堕落した国会
Vol.4-4.4.1120 堕落した国会
2023.04.04
日本の堕落した姿は今、国会が代表して見せている。
ウクライナが命がけで自由を守ろうとしている中で、「命が大事、ロシアが瓦解するまで退避しろ」という知識人の無慈悲、無理解、能天気ぶりには言葉がない。
かと思えば人気YouTuberが海外に居住したまま国会議員に当選。一度も国会に登院せず、懲罰処分の「議場での陳謝」にも応じなかった「ガーシー」こと東谷義和氏が、今年3月15日に国会で除名処分となった。国会を日本をバカにするのもいい加減にしろといいたいが、こんなクズのような人間が当選したことが信じられない。何党かと思えば「政治家女子48党」だ???。わけの分からない党だと思えば旧称は「NHK党」だという。こんな政党が堂々と国会で運動できるのだから日本は何と平和な国であろうか。この期に及んで党はガーシー議員を守ろうとする。党の姿勢がすでに堕落している。
今回の騒動?日本大丈夫かと思ってしまう。国会の堕落ぶりが日本の今を象徴しているかと思うと、この激動の世界情勢に果たして日本は対応できるのかと心配になる。
ガーシー議員に負けず劣らず大事な国会を空転させた立憲民主党・小西洋之参院議員。
野党第一党とは思えない。今国会の ①新年度予算案 ②緊迫する安全保障問題 ③G7の議長国として緊張の外交問題等々、戦後最大の緊張した世界情勢に小西議員の国会審議妨害ともいえる文書問題の混乱は、バカげたにもほどがあり世間の笑い者になってしまった、というよりガーシー議員も含めて日本の平和ボケもここまでくれば、世界の笑いものである。
それだけではない、さらにバカの上塗りをご丁寧やってしまった小西議員。
3月29日記者団に対して、衆院憲法審査会を念頭に
「毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやることだ」
「私は憲法学者だ。憲法学者でも毎週議論なんてできない。何も考えてない人たち、蛮族の行為だ」
ツイッターでは
「放送法に違反し偏向報道を続けるNHKとフジテレビに対し、放送法などあらゆる手段を講じて、その報道の改善を求めたい」
「産経とフジテレビについては今後一切の取材を拒否します」
「元放送政策課課長補佐に喧嘩を売るとはいい度胸だ」
と言いたい放題である。
さすが泉代表もかばいきれず、事実上の更迭をせざるを得なかった
国会の空転、内容なき質問等々、野党第一党である立憲民主党の責任である。
この国会議論に対して月刊誌「正論」は『国会という空騒ぎ』とい特集を組んでいた。
その2つを紹介する。
東京外国大学教授・篠田英朗氏は<政権交代なき国会の弛緩>という章の中で、
「立憲民主党の小西洋之議員が、首相官邸が総務省に対して放送法の解釈を変えるように圧力をかけたことを示す文書を入手したと発言。これに対して高市早苗経済安全保障担当相が、『捏造』だと主張。
・・・多くの人々がこの事件を茶番のように感じているのは、口頭会話のメモが行政文書とされながら後日に漏洩し、それが政府の有力大臣の『辞任』を引きだることを鬼の首を取るかのような目標にする『モリ・カケ』事件の際に大いに活躍した野党の名物議員に手渡されて、国会を空転していってしまう。
その背景には、安倍晋三政権時代に冷遇された省庁の官僚群、議員をパフォーマンスに走らせざるを得ない万年野党の人材不足、そして長期政権の中で権力闘争に暗躍する与党議員たちの姿が垣間見られる。
与党になる可能性がない万年野党の国会議員は、もはやより良き政策を求めるための論争には関心を持たず、敵対する政治家の辞任を引き出すことが目的化している。
何が国益なのか、という真摯な問いを意識的に発していく努力が、どうしても軽視されがちになっていく」と指摘した。
もう一人、上武大学教授・田中秀臣氏は
「レベルの低さが日本経済の危機を招く」とし
「国会のレベルが低すぎる。1月に召集された通常国会は本来、新年度予算案やウクライナ戦争で緊迫する安全保障・外交問題などを議論する重要な場であるはずだ。だが、テレビのワイドショーやニュース番組では、政治家女子48党(旧NHK党)のガーシー参議院議員の国会欠席を理由にした懲罰・除名処分や、放送法の解釈に関する『行政文書』をめぐる小西洋之議員ら野党と高市早苗・経済安全保障担当大臣の言い争いが話題の中心だ。
・・・正直、国益レベルではどうでもいい話だ。・・・不正確な内容の『行政文書』が、国会の場で政治利用されているだけの話だ。そもそも国民にとって、なにか実害が生じた問題なのだろうか。取り立てて政府に媚びたテレビ番組はないし、その「行政文書」で安倍晋三政権が問題視したとされるTBSのサンデーモーニングも変化はない。昔から現在まで『日本が嫌い』な出演者が多いなあ、・・・」
と嘆いている。この『日本が嫌い』というところが、日本の弱点でもある。
国民が選んだ「自民党」が政権をとっていることを考えれば、国民の考えは大雑把に言えば『自民党』の考えに限りなく近いということになる。
ところが、産経新聞を除くほとんどの新聞・テレビは反権力である。田中秀臣氏いわく「日本が嫌い」なのである。
その証拠に、閣僚が「靖国神社」に参拝すると「中韓の反発がありますが?」とマイクを向ける。日本の英霊が眠る神社参拝を誰に気を使う必要あるのか。軸足が日本に無い。『日本が嫌い』という前に日本人でありながら国家意識が欠如している。マスコミがテレビを通じて日本全国に表明しているに等しい。
アメリカの共和党と民主党。たまに政権交代がある。政策の違いこそあれ、「アメリカを愛すること」靖国に相当する「アーリントン墓地」への参拝、国旗を常に揚げアメリカへの強い愛国心はどちらの党も変わりはない。
この違いは政権交代できない日本の根本原因。及び政策無き野党に国をまかせることはできないという国民の意思表示である。
日本が平和であることは良い。治安の良さも最高である。愛国心だけが世界最低である。
ウクライナから日本に避難し、NHKに職を得てウクライナへ日本発のウクライナ情報を流している一人の女性に密着した番組があった。
その中で、彼女は「ウクライに平和にくるためにはウクライナが戦争に勝利しなければならない」ということを訴える番組構成をNHKのディレクターに相談する場面があった。
驚くことなかれディレクターは
『それはちょっと?』と躊躇したのである。
ディレクターの頭の中には「戦争=死」相手を殺すことが頭にあったのであろう。「戦争=悪」というステレオタイプの思想から抜け出せない戦後生まれの、いわゆる典型的な “ 平和ボケ ” の例である。
彼の頭には不法侵入者であっても勝ってはいけないのである。お互いに手をとりあって「戦争はやめましょう」と言って平和裏に収める方法より脳裏には浮かばないのだ。
日本は表面上は平和である。しかし、愛国心という言葉を忌避し、国歌、国旗、英霊が眠る靖国を自ら愛せない国民が本当に幸せなのであろうか。
いつ来るかもしれない “ 台湾有事 ” は決して夢物語ではない。
今、統一地方選の最中である。選挙カーから聞こえる声は「私は〇〇です。よろしくお願いします」だけ。与野党共に政策は「経済、福祉、子育て」を連呼。無投票当選も数多くあるという。日本の政治の現実である。
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