親日韓国人ですが

日本,,雑記

Vol.1-5.11-118 親日韓国人ですが、何か?

2020.05.11

「親日韓国人」ですが、何か?
(著者:WWUK(ウォーク)×呉善花(オソンファ))

世代の違う親日家が「日韓論」を会話形式でわかりやすく語った本であります。

ご存知のように呉善花氏は今から37年前(1983)に留学生として来日、1988年(S63)には日本に帰化。元祖親日家である。
1990年(H2)に出版された「スカートの風」はベストセラーとなった。
その後も数々の本が出版されたが、内容が「反韓的である」として親戚の結婚式に訪韓したが入国を拒否されている。

ジイが呉善花氏を知ったのは、確か「正論」で日本を語った論考であったと思う。その内容は、日本独特の「わび・さび」を評するものだったが、あまりにも的確にかつその理解度が日本人よりも凄いと感じたことだった。

書籍の出版は50冊近くになるのではないか、保守系の雑誌には度々寄稿されている。ジイは大ファンだ。日本人と結婚してほしいなあと思っていたがついぞそんな話は聞かない。現在は拓殖大学国際学部教授である。

一方WWUK氏は韓国・ソウル生まれ。中学校2年生の途中で、韓国からオーストラリア・アデレードにある中学校に編入し卒業。その後、日本の高校と音楽専門学校をそれぞれ卒業したユーチューバー。
オーストラリア留学中に日本と韓国の真実を知り親日家に。最近は雑誌「Will」にもたびたび寄稿している。

韓国においては「親日」だけで猛攻撃される。それを承知の上で日本と韓国の違いや事実を発信し続けている。

呉善花氏はすでに日本人だが、WWUK氏は現在帰化申請中だ。
この二人に共通することは日本への愛情もさることながら、韓国への愛情も決して失くしていないということだ。

韓国を愛するが故に、嘘をついたり、歴史を書き換え事実をねじ曲げてまで日本を攻撃する、その姿勢に韓国人として許せないのだ。自分の生まれた育った国である。できれば、世界に恥じない国であってほしい。との願いがひしひしと伝わる。
特別韓国を悪く言うという訳ではない。事実を書くことが、韓国を侮辱してしまうジレンマがあるように思う。

呉善花氏はWWUK氏と違って、韓国を知り尽くし完成された人間として来日している。それ故に日本に慣れるのに悪戦苦闘したと語っている。
時間の経過ととともに、日本人の感受性、発想、価値観、美意識、社会性などに、欧米人とも韓国人・中国人とも違う独特なものを感じるようになっていったという。

日本の中には「西欧的な世界」とも「アジア的な世界」とも違う「もうひとつの世界」という独特の世界があるとの確信にたどり着きます。
それが、「もののあわれ」とか「わび、さび」の世界だったのです。

ジイは呉善花氏が帰化を固めるにはかなり煩悶したのではと推測する。
「スカートの風」が大ヒットして韓国からバッシングされることになるが、そのことがきっかけとしてあるかもしれない。しかしそれだけでは決断できなかったに違いない。
日本の「独特の世界」を発見し、その興味が深くなるにつれ日本人として生きる決断に耐え得る必然性を「もののあわれ」に求め、日本に骨をうめる理由に耐え得ると納得し決断したのではないかと推察する。

ジイが始めて呉善花氏を知ったのも「わび・さび」の考察だった。

反面WWUK氏は、非常に分かりやすい。オーストラリア留学中に韓国で受けた歴史がことごとく違っていたことが単純に日本に興味をもった発端である。
日本人の自虐史観に限りなく同情を示しながら、日本人よ「もっと自国を愛せ!!」もっと「自国の歴史を勉強して自信を持て」と励ます。

この本には韓国と日本の違いを数多く指摘している。

その根本となるのが、韓国の「恨」と日本の「もののあわれ」にあるとする。

しかし最も近く、古くからの交流があるにも拘わらず、その違いは限りなく多い。
その一例をあげる。
※韓国では、「強く偉大であることを最良とする」。
※日本は「弱者への憐れみ」「ありのままを愛する」。
※日本人は散りゆく花にも、枯れ枝にさえ美意識を持つ。
※韓国では国花が「むくげ」であるように、なかなか散らずいつまでも咲いていることに価値を見出す。

※日本人の「すべての自然に神が宿る」とする精神、韓国人からすれば自然に頭をたれるなど、未開人である証拠にしか映らない。
※あるいは老舗・形見などの古いものをも大事にする日本の文化は韓国では理解されない。時が経てば大きく立派な姿に変貌しなければならない。伝統という意味は理解されない。
※死を忌み嫌いすべてを抹殺してしまう韓国人。
母の形見の着物を着て嬉しそうに韓国人に見せようものなら、気持ち悪がられるのがオチだ。

事すべてにおいて違う韓国と日本、知らなかった~、、なるほどね、それでわかった。まさに目からうろこの如く知る。
一度読んでいただきたい。

読み終えた感想は永遠に分かり合えないのではないかと暗澹たる気持ちにもなる。
同時に、同じアジアの国、顔も良く似ていることで話せば分かり合えるという安易な思い込みを捨てなければならないことに気づく。
その上でどう付き合うかということだ。

しかし、日本人の愛国心のなさ、自虐史観から脱しきれない日本人。歴史の不勉強は、この韓国で生まれ育った2人に教えられる。

日本をこよなく愛してくれている2人に感謝し、日本人としてもう少し強い自意識をもって目覚めなければならない。
それが2人からのメッセージである。

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