言える。

米ファッション雑誌「ハーパーズバザー」が『エリザベス女王が健康のために守っている12の人生訓』という記事が掲載されたそうだ。

日本の鍼灸師・岡田明三氏がその人生訓を解説している。(WiLL2022.12月号)

◆ エリザベス女王12の人生訓とは

① 学習を怠らず、脳を活発に保つ

女王は毎日3時間、会議の報告書などに目を通しておられた。長生きの最たる秘訣は、脳の活性化にある。ということだ。3時間毎日続けることはかなりの労力、使命感もあったと思うがさすが女王である。

② 生産的アドバイスのほとんどを無視する

一体どういうこと?と思ってしまうが、最近では、マルチタスク(複数の作業を同時にこなすこと)の重要性がいわれるが、女王はひとつひとつのタスクに集中して取り組んでおられた。無理をせず、自分のペースを守っておられたということだ。

③ 強い目的意識を確立する

父、ジョージ6世の影響で、女王は幼いころから目的意識を持って生活されていた。女王の目的はイギリス国民を幸せにすることである。当然のことのようだが、常に強い意識を持ち続けることで、国民に自然に通じたのである。

④ 遊ぶ時間を十分に残す

想像を絶するほど、女王はストレスと激務の連続だった。しかし女王は、愛犬コーギーとの時間、別荘で過ごす時間を大事にしておれた。仕事オンリーではない人生の大切さを身を持ってしめされた。

⑤ 一定の規則を守って生活する

女王は毎日、午前7時30分に起床、午後11時にベッドに入られた。生活をルーティン化することで身体のリズムを整えられていたのだ。どこかのオヤジのように「あんた~、ごろごろしてないで、少しは動いたらどうなの?散歩にでも行ってきなさいよ」と、カミさんに尻をたたかれているオヤジには耳の痛い話だ。

⑥ ご褒美を遠慮せず楽しむ、しかし適度に

女王はお菓子が大好きで、よく食べられていた。昨今ダイエットする人が増え、お菓子など “ ご褒美 ” を控える人が増えました。しかし、食べ過ぎはよくないが、“ ご褒美 ” があるだけで人生が楽しくなり、ストレスが解消される。ということだ。

⑦ できるだけ体を動かす、でも自分自身が楽しいと思えるエクササイズを

女王は、王室の運動療法には従わなかったようですが、愛犬との散歩や乗馬など、自分が好きな運動は欠かさなかった。好きであることが大きなポイントだ。

⑧ 好かれることに対して心配しすぎない

英国の君主という立場は、世界でもっとも注目される立場。しかし女王は、国民から好かれることに執着しなかった。媚は売らなかったのである。

⑨ 老いることを受け入れる

女王はシワを気にしなかった。あるがままの老いを受け入れることで、残りの人生を豊かにした。

⑩ 稼いだ分、休憩をとること

女王は、別荘で過ごす時間や、一人の時間を大切にされていた。自分の時間を持つことによって自律神経を整えておられたのであろう。

⑪ 人生のゴタゴタですぐに失望しないで

女王が何年にもわたって王室のスキャンダルに耐えてこられたのは、冷静沈着があった。人生は幸せなことだけでなく、悩みの連続ですが、あまり思い悩まず、楽観的なところがあった。

⑫ 誰にでも親切に

女王は、やさしさ、敬意、謙虚さを絶えず示してきた。感謝する気持ちがない人は、親切になれない。「ありがとう」という感謝の気持ちを忘れてはならない。

以上『12の人生訓』だが、特別ということはない。人間100%完璧な人間はいない。たとえ女王であろうともということだろう。

しかし、自分の立場を理解しつつも、「やさしさ」「敬意」「謙虚さ」「感謝」という人間本来の良き性質には忠実にしたがい、川の流れのように生きてこられた。

本来女王という立場そのものがストレスとなっておかしくない。しかし自分の好きなことを適度に楽しみ、どうにもならない運命には楽天的に対処するという、縦横無尽、まるで風の様でもある。

肩肘をはらない12の人生訓がそのことを表している。

96年の大半を女王として生きた人生。
王制が消えゆく中、 “ 女王 ” にふさわしい生き方をした最後の女王になるのではないか。

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