親愛なる台湾と共に
Vol.3-12.9-1060 親愛なる台湾と共に
2022.12.09
立憲民主党というのは、武士道とはほど遠い存在の党である。
どこまでも中国におもねり、台湾が言ってもいない “ 独立 ” を、我が身にふりかかる火の粉を恐れて、台湾の内政に立ち入り、岸田総理に「独立を支持しないとハッキリ伝えよ」、とは言語道断、政治家の資質以前に日本人として恥ずかしいし、人間性を疑う。
今月5日、在日台湾人団体「全日本台湾連合会」が立憲民主党の幹事長と、末松義規衆議院議員の国会での発言に対して
「正に台湾に対する著しい内政干渉であり、台湾人の人権や感情を蹂躙するのもである。誠に言語道断であり断じて容認できない」
と抗議声明と発言の撤回と台湾国民への謝罪を強く求めた。
●その岡田幹事長の発言
「(台湾の)独立は支持しないと、米国は最近でも国務長官とか、確認してますよね。首相の声を、考え方を聞きたい。その表現を口にできないのか」
「台湾が独立するということになれば、中国の武力行使の可能性は高まる。もし(日本に)独立を支持してもらえると思えば、そういう人たちが台湾の中で増えれば、その動きを止められなくなるかもしれない。われわれ日本にとっても耐えがたい状況がうまれる」
バイデン米大統領は9月、米CBSのテレビのインタビューで「独立に関しては、台湾自らが判断を下す。米国として独立を促してはいない。それは彼らの決定事項だ」
他国の独立に第三国が軽々に発言できるような問題ではない。同盟国である大統領が言っているではないか。
万が一、台湾が独立するというのなら、岸田総理のいうように「基本的な価値を共有する極めて重要なパートナー」である、出来る限りの支援をするのは当たり前のことではないか。それがいやだから「独立するな」とは “ 大和魂はいずこに ” 情けないにもほどがある。
現在起っているウクライナ戦争を見ても戦争の厳しさは、いつの世も同じ、多大の犠牲を強いるのである。台湾とてそう簡単に独立に決起するはずもなく、過去の蔡英文総統の発言も独立という言葉を使ったという記憶はない。現状の平和な民主主義を継続したい。それを脅かしてはならないという考えであった。台湾有事の懸念は、習近平総書記の領土欲からの一方的な侵攻しか起こりようがない事案だ。
岡田幹事長は中国を、あるいは台湾に有事を誘発するために煽っているとしか思えない。
立憲民主党の末松義規衆議院議員も11月29日の国会質疑で、
「台湾が独立する動きは封じていかなければいけない。支持しないと、首相の口からはっきり言っていただきたい」と発言したが、あたかも台湾は独立するために着々と準備を進めているかのような発言だが、台湾は中国の度重なる侵略発言に、自国を守り抜く覚悟を示しているにすぎない。
まして、台湾の独立を阻止しろ!といわんばかりの発言は、内政干渉も甚だしい。
何と言えばいいか、立憲民主党は “ 日本の恥 ” だ。ゼレンスキー大統領の爪のアカでも煎じて飲んだ方がよい。政権を任せられるどころではない。消えた方が良い。
全日本台湾連合会常務理事・王明理氏の寄稿した
<50年前と異なる台湾 独裁から民主主義へ>(正論1月号)を岡田幹事長も末松義規議員も読んでから物申せといいたい。
「台湾の奇跡は、李登輝氏が政権与党国民党の総統になって内部から改革に手を付けたから実現したのであり、他の方法では無理だったであろう。神が用意した偶然と李登輝氏の哲学と見識と旦力がなければ、台湾の民主化はあり得なかった。」
「・・・いつの間にか『台湾は中国の不可分の領土』という考えが定着してしまっているのではないか。日本の学校で台湾の歴史を教えないのに、メディアが『台湾は中国の不可分の領土』だという発言を報道するものだから、いつのまにか刷り込まれているのが恐ろしい。事実は全く異なる。」
「台湾と中国はもともと別の存在で、異なる歴史を歩んできた。“ 中国四千年の歴史 ” のなかで台湾と関係があったのは、清朝時代に福建省の植民地として役所を置いただけである。」
「清朝の皇帝が有り難い言葉をちゃんと残している。
『台湾ハ古ヨリ中国ニ属セズ』
・・・そもそも中国人と台湾人は同じではない。言語が違い、文化が違い、DNAが違う。・・・国際法的にも台湾は中国の一部ではない。ましてや1949年にできたばかりの中共にそんな権利があるわけがない。」
「2022年、台湾の様々な学校や公共施設で創立百周年を祝う式典が催された。いつから数えて百年かといえば、日本が台湾を統治していた時代に遡るのである」・・・
「台湾では(日本の)八田与一の指導で作られた烏山頭ダム、鳥居信平の設計による二峰圳ダムの百周年イベントが行われた。
日本の残したものをリスペクトし、大災害の時には親身になって心配する台湾住民のような人たちは世界のどこを探しても他にはいない。李登輝総統が民主化へのかじを切ろうとした時、台湾の国民がその意図を理解し応じられたのは、戦前の日本教育があったからにほかならない。台湾とはそういう国なのである。
台湾の歴史が私たちに教えてくれている。
立憲民主党議員は台湾の何を知っているというのだ。
昔、中国との戦争における和解、それに伴って14億を抱える経済。国交はあらゆる面で必要だったかもしれない。しかし、「台湾は中国の一部である」を認めたわけではない。中国の考えを「尊重する」としただけだ。日本が戦後を生きるやむをえない選択だったのだ。台湾との国交断絶は苦渋の選択だった。悪いことをしたと思っている数多くの日本人がいる。
外交関係はないが、台湾の基礎をつくったのは日本人でそれを台湾は誇りに思っているのである。大震災の破格の義援金は世界一である。その台湾を立憲の二人は侮辱したのだ。日本人として許せない。気骨もなければ人情もない。人間の “ クズ ” ではないか。
同じ価値観を共有する国が、隣国に脅迫されているのである。かかわれば、我が身に降りかかるから、放っておけとは何たる言いぐさであろうか。武士の風上にも置けない人間である。
日本人よ!断ち切られた戦前の歴史、そこに生きてきた日本人を思い起せといいたい。大東亜戦争の意味を、インド、インドネシアなどの独立に我が身をかえりみず現地で共に戦った日本人の魂を踏みにじるものだ。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません